第一六話 日常 異変
投稿です。
最近バイトが大変です。
人が少なく、応援要請が……。
バスの整理券を取り、座席を探す。
今は貸し切り常態、乗客は俺達二人だけだ。
どこがいい?白鳥さんの荷物が大きい。
となると、後ろに座ったら降りるとき大変だな。
行き先は駅前だ、満員になったら?
じゃ、前の方がいいかな?
このバス、前に荷物置き場がある。
「こっち!」
「はい!」
……白鳥さんは、ごめんなさいと言いながら、なかなか手を放してくれない。
いやホントだよ、俺、握ってないし。
「荷物、スーツケースはここに!」
「あ、はい!」
楽しそうだな、白鳥さん。
着席すると、バスがゆっくりと動き始める。
そう、白鳥さんの両親の方へ。
バスの進行方向にいる白鳥さんの両親。
白鳥さんは窓側、俺は立って荷物番である。
やっと解放される俺の右手。
……手、手汗が!嫌われたか?俺、きもくね?
そして、窓越しにすれ違う家族。
両親と目が合う俺。
いや、サングラスしているから目が合ったかどうか分からないけど、会釈されたので、多分合っている。
俺も会釈を返す。
しきりに手を振っている白鳥さんとそのお母さん。
よく見ると、抱っこしているのは犬ではなくデカイ猫だ!
え?でかっ!?
「ね、ねこ!?」
思わず声が出た。
「うん、ネコ。ネコのタクローくん……行ってきます!」
タクローくんと白鳥さんの両親は小さくなっていった。
座り直し、前を向く白鳥さん。
「あの……」
「?」
「座らないのですか?」
それな。
バスの席は広いようで狭い。
隣に座るのはちょっと密着過ぎる気がする。
まぁ、バスの乗客は俺達二人だけだ、無理して横に座る必要もあるまい。
などと思って、後の席に座ろうとすると、ここで異変が起きた。
「……え?」
耳鳴り!?
「と、鳥庭くん!?」
次回 第一七話 非日常 この耳鳴りは です。
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