2月14日(木) 【2】 長女・理沙 「……やっぱり、聞きたい。」
愛ちゃんったら……!
お父さん、ごめんなさいっ!
愛ちゃんは、私にお返事しなきゃ、と言っていますが――
気にしないでください!
私は、そんなこと求めていなくて。
ただお父さんに、気持ちが伝わっている――
気持ちをわかってもらえている――
それだけで、うれしいんです!
私が、どんなに想っていたって――
それは、私だけのこと。
お父さんが応えなきゃいけないことなんて、何もないんですよ♪
だから、このチョコだって――
わたすだけ。
受け取ってもらえるだけで、幸せだから。
その先は、夢の中で十分……♡
……そう思っていたけれど。
今日は少し、わがままになりたい気分……♡
お家に広がる甘いにおいと――
お母さんがチョコ作りに使った、ウイスキーのかおりのせいかな。
お父さんの気持ち。
少しだけで――
ほんの少しだけでいいので。
聞けたらうれしいな……♪
バレンタインは、大好きな人に想いを伝える日。
今までずっと、私たちの気持ちを、お父さんに伝える日だと思ってたけれど。
ふだんは聞けない、お父さんの気持ちも――
もし、聞かせてもらえたら。
もっと特別な日になりそう……♪
「いつも助かってるよ」
――とか。
「お料理うまくなったね」
――とか。
私に毎日かけてくれる、とってもとっても、うれしい言葉。
でも、そんな――
“お父さん”の言葉、だけじゃなくて。
私という人間……女の子を、どう思うか。
教えていただけたら、すごく勉強になります……!
こんなお願い――
やっぱり厚かましいかな?
お父さんに、おこられるかしら?
でも、今日は――
全然こわくないな……♪
どんなにおこられたって――
私はお父さんのことが、大好きですもの――♡