表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
816/937

3月14日(月) 長女・理沙 「幸せな私の日記♪」

 お父さん。

 今、私は――

 と――――ってもうれしい気持ちで、この日記を書いています♪


 だって、大好きな――

 世界一大好きなお父さんから、プレゼントをいただいたんですもの♡


 一年に一度だけ。

 特別なホワイトデーのこの日に――。




 お父さんは、当然のことだって思うかしら。

 バレンタインデーのお返しをしただけだし――

 毎年のことだって。


 でも――

 そんなことはないんですよ。


 ううん――

 お父さんにとっては、そうだったとしても。

 私たちにとっては、奇跡みたいな、一生の宝物――。


 お父さんがくれるもの。

 してくれること。

 かけてくれる言葉は。


 いつだって、ぜんぶぜんぶ――

 大切に、心のおくに、かざっているんですから。




 それなのに、さっきは。

 ほとんどお礼も言えないまま――

 お部屋へもどってしまいました。


 すみません。

 うれしすぎたら、頭が真っ白になって。

 そのまま泣いてしまいそうになって。

 思わず、ベッドへ飛んでいってしまったんです。


 少し、落ち着いたら――

 今度は、お顔がにこにこゆるんで。

 おさまらなくなってしまいました♪


 そして、このプレゼントの小箱を、なんども、なんども、だきしめて――

 キスしてしまいました♡

 お父さんだと思って――。




 ドキドキして、幸せで、お部屋中がかがやいているような気になって――

 今夜は、なかなかねむれそうにありません。


 だから、こうして日記を書きました。

 さっきお礼を言えなかったぶん――

 お父さんに、「ありがとう」を伝えられるように――。


 お父さん、本当に、本当に――

 ありがとうございます♡


 私は、世界一幸せです――!




 ……こんなにドキドキしているときに、日記なんて書いたら。

 あとで読み返したときに、はずかしくなって――

 見せるのをやめたくなってしまうかしら。


 けれど。

 お父さんへの大好きな気持ちを刻んだこのページ。

 なくしたくはないな――。


 ああ、お父さん――。

 私が落ち着いて、ページをかくしてしまう前に――

 今すぐ読みに来てくれたらいいのに――!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ