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⑱ 睡眠の重要性

質問者:私は睡眠に関しては結構削りがちなのですが……ダメなのでしょうか?



筆者:それは大いに問題ですね。日本人は特に国際比較で見ても労働者人口の睡眠時間は地を這うような順位なわけですが、


 慢性的な睡眠不足は日中の眠気や意欲低下・記憶力減退など精神機能の低下を引き起こすだけではなく、体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼすことが知られています。


 このことから睡眠不足は食欲をコントロールするホルモンの分泌バランスが崩れるため肥満につながることもあります。


 生活習慣病患者は睡眠時無呼吸症候群や不眠症の方が多いというデータもあるようです。



質問者:そんなにも悪影響が出てしまうのはどうしてでしょうか……どうにも寝ている時間は活動できないので極力削りたいのですが……。



筆者:質問者さんのおっしゃるように睡眠時は何もできない上に、あっという間に時間が経過しているように感じるので非生産的だと思われる方も多いと思うのですが、

 実際の人間の体は重要な活動をしています。

 

 1つ目は脳の機能を修復・回復させる活動です。

この回復によって判断力や記憶力低下を軽減させることや、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンなどの分泌を正常にすることで、ストレスの軽減や不安障害などを軽減することが期待できます。


 2つ目は体の老廃物の排除です。細胞の代謝を促すことにより免疫力を高る活動や、生活習慣病へのリスクを減らします。怪我や傷などの治癒を促進したり、丈夫な骨や若々しい肌を維持する働きもあるようです。


 1つ目の効果から長生きに直結し、体の機能の不調を軽減させる効果があります。

 2つ目の効果から見た目の若々しさに直結しているのです。


 食べ物も運動も気を使っているのに体の不調が無くならないという方は睡眠の質が悪い可能性が非常に高いように思えます。



質問者:なるほど、どちらかというと体の機能の保修・点検をしているような感じなんですね?



筆者:ええ、健康に向けた活動に関してはどれも言える話なのですが睡眠は特に実感しにくいかなと思います。


 しかし、“睡眠の質“を改善することによって、大きく健康は増進されるのです。



質問者:よく聞く話では22時から2時までの間寝ると成長ホルモンが出るのでお肌に良いという話があるのですが……やはりその時間に寝るべきなのでしょうか?



筆者:理想を言うのであれば、その時間に寝て欲しいように思いますが、現実的にはその時間に帰宅することすら難しいという方や、その時間帯はシフトの都合上で仕事をしているという方もいるかもしれません。


 そのために寝る時間が何時か? と言うことよりも“毎日決まった時間に起きる”と言うことが最近重要だと言うことが分かってきています。


 そのために何時に寝ても必ず同じ時間に起きることを心がけたほうが健康には良いようです。



質問者:寝る時間数についてはどうなのでしょうか? 8時間と言う話をよく聞くのですが……。



筆者:寝る時間数については本やサイトごとによってまちまち提示されているような気がするのですが、

 色々と調べたところ自分の体調リズム次第と言う感じがするのです。

 そのために個々人によって寝る最適な時間数と言うのは異なるように思います。

 ご自身のパフォーマンスが最大限発揮できる時間数であれば、極端な話寝る時間数は3時間でも良いし、10時間でも良いようです。

 勿論、10時間寝れることが許される状況であれば……と言う前提条件は必要ですけどね。

 寝なさ過ぎも寝すぎも問題なので個々人の体調が整う適切な睡眠時間を探していくことが大事になりそうですね。


 ちなみに僕は起きる時間は一緒で、その日の蓄積された疲労に応じて寝る時間を変えているという感じですかね。



質問者:確かに、本やサイトによっても寝る時間数は異なりますから自分の最適な睡眠時間数を探してみます……。

 ところで、先ほどは”睡眠の質“と言うことを強調されていましたが、実際にはどのようにすれば質は向上していくのでしょうか?



筆者:睡眠の質については“寝る前の行動“によって大きく左右されることが分かってきています。


 全てをいきなり実行することは出来なくとも、徐々に改善していくことが望まれます。


 まず一つ目に挙げたいのは“デジタル対策”です。

 寝る1時間~1時間半前までの間はスマートフォンやパソコンなどのデジタル機器から自分を遠ざけておくことが大事になります。


 夜空を眺めたり読書をする。または瞑想をするなどと言ったことが就寝1時間前までにやることとしてお勧めですかね。


 また、僕はやったことはありませんが、寝る前のヨガは、眠りの質を高めてくれるものです。

安眠のために必要な「副交感神経」を引き出すためには呼吸が重要です。ゆっくりとした呼吸が、安眠に繋がるようです。



質問者:ですが、どうしても寝る直前まで何か通信のやり取りをしなくてはいけない方と言うのもいらっしゃると思うのですが……。



筆者:そういう方のためにはブルーライトカットのシートを購入することをお勧めします。

 デジタル機器から遠ざけておく主な理由としては目のダメージによる睡眠の質の低下が挙げられます。その回避のためにブルーライトカットシート若しくはメガネを購入すると言うことです。




質問者:なるほど……そう言えば私はお酒を飲むと眠りにつきやすくなるのですが、

 お酒は睡眠の質を上げてくれるのでしょうか?



筆者:確かにお酒に関しては寝つきを良くする効果がありますが、その効果は3時間程度で切れて、その後は眠りが浅くなるという研究があります。

 これは、お酒を飲んだことによってアセトアルデヒドが生成されると、この物質によってノンレム睡眠が阻害され、レム睡眠の時間が長くなるといわれているのです。



質問者:替わりにどんな飲み物を飲んだ方が良いのでしょうか?



筆者:就寝前に温かい飲み物を飲むとリラックス効果があり、また深部体温を少し上げてくれるので、その後深部体温が下がるにつき眠気が訪れます。


 ホットミルク、カモミールティー、ココア、ハーブティ、白湯などです。


 これらを就寝1時間前あたりに少しずつ飲みましょう。

 温度は、体温に近い37℃前後の温かさだと刺激にならないので効果的です。

ただし、飲みすぎると深部体温が下がりにくくなり寝つきが悪くなる場合があるので、コップ1杯程度にしたほうが良いようです。


 僕は16時間プチ断食のためにゼロカロリーである必要があるのでお湯を飲むだけにとどめていますがね。



質問者:食事はいつまでに食べておくことがベストなのでしょうか?



筆者:食事をとると、およそ3時間は胃が活性化し、その間は脳や内臓が休まりません。

その状態で寝てしまうと睡眠の質が悪くなってしまうので、夕食は就寝の3時間前には済ませておくべきです。

 就寝前にお腹が減って眠れない、どうしても何か食べたいという場合は、スープやおかゆ、うどんといった消化の良いものを食べ、お肉や、油分が多いものは控えた方が良さそうです。



質問者:お風呂に関してはいつごろ入浴したほうが良いのでしょうか?



筆者:入浴は深部体温を一度上げて、その後皮膚から熱を放出して深部体温が下がるので眠気を引き起こしやすくなります。

 寝つきを良くするためのおすすめの入浴方法は、40℃くらいのぬるめで15〜20分、就寝する60分〜90分前に入浴することです。10分以上浸かることで、心身をリラックスさせる副交感神経の働きを促すので、スムーズに就寝することができます。


 また、就寝の際の適切な部屋の温度は15℃~20℃、部屋は真っ暗の状態で寝ることがベストなコンディションと言われています。



質問者:お話を伺っていると“副交感神経”と言うのが一つのキーワードのように思えますね。



筆者:そうですね。これは僕はやっていませんが、寝る前の環境としてアロマを焚くことで、副交感神経の働きを促し心身の緊張がほぐれ、リラックスできます。

睡眠の質を上げるとされている香りはオレンジ・スイートとされています。



質問者:これまでは寝る時に関しての話でしたが、起きる時に関しては何かあるのでしょうか?



筆者:起きる時は目覚ましでは無く懐かしい音楽は心地よく起きられるといわれています。


 脳がリラックスした状態になると、「α波」という脳波が発生します。

 心地よい音楽には、このα波を増加させるという効果があります。

 クラシックなどで懐かしいと思える局が望ましいといわれています。


 かわって睡眠時に聴くと良いとされるのは、雨の音や鳥のさえずりといった自然音や歌詞が入っていない音楽です。



質問者:その他に注意すべきことはあるのでしょうか?



筆者:コーヒーや紅茶などに含まれているカフェインに関しては14時までに飲んでおくことが望ましいとされています。

 というのも、これは個人差もあるようなのですが、カフェインが50%抜けるのに8時間。完全に抜けきるのには24時間以上必要であるとされています。

 そのために最低でも寝る前から逆算して8時間前までにカフェイン飲料を飲むことが望まれます。



質問者:なるほど……。



筆者:また、休日の“寝貯め”についてはほとんど効果が無いことが分かっています。

 何時に寝て何時に起きるかは個々の差があるとはいえ、やはり毎日同じ時刻に起きると言うことが重要であるみたいなんですね。


 つまり、例え休日であっても起きる時間から見て1時間の誤差以内に収めることが自律神経の意味では大きな影響を及ぼすみたいなんです。



質問者:休みの日にいつも通りの時間に起きるのはかなり大変ですけどね……。



筆者:許されるのであれば昼に15分~45分ほど昼寝をすることが体力回復に関して非常に有効であるとされています。休日は朝はいつも通りにして昼寝をすることの方が疲労回復にとって大事かなと思います。


 ここまで3つの健康の最大の必須要素である食事・運動・睡眠について見ていきましたが、ここからはそれ以外のサブ的な必須では無いけれども確実に健康に影響を及ぼす項目について見ていこうと思います。

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