転生先地球?
転生先地球?
「もう逃げられないぞ!」
「この私が貴様ら勇者ごときにやられるはず無い。。。」
ズバッッッッ!!
勢い良く勇者の剣が魔王を切り刻み、天から太陽の光が降り注ぐ。今までこの世は魔王に支配されていた。だが今をもって魔王は生き絶えこの世界にはまた太陽の日が降り注がれることになった。
「game clear!!よっしゃ~!」
「やっと魔王倒した!このクエストも終わりだ!」
このクエストをクリアした勇者たちの歓喜の声が漂う。だがその一方で、ある男が目を覚ます。
うゎゎゎぁああ
「勇者め!今に覚えとけって、ここは何処だ。」
目を覚ましたのは、魔王だった。辺りは見たことのない草木に包まれ妙な建造物が建ち並び、穏やかな景色が見える。
「なんだあの建造物は。魔界にはあのような建物はなかったが。」
そう、ここは魔界などではない地球だ。そして魔王は男子高校生としてこの世界に転生されている。
「なんだこの服は!下級ドワーフが着るような服をなぜこの私が着なければならない!」
なぜなら男子高校生だからだ。だが魔王は制服を脱ぎ始めた。ネクタイをほどき、ワイシャツのボタンを外そうとしている時、知らぬ男が大声出し叫んでいるのが分かる。
「加藤!!!何してるお前は露出狂にまで成り下がったのか!」
見ず知らずの男は加藤と言っているが魔王には誰のことかわからない。魔王は気にもとめずワイシャツを脱ぎ捨てた。上半身裸になり、ズボンも脱ごうとした時、先ほどの男が後ろから飛びかかりまた加藤と口に出す。
「加藤!お前は留年よりも、留置所に行きたいのか!」
魔王はあまりの出来事に何が何だかわからなかった。だか時が経つにつれて魔王は状況を把握し始めた。
「私が、この私が後ろから襲われた。?」
全ての状況が理解できたところで魔王は居ても立っても居られなく、憤怒のオーラを身に纏い叫んだ。
「この下級ドワーフがぁ!!」
男は目を丸くして魔王を見つめる。この男も何が起きたのかわからなくなったのだろう。状況整理に時間がかかった。だが全て理解して、
「加藤。お前頭そんなに悪かったのか?俺がなんだって、下級ドワーフ?」
男は笑いながら答える。
「下級ドワーフがこの私に口答えするな、殺すぞ。」
魔王は男を睨みつけ苛ついた顔つきになる。今にも怒りに狂いそうな魔王の表情はその男ですら理解することができた。男は魔王を怒らせないように穏やかな口調で
「どうしたんだ加藤、俺は先生だぞ?今日はなんか変だぞ。」
この男は魔王の担任の先生だった。授業をサボっていたため連れ戻しに来ただけであった。だが魔王はそんなことは知らない。そうすると何やらよくわからない言葉を口ずさみ始めた。
「堕天に堕ちし我が力、今その力を解放す。堕天魔法スーパーノヴァ!」
魔王は右手を前に突き出し叫んだ。が何も起きない。
「何故だ、私の堕天魔法が発動しない?」
魔王が呆然と立ち尽くしていると、今度は担任の先生が魔法らしき言葉を口ずさみ始めた。
「私の怒りはMAX、早く授業に出ないと単位あげないよ、担任の先生魔法早く授業でましょうねぇぇぇぇ!!」
と先生が口に出すと同時に先生は魔王の耳をつねり教室まで引っ張りつれて行くのであった。魔王は手も足も出ずに従うしかなかった。
今後毎週水曜に更新する予定ですどうぞよろしくお願いします。誤字脱字などがあればご指摘よろしくお願いします!