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【第2話】街の酒場 ”Sunraise”

ドンッ。俺はハイネケンを一気に飲み干した。


「クリス、何か滅入ることでもあったのかい?今日は一段と良い飲みっぷりだな!」


街の酒場の店主のブルーノ・ロックウェルはいつものことだなといった表情で俺に話しかけた。


「いやね、なんで俺は魔法が使えないんだよってね。剣技なら負けねえのによー」

「そりゃあお前さん、その筋骨隆々な体格だ。身長だって2mくらいあるんじゃあないか?きっと脳みそまで筋肉なんだろうよ!」


ガハハハハと笑いながらブルーノはおかわりのハイネケンを注いだ。


「はい、お待たせね!樽出しのビールは格別だろ!飲め、飲め!アントニー、君は次は何飲むかい?」

「そうだね、マスター。レーベンブロイを頂こうかな」

「はいよー!毎度あり!」


ジュワッーーーーーー!ブルーノが鉄板でステーキ焼いてるぜ。ウェルダンによく焼けたここのステーキはすげえ旨いんだ。肉食ってるっていう実感が湧くっていうかよ、力がみなぎるようなんだ。


「さて、アントニー。君は月明りの国出身と言ったな。あの魔法使いたちの国の民が、なんでまた太陽の王国アルティナにおいでなすったんだい?」

「うーん。そうだな……。月明かりっていうのは精神の結晶であり、月明かりへの強い探究心はその輝かしさを魔力へと錬成するんだ。はたまた月明かりへの好奇心はあらゆる奇術をも生み出したんだ。人々はそれを魔法と、そう呼んだんだ」


テーブルに運ばれたステーキを切り分け、口いっぱいに頬張りながら俺は話の続きを促した。


「ほお……。それで?」

「君も今日の決闘で分かっただろうけど、魔法使いは非力なのさ。箒に乗って飛び回るし、さっきみたいに体を透明にしたり、足音を消したり、いろんな魔法が使えるけど、力がないのさ。だから、太陽の王国で武者修行しようと思ってね」

「剣技も魔法も極めようと。そういうわけか。世にも珍しい魔法剣士ってわけか」

「剣技と魔法、どちらも中途半端になるかもしれないけれど、こういうスタイルがあっても良いだろう?」

「俺にも魔法が使えるようになるかな……?」

「そいつぁ無理だろうな!ハッハハハハハハ!才能の芽が無えことにはよー!」

「なんだとこのヤロー!ハッハッハッハ!」


俺とアントニーは笑いあった。お互い無いものねだりなもんだぜ、まったくよー。


「自分のスタイルを見つけ出すことが、大事なのかもな」


彼はそう言った。俺も次こそ上級騎士になってやるぜ。


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