⑭ 食事制限ステップ3 プチ断食でオートファジーを働かせる!
質問者:では、具体的にどれぐらいの時間を開ければ良いのでしょうか?
筆者:良い作用が発生する起因としてはオートファジー(細胞の自食作用)が発生するタイミングが良いとされています。
2016年のノーベル医学・生理学賞「オートファジーのメカニズムの発見」を受賞した大隅良典先生(東京工業大学栄誉教授)の研究によりますと、
オートファジーは、酵母や植物、動物など、すべての真核生物に備わっている細胞内の浄化・リサイクルシステムです。細胞内の変性タンパク質や不良ミトコンドリア、さらには細胞内に侵入した病原性細菌などを分解して浄化することで、さまざまな病気から生体を守っています。また栄養状態が悪くなったとき、過剰なタンパク質を分解して、生存に必要なタンパク質にリサイクルします。
オートファージ(自食作用)が働き始めるのは食べ終えてから12時間後からということですので、最低でも12時間は食事の間隔を開けて欲しい言うことになります。
理想としては水分以外接種せず16時間開けることですが、最初は12時間から行っていくことがいでしょう。
質問者:12時間ですか……かなり長いですね。
筆者:“12時間食べない”というフレーズを聞く限りですとかなり難しそうに聞こえると思うのですが、これは寝る時間も含みますからね。
例えば夜20時に夕食を食べ終わったとするのならば、12時間後は朝の8時になります。
このプランですと、夜の飲み会が無い場合ですと実現が可能になります。
仮に飲み会があったとしても、朝食を抜くことで12時間の達成と言うのは非常に容易になります。
恐らくは6時間~8時間は睡眠時間に充てるでしょうから、具体的に我慢する時間と言うのは6時間~4時間と言うことになるのです。
質問者:なるほど、ライフスタイルに合わせていけばいいのですね?
筆者:16時間食べないとなると夜の20時に夕食を食べ終わると、昼の12時まで食べることは出来ないのですが、朝食を食べることがメリットとされていることも指摘されています。
実際に数多くの研究によって朝食を食べたほうが良いという話があります。
ただ、朝を抜いた方が、夜に欲望を制御しにくいために、自律神経の都合上良いという話もあり、採用するのはどっちもどっちかなと言うのが正直な感想です。
朝食を食べないと力が入らないよ……と言う方は“夕食抜き”と言うのもアリだと思います。
特に朝起きたときに頭が「ボーッ」としてしまう“ブドウ糖”が不足していることが考えられますので朝抜き型はあまりお勧めできません。
夜早く寝てしまう方は夜抜き型プチ断食の方があっているのかもしれませんね。
やはり、自分のライフスタイルや体調に合わせて選択されていくのがベストだと思います。
ちなみに僕は寝る時間を含めれば比較的簡単に達成できる朝食抜き派ですね。皆さんは試しにやってみて継続できる方を取り入れてみたほうが良いと思います。
質問者:16時間プチ断食の場合でも毎日やる必要は無いのですか?
筆者:そうですね。理想としては毎日のようにこなした方が良いと思うのですが、
最初は12時間プチ断食を毎日続けることを軸に16時間プチ断食に関しては週1回、休みの日からやってみると良いと思いますね。
どうしても、何か食べたり栄養を補充したいという方は味付けなしの素焼きナッツやギーオイルなどを入れたコーヒー、チーズ、野菜、ヨーグルト、砂糖が入っていない炭酸水などを飲むことでお腹を膨らましたりすることで継続していって欲しいと思います。
これらをプチ断食補助食材とも言うそうですが、これらの合計200キロカロリー以下であれば“プチ断食継続”といったカウントで良いようです。
もちろん、ゆくゆくはこれら補助食品も無しで0キロカロリー水分で16時間乗り切って欲しいですけどね。
質問者:なるほど……そういう救済的な補助食品があるのでしたらまだ可能かもしれませんね。
朝を抜くか夜を抜くか以外で何か注意点はありますか?
筆者:注意点としましては、消化効率を良くするので、ひとたび食べ過ぎてしまうと逆に太ってしまうリスクもあります。
運動をしないと筋肉細胞をオートファージが食べてしまうので、空腹時間を作ることは筋力量が低下していく恐れがあるので、後述します運動とセットで行うことが必須になるんですね。
質問者:12時間間隔を開けて3食食べる場合はどういう注意をすれば良いのでしょうか?
その場合は食事量は変わらないと思うのですが……。
筆者:そもそもの色々な病気の根本問題は過食にあるので、今摂取しているカロリーを2割から3割減らすことができるのなら1日3食でもOKということですね。
日本の昔からの言葉に『腹八分目医者いらず』という言葉もありますからね
ただ、時間を空けることでより効果的なメリットがあると言うことですね。
質問者:しかし、3食維持で2割減らすというのも大変な気がするのですが……。
筆者:英国のバーミンガム大学の肥満や過体重のあり、減量を希望している84人の参加者を対象に行われた研究によりますと、参加者の全員が、食生活の改善と運動習慣によるダイエットについてコンサルテーションを受け、
その後、参加者を①1日3回の食事の30分前に水を500ml飲むグループ、②1日1回だけ食事の30分前に水を500ml飲むグループ、③食前に「自分は食事を十分にとっているので空腹ではない」とイメージするグループにランダムに分けました。
その結果、試験を始めてから12週間後に、1日3回きちんと水を飲んだグループは、体重が平均4.3kg低下したが、1回しか、あるいは全く水を飲まなかった参加者は、平均0.8kgしか体重が低下しなかったそうです。
水分の大量摂取が胃の活動に影響が出るのでは? と言われているのですが、手術前の水分補給による胃の変化を調べた研究(2008年)によると、手術の2時間前に300mlの水やリンゴジュース、ブラックコーヒーや炭酸飲料などを飲んでも、胃液の量やpHには3分しか影響がないことが分かっています。
質問者:しかし、食べる前に500ml飲むというのも大変のような気も……。
筆者:200mlぐらいが現実的ですよね……。
また、食事量を減らすために皿を小さくすることで食事量も減ることが実験で明らかになっています。
コーネル大学のブライアン ウォンシンク教授(摂食行動学)らは、225人の被験者を対象に実験を行ったんですね。そこで、お皿のサイズを変えることで、食事の摂取量がどれだけ変わるかを調べたようです。
その結果、皿の直径を30センチから25センチに変えただけで、カロリー摂取量が平均で22%も低下することが判明したようなんです。
「お皿をサイズを小さくしただけで、食事の量が増えるように感じられ、満足感を得られやすくなります。夕食で800キロカロリーをとっている人が、カロリーを20%減らすと、1年間で体重を5キロ減らせる計算になります」と、ウォンシンク教授は話しておられます。
質問者:へぇ~、お皿の大きさを小さくするだけで食べる量が減るだなんてかなり意外です!
あ……しかし、思ったのですがお腹が鳴ってしまうと凄く恥ずかしいですし、世間的には空腹状態だとあまりいいイメージを持っていない人もいると思うんです。
その場合はどうしたら良いのでしょうか?
筆者:確かに自分のお腹が鳴ることがプラスだと分かっていればいいのですが、
お腹が鳴ることに関して世間的にはあまりポジティブな印象はありませんよね。
“お腹が鳴ってはいけない局面“では体を捻るだけで“グぅ~”という音が鳴らなくなるという話もあります。
また、よく噛んで食べることを心がけたり、腹式呼吸を心がけることでもお腹の音が鳴らなくなるようです。
質問者:なるほど、そう言った工夫については考えてもみませんでした。
筆者:食事制限と言うのはある程度の辛さはあると思うのですが、
それだからこそ食べる喜びや楽しみと言うのはひとしおになり、感謝の気持ちも湧いてきます。
それをも超えるぐらいの精神的・肉体的苦痛が訪れてしまうのであれば、このステップ3の前の段階の食べるものを見直すということを重視してもらえればと思いますね。
質問者:とにかく無理をしないことが大事なんですね?
筆者:僕が思うに健康であることは「人生をより良く充実させるため」に必要だと思っているからこうして頑張って発信しているわけです。
つまり、健康のための活動が「人生をむしろ貧しくしてしまう」というのであれば、むしろやらないほうが良いというのが僕の見解です。
どこに“価値観を重視するか“そこが一番重要だと僕は考えています。
質問者:人生をより良く出来なければ確かに意味がありませんからね……。
筆者:ようやくこれで食事制限の項目を終了させてもらって次に運動について見ていこうと思います。




