第五話 日常 リクエスト
お正月、ずっとバイトです。
俺は、サナちゃんのリクエストに答えて、軽く高い高いを実行。
「きゃうううっ!」
まぁ、喜ぶ喜ぶ!こんなに喜んでくれるとは!
「光一!次、瑞紀ね!」
「ひ、ひかりちゃん、もう……」
「……ごめん」
心なしか白鳥さんのお顔が赤く見えるのは夕陽のせいか?
そして俺ら3人は一美さん家族とバイバイをして別れ、24時間スーパーを目指す。
そう、そこは俺のバイト先。
我が高校はバイトにも積極的で、学校紹介のバイトがある。
これも審査に通ると、あとは生徒任せである。
結構自由な校風、まぁ厳しいところもあるけどね。
「あ!」
白鳥さんの小さな口が開く。
「ん?なに瑞紀?」
「……指……鳥庭くん……」
なんだ?
鳥庭くんの指と聞いて、眼を落とすと、人差し指に擦り傷があった。
薄らと血が滲んでいる。
サナちゃんの高い高いの時かな?ポーチの金具に挟んだような?
「絆創膏を貼りましょう!」
白鳥さんのポケットから出てくるオキシドールと絆創膏。
そう、白鳥さんはクラスの保健委員。
そのポケットには色々な道具が隠されているのだ!
保健委員モードの白鳥さんは饒舌になる。
スイッチが入り、まるで別人のようになるのだ。
「滲みますけど我慢して下さいね、バイ菌が入ったら大変です!」
「……はい」
返事の『はい』が精一杯。
俺はそれどころではない!
白鳥さんの瑞々しい小さな手が俺の手を掴んでいるのだ!
小っさ!
そして以外と力強い!
「動かないで下さい、絆創膏が上手く貼れません」
「……はい」
かくして、俺の人差し指に可愛いネコのキャラクター絆創膏が降臨した!
次回、第六話 日常 噂の絆創膏 です。
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