その3
「よし!あとはこれを精製すれば完成!!黒苔岩とのちょうどよい配合比を出すのに苦労したけど、うまく行きそうね。」
アリスは、3か月かけて実験を繰り返した新薬の完成の目処がつき、思わず顔がにやけてくる。
ん~、ろ過に時間がかかるし、その間にお風呂に入って一休みしようかしら。実験室にこもりっきりだったから全身よれよれだわ。
侍女にお風呂に入ることを伝えるために、ベルを取った。
「えっ」
床が光り、召喚陣が浮かび上がる。
そのまま光は、アリスの全身を覆った。
-------かつん-------
ベルが外れ、テーブルにあたる音だけが響く。
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「アリス様。お呼びでしょうか。アリス様。」
侍女が扉の向こうから声をかけるが、主からの返答はない。部屋には、先程までいたはずのアリスの姿はなく、部屋には一通の封筒と花びらが落ちていた。
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しばらくアリスは、有給休暇を取り出かけます。詳細はサリィに。
リィルローラ・ラン・ブルーラント