12月13日(木) 長女・理沙 「ぽかぽか配達人」
小学校から帰ってきて――
キッチンで、シチューの下ごしらえをした後。
二階のお部屋へもどって、宿題をしようとすると――。
ごそごそ。
もぞもぞ。
何だか、だれかがいる気配――。
もしかして――
と思って。
ベッドのお布団を、ぺろんとめくると――
やっぱり♪
可愛いお客さんがいました♡
愛ちゃんか、優結ちゃんかな――
と思っていたけれど。
お客さんは、なんと――
巴ちゃん。
ひとりでお部屋にいると、寒いから――
だれかのところへ、おじゃましたくなったんですって。
「他にもお部屋はあるけれど、どうして私のところなの?」
――って聞いたら。
「消去法……」
――と言っていました。
「前に、華弥をお部屋へ……招き入れ……暖を取ろうとしたら――
大変なことに……なった……。
愛と優結も……付いてきて――
完ぺきな……レイアウトが……めちゃめちゃ……。
あんなカオスは……できれば、さけたい……」
――だそうです。
どんな理由でも――
お姉さんをたよってくれるのは、うれしいな♪
けれど、巴ちゃんは――
私が、キッチンにいることを知らなくて。
寒い中、ひとりで待っていたみたい。
そして、私のベッドに入って――
ちょっぴり、うとうとしていたようです。
これは、お待たせしちゃった分まで――
いっぱい、あたためてあげなきゃ♡
お姉さんの胸でよければ――
好きなだけ、だきついて♡
いつもみたいに、難しくって不思議なお話もしないで――
じっと、だっこされている巴ちゃん。
少しふるえながら、ほおずりをして――。
ふふっ♡
何だか赤ちゃんみたい♪
まつげが長いから――
おめめが、とろんとすると、すぐに――
上のまつげと、下のまつげが、くっついちゃいそう……♪
どんなに頭がよくて、しっかりしていても――
ちいさなちいさな、私の妹なんだ……。
幸せな気持ちになっていたら――
あれれ?
ぺたぺた……。
さわさわ……。
「む……?
これは……なかなか……。
思いがけず……貴重な資料……♪」
巴ちゃんが――
さわってきました……!
くすぐったくて、はずかしい――。
……でも。
あったかくて、気持ちいい……♡
今になって巴ちゃんが、こんなに甘えてくれるなんて――
思っていなかったけれど。
一人部屋になったのは、小学校に入ってからですものね。
華弥ちゃんたちといっしょのお部屋から、はなれて――
さびしくなるときも、あるのかも。
せっかくだから――
今日はこのまま、巴ちゃんと、ねようかな。
お父さんもいっしょに――
巴ちゃんをだっこしますか?
巴ちゃんだって、もしも今日、お父さんがいたら――
真っ先に、あたためてもらいに行ったはずです♪
やわらかくて、可愛い巴ちゃん――
とっても、ぽかぽかしますよ♡
お父さん、私たちの新しいお話が、始まっていますよ♪
『パパと娘⁸のらぶらぶライフ ~うまれたときからアイしてるっ!~』
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お母さんといっしょに、温かいオムライスを作って――
お待ちしています♡