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プロローグ1

 僕、鹿島こころは運動能力中の上、知力中の上、ルックス中の下(自分ではそう思ってる)という平凡なこの春ピカピカの高校一年生でございます。まあ、こういうベタな僕なんだよね。

でも、一つだけ、皆と違うところがあったりする。それは、僕の眼鏡の奥には紫の瞳が隠れている事。僕はもともと家族がいなくて、今の家族に拾われたんだ。それで、ぼくは特別な目をしている。眼鏡のレンズで、眼鏡を掛ければ、黒に見えるようになってるけど。つまり、僕の眼鏡は伊達眼鏡。実際はめっちゃくちゃって言っていいほど目がいいんだ。(本編にはあんまり関係ないかも)

 さて、自己紹介はこの辺にして、今の状況を説明しようと思います。

 えー、なんと説明すればいいのか……ともかく、全力疾走中です。


 それは少し前に戻らなければならない。


 事の始まりは放課後。ちょうど、入学式も終わり、無事に新しいクラス1年2組での自己紹介を終え、下校時間になるとなぜか教室前の廊下が騒がしくなった。(ちなみに僕は最初に席替えをし、廊下側の一番後ろという隅っこの場所)

 僕も興味半分で隣の席の子に話しかけた。


「どうかしたのかな」


 僕の隣の子は僕と同じように眼鏡をしていて頭が良いオーラを出しているクールな美東大輝だ。この高校は僕の中学から来た人はすっごく少ないから美東とはこの高校に来てからの初めての友達だった。

 美東は読みかけの本から目を離し僕の問いに答えてくれる。


「ん? ああ鹿島か。あれ、お前知らないのか? 多分生徒会の人だよ。今の生徒会って美男美女そろった人が多いって知ってるだろ? というより、お前の姉は生徒会長じゃん」


 そう、僕の姉はこの高校の生徒会長をやっていて、とても人気者らしい。僕にはどこがいいのかちっともわかんないけど。


「知ってる。それで?」

「それでさ、多分見回りだと思うよ。生徒会って放課後毎日見回りをするらしいんだ」

「へえ」


 美東は興味なさそうにまた本へと視線を戻した。僕も正直興味ない。だから、ぼくは家に帰ることにした。

 ここまではよかったんだ……もし、このとき僕は教室を出ていなかったら、全力疾走なんてしなくてよかったのに。

 僕は不運な事に教室を出た。すると、ちょうど、生徒会の人たちが目の前にいた。


「あ、こころ!」


 生徒会の先頭に立つ美女、僕の姉のみのりが僕の名を呼んだ。僕もたち止まり、軽く会釈する。


「先に帰るよ」


 僕は一言言って、すたすたと生徒会を通り過ぎようとした。しかし、


「待って、こころ」


 またみのり姉が僕を呼ぶ。僕も反射的に立ち止まった。


「何?」

「あの子、あたしの弟は。すっごく可愛いんだから」

「みのり姉?」


 みのり姉が生徒会の人に何か話していた。でも、聞こえない。僕が不思議に立ち止まっていると、みのり姉が僕の腕を引き、抱きついてきた。


「ぬわっ!」

「はあい、皆さん注目! この子はあたし、生徒会長鹿島みのりの弟です!」

「はい?!」


 ぼくに周りのみんなの視線が突き刺さる。


「ちょ、みのり姉!わっ」


 みのり姉はぼくの顔から眼鏡を取った。途端に、生徒会の人?(主に女性)たちが僕を囲み始めた。


「きゃあ、ほんとだぁ。目が紫色してるぅ」

「可愛い! いいなあ、みのり、こんな弟持ってて」

「ねえ、こころくん、あたしの弟になんない?」


 生徒会の人が僕に触れる。僕は困ってともかく逃げた。


「あ、こころ!」

「にげたぁ」


 後ろから声がしても振り返らない。僕は正直パニック状態になっていた。急に姉に呼ばれて、抱きつかれ、眼鏡を取られ、秘密にしてた事がばれ、生徒会の人に触られ、挙句の果てには「可愛い」と騒がれた。僕は全然可愛くもなければかっこよくもないのに、そんな事されても困った。


 そして、現在に至る。

 

 僕は未だに走り続けていた。追いかけてこられてはいないけど、まだ落ち着かなくてともかく走り続けた。

 

コメディって難しいですね。誤字脱字や、質問があればなんなりと、言って下さい。

それでは、頑張っていきます!

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