9月14日(水) 五女・巴 「リトル・デーモンズ」
昨日は、ちょっとした災難だったわ……。
愛と優結が、私のお部屋へ突入してきたの……。
一昨日、見つけられなかった、鳴く虫の説明をしてあげようと思っていたし、それはいいのだけれど――
そこから先が、大変だったわ……。
二人とも、おとなしくパソコンを見ていてくれるわけもなく――
途中から、大声で歌い出すのよ……。
しかも――
やたらと、くっついてくるし。
まだまだ暑いっていうのに――
汗だくで、蒸れてしまいそうだったわ……。
まあ――
二人とも、ふわふわしていて――
少しだけ、気持ちよかったことは、認めてもいいわ……。
でも、最後のほうは、何故か私をくすぐって、面白がっていたし――
とんだイタズラっ子たちね……。
私、こう見えて、結構敏感なのよ……。
そういう弱点は、パパにしか教えたくなかったのに――
一番厄介な相手に、知られてしまったわ……。
華弥はその間、凛姉さんに、あやとりを習っていたから、いなかったの……。
華弥がいっしょだったら、少しはブレーキになってくれたかしら……?
あるいは――
もっと大騒ぎになっていたような、気もするわね……。
その後、愛と優結には、自分たちでも調べ物ができるように、色々な図鑑を、貸してあげたから――
もうあまり、私が教えるようなことは、ないと思うわ……。
たまには姉らしく、妹たちの相手をしてあげようと思っていたけれど――
なかなか大変だったから、私には向いていないようね……。
ところで、話はまったく変わるけれど――
今日は、『メンズバレンタインデー』よ。
男性から女性へ、下着をプレゼントして、愛の告白をする日――
らしいわ。
何だか、ものすごくマイナーな気がするわね……。
もちろん私は、パパからの告白なら、毎日いつでも受け付けているから――
あまり関係のない記念日ね……。
でも、せっかくだから――
パパから私へ、下着をくれてもいいのよ……?
ただ、まだまだブラは、必要ないし――
もしかしたら、一生必要にならないんじゃないかって、気もするわ……。
だから、贈り物は、必然的に――
パンツになるわね。
いつもは、ママが買ってくるから――
たまには、パパの好みで選んで?
動物や果物の絵がついたパンツばかりじゃなくって――
ちょっと大人っぽいのでも、大丈夫よ……♡
どうせなら、私だけでなく――
みんなの分を選んでくれても、いいと思うわ……♡




