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5月14日(日) 三女・凛 「小さなママ体験」

 母の日に、みんなでママへお花と手料理をプレゼント♪

 喜んでくれてよかった♪


 でも、こんなことで、あんなに喜んでもらえるなんて――

 ママって不思議。


 私もママになれば気持ちがわかるのかしら。

 もし、私に子どもがいて、プレゼントをくれたなら――

 ふふ、たしかに、それが石ころや、ざっ草でも、うれしいかもしれないわね。


 ……そんな日が来るとは思えないけれど。

 だって、私がママになるとしたら――

 とてもむずかしい問題があるもの……。




 ママの気持ちになりたいなら、今だけママになってみたら、って?

 ママ、本気?


 一体だれが子どもの代わりになるのよ。

 ……あ、こういうときに、無茶な役回りになるのは――

 あの人しかいないわね。


 父親が、娘の子どもになるなんて、まともな考えじゃないけれど。

 おままごとでよく赤ちゃんになっているみたいだし、元々子どもみたいなところもある人だから、ぴったりかも♪




 私の子どもなら、どんな子になるかしら――。


 やっぱりしっかり者で……でも、意外とお茶目なところもあるのかも。

 それとも、はずかしがり屋で、すなおになれない子?

 真面目で不器用かもしれないし――

 両親をからかうような、ちょっぴり生意気な子かもしれないわね。

 家庭のルールを大事にしたり、物事を深く考えてなやみが多かったり、口が悪いようでお世話好きだったり――

 おとなしい甘えんぼうだったり。


 わが子と思えば、どんな子も可愛く思えてしまうわ♡




 ねぇ、今はあんたがその代わりなんだから――

 お母さんに甘えてもいいのよ?

 しっかり役になりきりなさい♪


 それから……試しにプレゼントをしてみて。

 まだ小さい子どもなんだから、お金がかかったり、手がこんでいたりするものはナシよ?


「おかあさん だいすき」

 何、そのメモ……お手紙ということかしら。

 これは……なかなかやるじゃない。




 実験は大成功ね。

 子どもからのプレゼントは、どんなものでもうれしいことがよくわかったわ!

 さすがはママの考え♪


 どんなものでも、じゃなくて、心がこもっているから、もっとうれしい?

 たしかに、ママへのプレゼントには心をこめたけれど――

 それって……この手紙にも、あんたが心をこめたっていうこと?

 子どもの役をしているだけなのに、ずいぶん本気じゃない。


 じゃあ、これからも――

 ママになる練習に協力してもらってもいいのかしら?

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