第三四話 非日常 訪問者
今晩は。
投稿です。
「……おい、光、おまえちゃんと手洗ったか?」
「失礼ね!ちゃんと洗ったわよ!……!!!!!!……な、なんてこと言わすのよ!」
綺麗な歌声が、ぶち壊しである。
……緑のヤツ!
だがみんなで手を繋いでいると少しだけだけど、安心する。
周りの人達も手を繋いでいるようだ。
「灯り、つかないね?」
「月明かりもない?」
「街の灯りも消えたままだよ、あんなに綺麗だったのに……」
「……今日から新月、空に月はなか……」
「……オトネ、お前何で新月とか知っているんだよ?」
「……たしなみばい……」
「駅員さんはどうしたのだろう?」
「……だぶんばってん、ドアが開かんと思う」
「え?」
「乗務員室に、閉じ込められとると思う」
……ん?今、声がした?
俺は耳を澄ます。
……。
うん、確かに声がする。
みんな聞こえているのかな?なんだろうこの声?
変な響きの声だ。
あっ!?
俺は誰かを見た。
いや、感じた?が正確な表現だろうか?
そいつらは多かった。
明らかに異質な存在、周りの人達とは違う!
俺達と同じ、10名程か?闇の中からこっちを見ていた。
幽霊!?亡霊?
そいつらは漂っていた。
生きている人間ではない、俺の直感が告げる!
……みて……見てエルフ!……
……あそこにフェアリーサークルがある!……
……なんて綺麗な花や蕾でしょう!……
……ああ、それに……
……ひとふたみよいつむななやここのたり……
……私達と同じタリよ……
……あの男の子、あなたにそっくり……
……いや、あれは俺だ……この世界の俺だ……
……ほら、あの子はドワーフにそっくり!……
……あれはワシじゃよ……
……新月の夜、崩れゆく世界……
……その闇の中で手を繋ぎ、私達を召喚するなんて……
……偶然だろ……
……必然よ……
こいつらは、何を言っているのだ!?
俺は、恐怖を感じ始めた。
それもそのはず、俺の周囲は破壊され尽くした瓦礫の街だ。
見たこともない数々の建築物が、無残に散らばっている。
俺は、見知らぬ街にいた!
どこだ!?ここ?
あいつらの記憶か!?
……姫、どうされます?……
……この子達にしましょう、この子達に託しましょう……
次回 第三五話 非日常 夜空に浮かぶモノ です。
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