第一三話 日常 バスの乗り方
投稿です。
今日は特に寒いです。
白鳥さん、頬が赤い?走ったからかな?
視線を逸らし、時刻表を見ている?
「あ、それ平日の時刻表だよ」
「?」
「今日は土曜日だから、時刻表はこっち」
都市はデジタル表示だが、ここは都市ハズレ、今だ紙に印刷表示なのだ。
「あ、ありがとう……」
タブに、ざっと目を通す。
「……」
そこにはハイテンションのメンバーの書き込みというか、お願いというか、色々と書いてあった。
その内の一つに、白鳥さんのお願いというか質問があった。
白鳥さんをチラ見する俺。
「……」
「……」
そそそそっ、とバックし、何処かに身を隠そうとする白鳥さん。
しかし、今ここには光もいなければ遮蔽物も無い。
「……その……」
消え入りそうな声。
「呆れました?」
「いや、でも光のヤツ酷いな、バスに乗るときは必ず右足から、ってなんだそりゃ!?」
更に後に下がる白鳥さん。
「…………違うんですか?」
そう、白鳥さん、バスに乗ったことがないのだ!
え?どーゆーこと?
小、中学校で乗っていない?
見学旅行とか?
え?日頃の移動手段は?
親の車?自転車?徒歩?まさかヘリではあるまい。
それで皆に聞いた、みたいなのだ。
何でも、両親は明日からの修学旅、送迎はしない、自分で全部してみなさい、とか言われたそうで。
困った白鳥さん、皆に聞いたはいいが……光のヤツ!困っている人になんてことを!
降りるときは左足から?おいおいっ!
足は関係ないだろっ!
光のヤツ!
結果、鳥庭の家に行け、と緑が言ったらしい。
どうせ今頃あいつは寝ている。が、朝は早く、必ずあいつはタブをチェックするはずだ、と。
電話しろ、という文章が幾つもあるが、俺の家には電話がない。
それは俺の両親が倒れたとき、ここぞとばかりに親戚一同が集まりこの家や、オヤジの遺産を狙って動き始めたからだ。
次回、第一四話 日常 電話のない家 です。
毎回ご愛読ありがとうございます。
このお話、面白いですか?
私は楽しんでお話しを作っていますが。




