第三七話 球磨本へ
今晩は。
投稿です。
さて、剣を構えたが敵はもういない。
「……」
何しているんだろ?俺?
パチン、と鞘に収め満岡に歩み寄る。
「いいよ、その剣はお前にやる」
「え?いいの?」
「ああ、代々受け継いできた剣だ、一応魔法剣だからな、魔力次第では強い力を発揮すると言われている」
「代々とは?昔からか?」
「ああ、どのくらい昔かは分からん、もしかしたらヒカリやミドリが使っていたかもな」
「!」
急に剣が大事に思えてきた。
「その剣を振るうには……俺は歳を取り過ぎた」
「おいおい、鈴木さんは現役のようだが?」
「ははっ、そうだな」
そっ、と満岡に寄り添う鈴木さん。
「しっかりしないと、置いていきますよ」
「ああ、そうだな、強気で行くとしよう」
お互いを気遣う満岡と鈴木さん。
……夫婦って、なんかいいなぁ。
「オトネ氏、この先20キロ辺りに街が一つありますぞ」
「そぎゃんね、ならそこば取敢えず目的地にするばい」
どこからの情報?突然だなぁ。
ミンミンさんに似たフェアリーが4、5人、飛び交っている。
何やら話すと、また飛び立って行った。
「鈴木さん、満岡、20キロ先だがいいか?」
「おいおい、球磨本まで行くんだぜ?20キロくらい、散歩だ!」
おお、強気だねぇ!
「私が先行するね、アンキロちゃん借りていい?」
白鳥さんが偵察係を買って出る。
……俺としては心配である。
いや、確かに白鳥さんは強いけど。
「条件一つ」
「なに?トリくん?」
「後続隊の目視範囲内で動いてほしい、そうだな先行は100mまで、いい?」
「!……分かった、了解」
「敵を見つけたら、攻撃せず一度戻ってきて」
「うん!」
元気よく走り出した白鳥さんとアンキロちゃん。
5分後、100m先で白鳥さんとアンキロちゃんはゴブリンの大軍に囲まれてしまう。
……だーかーらーっ!
一度戻ってって言ったじゃん!
どうやら、あのゴブリン達こそ先行部隊だったようだ。
次回サブタイトルは 第三八話 香衣の虎、参戦!の予定です。
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