第三五話 非日常 夜空に浮かぶモノ
今晩は。
投稿です。
今日は満月、寒さに月が映えます。
ふっ、と意識が戻った。
「え?」
周囲がほんのりと明るい。
灯りがついたのか?
周囲が騒がしい。
白鳥さんは……え!?
彼女は俺の手ではなく、腕を掴んでいた。
……手から腕に進化した?
いやいや進化じゃなくて、え?
何で腕?
それもかなり力を込めている。
「と、鳥庭くん……そ、空が……」
「え?」
俺は視線を白鳥さんから空に移した。
「!?」
そこには、異様なモノが浮いていた。
ゆらゆらと煌めき、蠢くモノ。
「……え?……オーロラ!?」
緑色や赤色?いや紫か?半透明の色の固まりが、うねうねと動いている。
「なんでオーロラが?」
困った時のオトネくん!
「オトネ、どういうことだ?」
「おっに聞くな、おっだって分からん、分からんが、あれはここにあってはいけないモノだ!」
「いつからだ?あのオーロラ」
「突然現われたの……」
記録をしようにも、機械類は全て動かない。
端末、タブ、腕時計まで画面は真っ黒だ。
「……おかしい、おっのアナログ腕時計まで止まっとる……」
これは自然現象か?
俺は、自然に対する恐怖を感じた。
オーロラの出現、その異様な光と動きが、この停電に関与しているとしか思えないのだ。
ポコン。
「!?」
タブが鳴った!?
ポコン、ポコン。
次々になり始めるタブレット。
「あ!?」
空を見上げると、オーロラはあっという間に、夜空に吸い込まれるように消えていった。
ポツポツと甲辺の街に灯りが戻り始める。
次回 第三六話 日常 動き出す日常 です。
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