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6月25日(月) 三女・凛 「また深くなる。」

 今日は、いつも以上に、書きづらいな……。

 昨日、あんなことがあって、すぐだもの――。


 あんたは、本当に、おこってない?

 私は、ひどいことをたくさんしてまったのに――。




 愛が、私のために、とどけてくれたプレゼント――。

 それが、どういうわけか、あんたで。


 当然、私は、ほしくなんてなかったけれど――

 愛の気持ちを思ったら、返品なんてできなくて。


 仕方なく、ベッドで本でも読んでもらって――

 しばらくしたら、お引き取りを願おうかしら――

 って、思っていたわ。


 けれど、言われるままに、おとなしく、本を読んで待っているあんたを見ていると――

 あわれすぎて。


 ついつい、話しかけてしまったのが――

 最後だった。




 あんたは、愛の言う通り――

 本当に、私の言うことを何でも聞いちゃうんだもの。


 私も、つい――

 色んな動物とか、キャラのモノマネをさせちゃったじゃない……!


 一階のママたちに聞かれるくらい、大声で笑ってしまうなんて――

 すごい敗北感……。




 結局、その後も――

 少し、勉強を教えてもらったり――

 コーデの意見を聞いたり――

 どうでもいいことに、付き合わせちゃった。


 最後に一回、いたずらしてやろうと思って――

 だきついてみたら。


 あんたの心ぞう、けっこう、うるさくって――

 おもしろかったな――♪




 あれだけの仕打ちを、私に受けておきながら――

 今朝も笑って、私にあいさつするなんて。

 どういうつもり?


 ここまで私に優しくして――

 何がねらい?


 こんなことを続けていたら――

 わがままに育つかもしれないのに。


 私が、もっともっと、わがままになったら――

 昨日くらいのことじゃ、すまないのよ?




 わかっているなら、いいわ。


 いつか、その覚ご――

 見せてもらうから。

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