第八話 日常 赤い線
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光のヤツなんか眼、ウルウルしていないか?
「光ぃ?なんか大人しいな?」
「はぁ!?な、何言っているの!?」
ギロ。
何故か白鳥さんから睨まれた。
「ん?緑、手、どうした?ミミズ腫れか?」
右手に赤い線が薄らと見えた。
「あ?ああ、弦でな。大したことない、舐めときゃ治る」
ここで我らの保健委員登場!
ヒーラー白鳥さん!活躍!
のはずであった。
白鳥さんはポケットからオキシドールと大きめの絆創膏を出すと、全て光に渡した。
……光ちゃん、ゴー……
……ううううううん、行ってくるぅ……
ギクシャクと巨大ロボットが動くのように、緑に近づく光。
「なんだ?光?」
「手」
「は?」
「絆創膏」
「いいよ」
「よくない」
なんか、乾いた会話だなぁ
ここまで来るとさすがに鈍い俺でも、なんとなくだが分かったような気がしてきた。
「緑、絆創膏しないとダメだぜ」
ちょっと言葉で突いてみる。
「はぁ?なんでだよトリ?」
「お客様に傷を見せる?ダメだろ?俺ら、接客業」
オトネは倉庫だが。
「お!?……ま、まぁそうかな?」
何故かニンマリする白鳥さん。
光は震える手で、オキシドールを大量にぶっかけ、大きめの絆創膏をべったり、と緑の手に貼っる。
「でかくね?」
何故俺に聞く?
心なしか緑のヤツ、顔が赤い?
「普通だろ?おい、緑、ほれ!」
俺が促す。
「ほれ?なんだよ?」
……お礼だ!バカ者!……
……ああ、そ、そうだな……
……緑、お前光に手ェ握られて動揺してるだろ?……
……う、うるせぇ……
「ひ、光、ありがとな!」
「……ど、どういたしまして」
……こういうイベントだったのか……僕も怪我しとかないと、いけなかったんだ……
「おい、オトネ?なんか言ったか?」
「……いや……べつに……」
修学旅行、計10名、これがオレ達10名の最後の旅だった。
この時はただ楽しく、皆との旅行が嬉しみだったのを覚えている。
次回 第九話 非日常 目の前の風景 です。
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