7月31日(日) 次女・翔子 「……こわくしないでね?」
何だか暑くてねむれないや……。
こんなときは、とーちゃんに会いに行こ☆
とーちゃんいるかな……よかった、まだ起きてた!
何してるの~?
ねる前の読書?
そーなんだ。
読んでいるのは――
げえっ、怪談!
こ、こんな時間に~!?
ボクも別に、キライじゃないケド――
ねむれない夜には、ちょ~っとよくないよ……。
ボクが朝までにトイレに行くたび、とーちゃんがついてきてくれるっていうなら、いいケドさ。
十回くらいね!
――ばたんっ!
い、今のは!?
……まだ……たべられるよ……。
声まで聞こえてきた……!
この声は、まさか――
優結のねごとだね。
ハデにねがえりを打ったみたい♪
えへへ、ビックリしたなぁ。
思わずとーちゃんにだきついちゃったよ♡
「ねに行ったはずなのにどうしたの」って?
何だか、ねつけなくて。
すぐアセをかいちゃって、タオルでふいても、ちょっとべたべたしてて、気になるんだよね。
だから、とーちゃんにくっつきにきたんだ!
とーちゃんもアセかいてる?
ちょーどよかった!
いっしょにべたべたしよ♡
自分のアセはキモチ悪いケド――
とーちゃんのと混ざると、全然平気ってゆーか。
キモチよくなってくるんだよね♡
とーちゃん、今夜はいっしょにねてくれない……?
それか、朝まで話し合お♪
……怪談以外で!
じゃあ、ねに行く?
うん、とーちゃんは明日お仕事だもんね。
ボクがいっしょなんだから、ぐっすりねかせてあげるよ♪
耳元で、子守歌とか歌っちゃうよ♡
その前にトイレ!
……ちゃんとついてきてね?
外で待ってる!?
そんなぁ~、入ってきてよ!
見てなくてもいいからぁ~!!
びゅううう――!
今の風の音!?
ホントに……?
おっきすぎない……??
「夜の妖精さんたちが、遊んでいるのかも」?
そっかぁ……そんなコトもあるカモね!
だれだって、遊びたいときはあるよね♪
ボクもこれからベッドで――
とーちゃんと遊ぶんだし♡
あ、ちがった。
ねるんだよね!
遊ぶのは、夢の中で♡
妖精さんたちも、遊びに来てもいいケド――
イタズラはしないでね?




