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7

それから数刻、外はすっかり暗くなり城内に煌々と灯りが灯る中、ベリックを歓迎するための宴が開かれた。


場所は、ユーリが「使っているのを見たことがない」と言っていたパーティ用の広間。王城に比べると簡素な作りではあるが、この日のためにリリスは使用人たちと念入りに掃除を行い、もともとあったものを使って豪華に見える工夫を施した。


「ほお、これはまた、うまいスープだな」

「この辺りは山も海も近く、新鮮な食材を新鮮なうちに手に入れることができますから。毎日おいしい料理をいただけるんですよ」


リリスがにこりと笑いながらそう返すと、ベリックも感心しているようだった。


料理については、リリスがこと細かにベリックの好みを料理長に伝え、彼好みの味付けに仕上げているのも功を奏しているようだ。先ほどから上機嫌で酒を飲んでいる。美食家であるベリックのお眼鏡にかなう料理を用意できたことに、リリスはホッと息をついた。


一方、夫であるダリウスは静かに食事を続けており、広間に広がる声は主にベリックとリリスのみ。ダリウスがこういう場が苦手だと知っていたリリスは、できるだけ彼の手を煩わせないように、と気を遣っていた。だが──。


「ところで、ダリウス」


そろそろ食事も終盤にさしかかった頃、ベリックはずっと黙ったままの男が気になったのか、ダリウスに話しかけた。リリスは何でもない風を装ってにこやかな笑みを浮かべていたが、内心は気が気でない。


「なんでしょうか」


淡々とした声で、ベリックに応じるダリウス。すると、ベリックはニヤニヤと嫌な笑いを浮かべながらこう尋ねた。


「せっかく、こうして会えたんだ。君の英雄談を私に聞かせてくれ。大魔獣ガルガドスの最期はどんなものだったんだ?奴の肉を割く瞬間は、どんな感じだった」


その瞬間、目を見張ったダリウスの手が止まった。

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