第三二話 非日常 闇
今晩は。
投稿です。
「動くなっ!」
俺は叫んだ!
「動いたらダメだ!」
それは真の闇だった。
光が、光源が一つもないのだ!
非常灯すら消えている!
考えろ!どうすればみんな安全だ?
「オトネ!緑っ!」
「なんだ?」
「みんなで手を繋げ!服でもいい、声を出して繋がれ!動くときは声を出せ!」
俺は咄嗟に横にいた白鳥さんを探す。
「あ!?」
見えるわけがない!闇なのだ!
「白鳥さんっ!」
「こ、ここ!ここにいます!」
手を伸ばすと、何かに触れた!
「きゃっ!?」
「ご、ごめん!て、手を!」
「は、はいっ!」
俺達は闇の中で手を繋いだ。
恐怖かな?白鳥さんの手は冷たく震えていた。
俺は軽く力を込める。
「!」
この手は放さない。
「大丈夫、すぐに灯りが……おい!みんな手を繋げ!光っ!オトネ!緑っ!松田さん!」
「ひかりっ!どこだ!……あいつ離れて」
「光はトイレに!」
緑が叫ぶ!
「ひかりぃ!無事か!?」
返事がない!?
助けにいけないぞ!?
光、返事してくれ!
……こ、ここ……ぐすっ……怖いよう……
「トリ、俺が行く!」
「だけど緑、見えるのか!?」
「ひかりっ!今行く!声を出せ!どこか分からん!歌でも歌え!」
……えええっ!?……
「トリッ!本多と鈴木は俺と手を繋いだ!」
……え?オトネ、両手に花?
「陽野くん!」
「松田か?こっち!こっちだ!」
くそっ、せめて星でも出ていれば!
そして俺は気が付く。
音が静かなのだ。
機械音、飛び交う数々の電波、それが感じない、静寂なのだ。
おそらく全て止まっているのでは?
止まって分かる、静寂。
そして恐怖が襲ってくる。
母さんの生命維持装置、止まっていないだろうな?
次回 第三三話 非日常 フェリーサークル です。
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