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7月31日(日) 長女・理沙 「水と熱の残り香」

 今日はお昼からみんなでプール♪

 たくさん泳いで、すべって、かき氷を食べて――

 楽しかったですね。

 お父さん、おつかれさまでした。


 私は水着を着るのが苦手で、はずかしかったから――

 ずっとお父さんのおそばにいてしまいました。


 お父さんの近くにいると、全てから守ってもらえているみたいで――

 はずかしい気持ちも、少なくなるんです。




 けれど、今日のお父さんは――

 私の水着を、可愛いとか、似合ってるとか、見ていると生きる喜びを感じるとか――

 たくさんほめるんですもの。

 そんなことをされたら、やっぱり、はずかしくなっちゃいます……!


 でも、お父さんといて感じるはずかしさは、イヤじゃないんですよ。

 お父さんといっしょにいると、どんな気持ちだって、全部全部、幸せなことに変わるんです♪




 なんて言っていたら、思い出してしまいました――。

 ウォータースライダーがこわくて、お父さんにしがみついてしまったことを……!

 お父さんも水着で、おなかから上は何も着ていなかったのに。

 すべった後もしばらく、はなれるのをわすれて、ずいぶん長くだきついてしまいました。


 愛ちゃんが――。

「きょうのパパはあまえんぼさんね。そんなに理沙おねえちゃんのみずぎにむちゅうなのかしら☆」

 って言うまで、気付かなかったなんて。

 本当にすみません――。




 思い出したら、また――

 プールにいたときみたいに、体が熱くなってきました。

 今夜はすぐには眠れなさそう。


 この日記をとじた後――

 もう一つの日記帳にも、今日の思い出を書いておかなきゃ。

 水のにおいが、まだ残っているうちに。

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