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ある森の話~地蔵に拝む~

作者: 紫音

ある森の話。

その森は、航空機事故のあった森だと言う。

その森の近くでは、早朝、親子連れが歩いており、この辺の人ではないなと思いながらすれ違うと、親子連れの母親が


東京の方向はこちらですか?


と、聞いてくる。


はぁ...そうですね


と答える。しかしこの土地、歩いて東京に行くような場所ではない。それもバスも通らない早朝に東京の方向を聞いて歩いている親子連れ。

疑念を抱いて振り向くと、そこにはもう誰も居ない。

こんな話がいくつもあるこの森は、地元では有名な心霊スポットとなっていた。


そんな森に、興味本位で入ってしまった人の話。


ある日、カップルがこの森を訪れた。車で外周を回る。この森は一般人の立ち入りを禁じている。何故なら、立ち入った人間が無事に帰ってきた試しがないからだ。そこでこの森を管轄する県は、森の外周をぐるりとフェンスで囲っている。しかし、、囲っても囲っても、人の興味と好奇心は尽きない。月に何度かはフェンスは壊されている。

この日もどうやら車一台分のフェンスが壊されていたようだ。

カップルの車はそこから侵入した。どんどんと森の奥へと突き進む車。すると突然、彼氏が叫び出す。


ブレーキが効かない!


フットブレーキもサイドブレーキも効かず、アクセルも踏んでいないのに止まらない車。遂に頂上へと到達し、山の景色が空へと変わったその時、崖っぷちで車は止まった。恐怖のあまり動けずに居るカップル。ふと、目を横に向けるとそこには、小さな地蔵が建っていた。


きっとこのお地蔵様が助けてくれたのね


彼女が手を合わせ拝むと、地蔵の横から声がした。
















シネバヨカッタノニ

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