表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
733/937

6月21日(日) 【4】 六女・華弥 「おしろひろうえん♪ ~VRワールドツアー:北京、紫禁城(故宮)~」

 おまちしてました、お父さま――

 華弥ひめが、おもてなししますわ♡


 ここは、しきんじょう。

 とーってもひろい、おしろです!


 でも、いまは、だーれもいないの。

 ふたりのかしきりよ!


 だって、お父さまと、だいじなことするのに――

 こんなにひろ~いひろばに、ひとがたくさんいたら、はずかしいもの……。




 ふふ――

 どうかしら、このいしょう♪


 もも、あお、きんの、お()()()に――

 とりさんと、おはなの、かみかざり。


 まるで、おひめさまみたい――♡


 じつは――

 ちょっぴり、おけしょうも、してるんです。

 くちびると、ほっぺと、めのよこ。

 お父さまは、わかるかしら?


 これは――

 こっちにいるときだけ。

 ぶいあるに、きてるときだけの、とくべつです。




 華弥はね、おもってたの。

 ここは、おうちとちがう、ほかのひとの、おしろなのに。

 かってに華弥が、おひめさまになるのは、いけないんじゃないかしら、って。


 そしたら、理沙ねえさまが――。


「そこは、ほんもののおしろじゃなくて、べつのせかいの、べつのおしろだから、だいじょうぶよ」


 ――って、いってくれましたぁ!


 だったら、きょうは――

 おもいーっきり、おひめさまになりますわよ♡




 まずは、あるきましょう♪

 みて、はしらのおかざり、すごくきれい――。


 ほら、とおくまで、やねがたくさんありますよ――。

 やねのうえの、どうぶつさんたちも、たいようにあたって、きらきら、たのしそうですねぇ♪


 あれは、なんのどうぶつさんかしら?

 いぬさん?

 くまさん?

 お父さまには、なににみえる?




 こんなところ、お父さまとふたりじめ――

 ううん、華弥は、お父さまにくっついてるだけだから。

 ぜーんぶ、お父さまのひとりじめですよ♡


 すっごく、れきしのあるおしろ――

 あるいていると、どきどきします。

 たくさんのひとが、ここで、いきてきたんですね――。


 いま、華弥もそのひとり――。

 お父さまと、ふたりで♡




 ……お父さま、どうしましょう。

 あるくの、たのしいけれど。

 ぜんぜん、あっちのたてものに、つきません――。

 華弥がお()()()きてるから、もっとゆっくりになっちゃいます……。


 わわっ、お父さま――

 かかえてくれるんですかっ!?


 このだっこ――

 華弥のいちばんすきなだっこ♡


 お父さまがこんなことしたら――

 華弥はどんどん、おひめさまになっちゃいますよ――♡




 ――あら?

 ひろばに、ひとがあつまってきました!

 ふぇっ、こんなにたくさん――!

 いままで、おしろが、しまってただけだったんですね……。


 どうしよう。

 お父さまにだっこされてるところ――

 みんなにみられちゃう……。




 ……みせちゃうの?

 おひめさまが、だっこされているところ――

 みんなに、しっかりみせたらいい――。

 ですか?


 ……うん、そうね。

 そうしましょう!


 おあつまりのみなさ~ん!

 このかたが、華弥のお父さまで――

 えへへ……だんなさまですよ……♡


 きょうは、しんこんりょこう、ですのよ!

 みなさんも、たのしみましょう――!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ