第二二話 日常 教育AI
今晩は。
今回は二話分です。
ピピッ、と俺のタブレットが電子音を発し、軽く震える。
「お、AIからだぞ!?」
……え!?……
……ひっ!?……
皆が俺の回りに集まる!
そして画面を覗き込み絶句する。
教育AI伝言:待機。
一言である。
「……こえーなー、どこで見ているんだ?」
「その内、到着すると?」
「緑、どうする?」
そう、従ってもいいし、反発してもいいのだ。
それは生徒の自由意志に任されている。
「ちっ、待ってやるよ!」
入学時、いろんな書類にサインした。
その一つに、自由意志というのがあった。
ただし、自由に振舞うことは責任も伴うとも。
また、いじめや万引き、その他犯罪行為は全て両親、本人の責任、当高校の名誉を毀損したということでうんたらかんたら、とかあった。
それらの書類に長々とサインしたのは覚えている。
あまりにも長い文章なので俺はよく覚えていない(作者注:おいおい、ダメだろ)。
要はこの学校、加害者生徒、保護者に対して被害者や当校名誉毀損等の損害賠償を請求します、ということらしい。
学校のブランドとしての名誉?
へんながっこ、とその時は思った。
ただし、生徒は全力で保護する、ともあった。
国家プロジェクト『教育AI』、我が高校はその実験場。
実際、いじめが数件あったが、被害者は軽傷ですぐに保護され、加害者はスタンガンで無力化された。
これ、学校内外どこでもだぜ。
スタンガンがどう使用されたのか分からないが、オトネは知っているようであった。
もちろん加害者は退学、退学後も教育AIの監視は続く。
加害者の保護者は、学校、被害者生徒、地域に対して奉仕活動を強いられる。
そして更に違約金と損害賠償を請求される。
そう、これは国家プロジェクト。
逃げられない。
……ある意味怖いかな?
まぁ俺は気にせず自然体だが。
そう、俺は知っている。
形あるモノは必ず崩れる、壊れるのだ。
そして形のないモノだって、壊そうと思えば……簡単に崩れる。
俺の家族、俺の親戚一同。
みんな壊れた。
きっとAIも壊れる。
次回 第二三話 日常 オトネを班長に の予定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。
やはり文章は、これくらいが読みやすいでしょうか?




