⑪ 食事制限ステップ2 置き換え先③ “健康に良さそう“と言われてきた食品
筆者:次に少量ならまだ大丈夫なので適切な量を取るべきな食品について見ていこうと思います。
質問者:何だか微妙な表現ですね……。
筆者:それだけ生活に根差した食品が多いので中々全てを無くすと言うことが難しいと思うんですね。
ですから量を減らしていくか似たような製品に変えたほうが良いというのが僕の感覚です。
まず見ていきたい食品は牛乳です。
そもそも、人間が人の乳では無く牛の乳を飲むことは非常に不自然というのが反牛乳論者の理論です。
質問者:まぁ、確かに他の動物が自分の種以外の動物の乳を飲んでいるという話は聞かないですね。
しかしそれだけでは根拠が弱いのでは無いですか?
筆者:そうですね。ただ、牛を急速に成長させる成長ホルモンが人間の体に合うとは限らないというのもあります。
これは先ほどのグラスフェッドバターの時にお話ししたんですが、放牧された牛の牛乳であるならばとても良いと思うのですが、安く一般的に販売されている牛乳は牛舎でギチギチの環境で強制的に太らされた牛さんですからね。
質問者:しかし、牛乳となると世間的には乳幼児も呑むような安心した食品と言うイメージが強いのですが……。
筆者:それはちょっと否定されつつあるのが最新の研究です。
牛乳はタンパク質が豊富であることを見つけ、乳幼児に粉ミルクを推奨したスポック博士は、
1980年に誤りを認めアメリカやWHOもスポック育児を否定した(乳幼児が体に変調をきたす可能性が上がるとして)のですが、
日本の「スポック育児」はそのことが言及された第7版の一つ前である第6版までしか日本語訳されていないという事情があるんですね。
この第7版では成人に対しても癌、脳卒中、心臓病、骨粗鬆症、アトピー性皮膚炎、下痢、腹痛、貧血などあらゆる部位に影響が出る可能性があることが示唆されています。
また、“牛乳は骨を強くする“と言うことも否定されているようです。
牛乳に含まれている含硫アミノ酸は最終的に硫酸イオンとなり、体液の酸・塩基平衡を酸性側に傾けますが、それを防ごうと生体はアルカリ源を動員して中和しようと働きます。
このアルカリ源がもっぱらカルシウムで、体内のカルシウムの99%は骨に存在するため、牛乳を飲むと、むしろ骨を溶かしてカルシウム排出が増えるのです。これは代謝を調べる実験で明らかになっています。
質問者:え……どうしてそんなに大事なのにもかかわらず翻訳されていないのでしょうか……。
筆者:僕には分りかねますが“大人の事情”なのかもしれませんね。
日本では特に“不健康な牛乳”ばかりが多いですから売れにくくなってしまうと言ったことが考えられますね。
牛乳の代用品としては遺伝子組み換えでない豆乳などで代用(ただし、遺伝子組み換えでない食品とされていても遺伝子組み換え食品である可能性があるがそこは仕方ない)した方が良いと思いますね。
質問者:なるほど……。多少味は異なりますが、似たような味の代替品があるならまだ大丈夫ですね。
筆者:次に健康に良いとされていて怪しい食品は“野菜ジュース”です。
野菜ジュースは確かに野菜が含まれていて簡単に野菜が接種で来そうで良さそうに思えますが、農薬まみれで産地不明の野菜を使って、さらに加熱して栄養がなくなり、更に農薬は濃縮され、砂糖水で仕上げています。
味や見た目や栄養補助のために添加物を混ぜて作られています。
つまり、野菜ジュースは健康を担保できるか怪しい上に、砂糖水を飲んでいるのと大差ないわけです。
質問者:なるほど……。
筆者:次にサプリメントについて見ていこうと思います。
サプリメントメーカーや、販売店の方による「今の野菜は、昔に比べて栄養価が激減している」というのはそもそも嘘です。
昔と違って現代では野菜が旬とは無関係に流通しています。季節外れの野菜は栄養価が低いため、市場の野菜の栄養価の平均値を押し下げてしまっているのです。
更にサプリメントの中には、確かに栄養素としては存在しているのかもしれませんが、実際に体に吸収されるか? と言った場合ではそのまま体の外に排出されてしまうと言うことも多くの場合あるので、あまり意味が無いのですね。
添加物やカプセルに関しても有害なものも存在するようなので本当に警戒するところが多いのです。
ですので、「当社のサプリメントは○○が何千倍! 是非電話番号××まで!」という広告をテレビをたまに付けた時に見にしますが、これも真実ではありません。
質問者:そうなるとどういう方がサプリメントを接種したほうが良いのでしょうか?
筆者:体の状態が著しくよくない場合だと思います。それも専門の医師が監修した場合が良いと思います。
どうしても食べる時間が無い方なら世界最高品質の『cGMP』をクリアした原料にオーガニック野菜や果物の実を使用した海外の商品の方が良いと思います。
サプリメントに関しては国内産の方が信用性が遥かに低いと言えます。
そうした場合のサプリメントは、そうした状況において心強い味方になってくれます。理想的な食生活を実践するのが難しい場合に緊急避難のツールとしてお使いになるのが正しい付き合い方だと思います。
ですが、その際でも表示以上のサプリを飲むのは危険であり、複数接種の場合は要注意かなと思います。
栄養ドリンクの場合は、糖質が多く含まれているケースもあるので本当に危険ですね。
質問者:しかし、サプリメントや栄養ドリンクもダメ、野菜ジュースもダメでは効率よく栄養素が取れそうなのが無いと思うのですが……。
筆者:確かにちゃんと野菜を食べるとなると結構お腹にたまってしまいますよね。
大量の野菜を接種するための野菜ジュースを飲みたいなら、低速ジューサーやミキサーを使って手作りするようにした方が良いと思います。
次に注意する健康食品として挙げたいのは特定保健用食品――いわゆるトクホ食品です。
質問者:えっ……トクホ食品こそ安全だと思っていたのですが……。
筆者:結構審査基準やその後も酷いのです。
審査はメーカーが提出した都合の良いデータしか見ない日本の中ではマシな部類の“健康食品っぽいモノ”というだけなんですね。
代表的なトクホの問題となった事件としては2016年ペプチド茶トクホ取消事件ですね。
なんと、この商品には検査をしてみるとペプチドすら入っていなかったようなんです。
質問者:え……どうしてそんなことが起こってしまうのでしょうか?
筆者:トクホは更新制ではないようで、審査を通った後にシレッとペプチドを抜いてしまったんでしょうね。
国の健康基準は正直怪しいものが多く、欧州食品安全機構の審査が厳しいのを通過した健康食品なら良いと思います。
メーカーの提出データだけでなく根拠となる論文まで見るうえに更新性のようで日本のトクホの欠点を完全にカバーしています。
質問者:なるほど、日本のトクホの審査はそんなに問題があるのですね……。
筆者:まぁ、日本に他にめぼしい健康食品基準が無いので“そのほかの商品よりもマシかもしれない”ぐらいな感じに捉えてくれれば良いと思いますね。
では次に、どうして食事制限をしなくてはいけないのかについて理由を添加物の表示基準の面から説明させていただきたいと思います。