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1月16日(日) 六女・華弥 「はじめてのスキー ~せかいはお父さま~」

 ここがスキーじょう……!

 ゆきがたくさんあると――

 ほんとうに、こんなにまっしろなのね……!


 まずは、コーチのおねえさんに、おしえてもらって――

 ぱたぱた。

 ペンギンさんあるき♪


 愛や優結と、おうちで、ときどきやっていたから――

 これはとくいですよ♪




 ゆきのした。

 そこにはきっと、こおりのせかいが、ひろがってるの。


 どこまでもしずんでいきそうで――

 ちょっぴりこわいけど。


 おかおをあげたら、いつでも――

 お父さまがわらっていてくれたから。


 しずんじゃうまえに――

 スキーのやりかた、ぜんぶおしえてもらえましたぁ♪




 それから、とうとう――

 お父さまといっしょに、おすべり♪


 ぜったい、ぜったいに――

 華弥からはなれないでね?


 華弥からみえるとこ――

 華弥がてをのばしたら、さわれるとこに――

 ぜったい、ずっといてね?


 そうじゃないと、華弥――

 ゆきのなかに、うまってしまって――

 つめたい、ゆきおんなさんになっちゃう。


 ……そうしたら、お父さまもひっぱりこんで――

 いっしょに、こおりづけにしちゃうんだから。

 うふふ――♪




 スキーって。

 かってに、すべっていっちゃうし――

 ぺたん! って、しりもちついちゃうと、つめたいし――

 ときどきこわいけど。


 きもちよくって、たのしい♪

 こんなにきもちいいこと――

 お父さまといっしょだから、できるのね……♡


 華弥ひとりだったら――

 スキーじょうのいりぐちで、こわくなって。

 お父さまのおむねに、すぐおかえりしてたわ。




 こんなにたのしいスキーなんだもの。

 華弥ももうすこし――

 すべれるようになりたい!


 だから、ひとりでちょうせんするわ――。

 この「ふわふわゲレンデ ぜったいあんしんきっずエリア ベリーショートコース」に――!


 だいじょうぶ。

 お父さまがみていてくれたら、なんでもできるわ。

 華弥のすべてを、まもってくれるんだもの。




 このゆきのはらは、まるで――

 お父さま。


 しずむと、ずっとふかそうなのに――

 やわらかくて、からだをやさしくうけとめてくれる。


 どこまでもひろくて――

 どこをみても、うつくしい――。


 きれいな、ゆきのみちを――

 お父さまのうえを――

 華弥は、すべります……!




 華弥のせなか――

 お父さまがみてくれているのが、わかるわ。

 いつもの、あんしんするかんじ。


 おトイレでも、ようちえんでも、ゆめのなかでも。

 どこにいたって、華弥がいのれば――

 お父さまは、華弥のすべてをみてくれているの。

 うまれたときからずっと。


 このぼうしも、てぶくろも、ふくも、くつも――

 お父さまがきせてくれた。


 華弥は、いつだって――

 お父さまのなかにいるのよ――。




 ゴール――っ!


 あれ……もうおわり?

 いちどもころばずに、すべれましたぁ♪


 まあ!

 そこにいるのは――

 お父さま?

 ゴールで、まっていてくれたの?


 うふふ――♡

 このまま、お父さまのおむねまで――

 すべっていっちゃいま~す♡




 でも、それなら――

 せなかを、みていてくれたのは?


 ああ――!

 お母さまと、ねえさまたち――。

 りょうていっぱいに、たくさんのゆきだまをかかえた――

 愛と優結も♪


 まえと、うしろ。

 どっちも――

 みんなが、みてくれてたんですね。

 華弥をまもってくれるひと、いっぱい♪


 これなら、もっとすべっても、へいき!

 こんどは、ショートコースにいきたいです♪

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