3月14日(日) 次女・翔子 「ひなたのヒミツ」
バレンタインのお返しくれるって?
ありがとー!
大切に大切にして――
今すぐ食べるよ!
うーん、おいしい♡
とーちゃんの味がするよ♪
とーちゃんがボクたちのことを想って用意してくれた味が♪
でも、とーちゃん――
これだけってコトはないよね?
ボクたちがバレンタインにあげたのは、貸し切り会場でのチョコパーティー。
そのお返しがチョコだけだとバランスがよくないよ。
――なんてさぁ。
そんなにおびえた顔をしなくても――
ボクらがとーちゃんを責めるような鬼に見える?
毎日いそがしいとーちゃんが、お返しを覚えていくれただけでもすっごくうれしいもん。
それに文句を言う人なんて、いるわけないって。
ただ、ボクは――
ホントにうれしかったから。
お返しのお返し、したいな……。
通学路から少し外れたヒミツのスポット――
とーちゃんに教えてあげたいな~!
そこは、街を見わたせる高台で、日当たりがよくって、ネコが集まってきて――
だれにも見つからないところ☆
ちょっとあたたかくなってきたから、とーちゃんだってひなたぼっこができると思うよ♪
ボクをネコをまちがえて。
人が来ないのをいいコトに――
たくさんあやしてくれてもいいんだからね♡
ケド、とーちゃんへのお礼をしたい人は――
ボクの他にもたくさんいるよね。
こんな日に、とーちゃんをひとりじめはできないか。
それならみんなで、ヒミツのネコスポットへ行ってもいいな~!
家族へのかくしごとなんて――
ほんのちょっとでいいもんね♪