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5話

迷宮の中に入ってみたが、1階層は2キロ位先に壁が見えるな。

というか迷宮ではなく、ただの草原なんだが。

迷宮と言えばやっぱり石造りの道だったり洞窟なイメージだが、ここは最初っから草原なのか。

広い迷宮に出るのは、自分のゲーム知識では何層も潜ったあとなんだけど。

でも、受付嬢さんが言ってた、かわいい魔物?ウサギが普通にいるし迷宮なんだろうな。

というか近づいてもウサギ逃げないぞ・・・


「多分、受付嬢さんが言ってたウサギだと思うんだけど、近づいても逃げないし攻撃してみようか?」


「そうだな。釣りは後で出来るし、先に魔物退治だな。進みながら出て来たのだけ相手して行こうぜ。」


「うん。そうしようか。じゃあ俺が攻撃してみるな」


「おう!迷宮の魔物だし遠慮はいらない!」


「あ!先に今のポイント交換のポイントを確認してからウサギを倒すよ」


今は2ポイントか。0ポイントだったのに生活で増えるとは書いてあったけど特に何もしてないよな。

そして、迷宮の魔物でも何もしてこないでこちらを、つぶらな瞳で見て来るウサギを倒すのは、なんだか悪い事をしてる気分だな。


「おりゃ!・・・・・一撃か。それに死体はすぐに消えるんだな。ドロップアイテムはウサギの肉か。

あとポイントも1ポイント増えたな」


「肉か!取りあえず何も釣れなくても晩御飯は確保できたな!次は私だ」


「そうだな。ララが倒してもポイントが入ってくれればいいんだが」


「入らなかったらその時は、出来るだけとどめを譲るようにするからな」


「レベル上げのシステムが分からないから二人とも満遍なく倒して行こう。PTで経験値を分けるのか、倒した人が総取りなのか」


「ああ、分かった。前の世界だったら寄生行為をしていた奴もいたらしいし多分PTで山分けだと思うが」


「山分けだったらポイントも入りそうだからそっちがいいね」


「お!ウサギ発見!倒してみるぞ」


歩いてたらその辺にいるってすごいよな。

逃げることもしないで、まるで倒されるためにいるような存在だな。


「ドロップアイテムは、今回もウサギの肉か。それで、ポイントはどうだ?」


「4ポイントに増えたよ!ポイントはPT同士なら全部自分に入ってくるみたいだな」


「じゃあ見つけたらどんどん倒して行こうぜ」


ウサギを倒しながら2階層を目指して歩いたが20分位で2階層の階段に着いた。

やっぱり結構近かったな。

じゃあ2階層に降りるかな。


・・・・・2階層は泉がデカいな!!

なんか泉と地面の割合が9・1って感じだな。


「2階層は本当に釣りをしてる人が多いな」


「本当だな。それもなんだか私と同じ猫系の人ばかりだな」


「みんな魚が好きなんだろうね」


猫系の人は魚釣りも大好きなんだろうな。

そうじゃないと店で買った方が早いし。


「じゃあ、俺たちの目的は3階層の池だから先に進もうか」


「分かった。しかし、ここは壁?まで1キロもないんじゃないか?」


「確かに1階層より狭いよね地面は」


「そうだな。泉がデカすぎるな。どこまで広がってるのか先が見えんな」


「俺らには関係ないし、迷宮解明は偉い人に任せて行こうか」


「だな。さっさと行ってオオナマズとウナギだ!」


すぐに3階層の階段まで付いたな。

魔物は、何匹か狸っぽいのを見かけたがこっちを警戒して近づけなかった。

1階層はなぜ、あんなに警戒心がないウサギなんだろうか?


「お!3階層は迷宮って感じな洞窟だな。でも明るいのはなぜだ?」


「明るいなら良い事じゃないか!ここに池があるんだろう!早く行こうぜ!」


「どこにあるかが分からないから、分かれ道とかで池に着けない可能性もあるんだよ」


「なっ!その可能性は考えてなかった。まぁ先に進まないと池もないから行こうぜ!」


「確かにな。では池を探して出発だ」


・・・・・一本道な洞窟で少し開けた場所に出たかと思うと池があった。

分かれ道とか考えてた自分が恥ずかしい。


「おお!池だな。小さい池って店主は言ってたが結構大きいな」


「泉に比べたら小さい池って事なのかもしれないな」


「確かに他の場所に行かないと、あの泉が基準になるわな」


「じゃ釣り道具を出すからさっそく釣りをしようか。気配察知の能力で結構な数の魚がいるのは分かるし。」


「おお!数が多いってのはうれしいな。ではさっそく釣りだ!」


「なんで私だけ釣れないんだ!!!!マモルは既にオオナマズ1匹ウナギ2匹フナ1匹釣ってるのに!」


「落ち着いてララ。魚が逃げちゃうよ。多分だけど気配察知で何となく魚が餌を食べたか分かるんだよ」


「くぅ!スキルの差がここに出て来るとは!1匹だけでもいいから釣りたい!!」


「ん?ララの竿に魚が来たっぽいぞ!」


「え?全く引いて来ないが?勘違いじゃ?」


「いやいや来てるから。気配察知でわかるから。竿を上に上げるんだ!!」


「わ 分かった!」


もしかしてララは釣りが初めてなんだろうか?

アタリを合わせないと針が刺さらなくて餌だけ取られることがあるんだけどな。


「おおおお!!!引いてる引いてる!すごいぞ体が池に持ってかれそうだ!!!」


「というか段々と池の方に引っ張られてる!!大物が来たのか?後ろから支えるから!!」


「ありがとうマモル!それで、この後はどうすればいいんだ?」


「魚が弱るまで二人で竿を支えて待つんだ。弱ったら引っ張って陸にあげよう!」


「分かった。このまま耐えればいいんだな!」


「ばらさない様に竿は常に上向きにしとくんだぞ!」


「私も魚を釣り上げたいから絶対にばらさないように頑張るさ!」


「いつまで竿を上に上げて耐えていればいいんだ?」


「分からないよ。というかなんだか周りに観客がいるんだけど!?」


「もう少しで弱るはずだから頑張れよ兄ちゃん達!多分だが1メートル付近かそれより大きいオオナマズだからばらしたら勿体ないぞ!」


おお!ありがたい助言だ!そして関係ないけどこの人も猫耳だ!


「あ!ありがとうございます!もう少しで弱るって」


「もう少しか、腕が段々と疲れて来たから早く弱ってくれよ!」


「お!水面に顔を出したな。弱った証拠だ。ゆっくり引っ張って陸まで持って行って、後は手で陸に上げろ!」


「助言ありがとうございます!」


「いいって事よ!そんなデカいのは毎日泉や池に通ってる俺でもまだ、オオナマズは2匹しか釣り上げてないからな!」


「よし陸の手前まで来たし俺が手で捕まえて引き上げて来るよ」


「分かった。私は竿を支えとけばいいのか?」


「うん。そのまま支えといて。」


オオナマズでかいな!

そしてヌメヌメしてて持ちにくいが何としてもララが釣り上げたんだし陸に上げなければ!


ふぅ!!

何とか陸に上げれたな!

それにしてもデカいな!

1メートル越えか?


「ちょっといいか。何センチか図りたいんだが人の魚だからな許可が欲しいんだが?」


「お願いします。自分たちは測る道具を持っていないので」


「了解っと!ふむ。1メートル12センチか。こりゃ金貨10枚はいくな!」


「ええ!そんなに高いんですか?」


「そう高いんだよ。オオナマズはな大体が50~70センチだ。1メートル級は滅多に釣れないからな。それに1メートルを超えると一気にうまくなるんだよ。確か1メートル級は先月に誰かが釣ったのが最後じゃなかったか?」


「おお!私が初めて釣り上げた魚が金貨10枚ってすごいな!!」


「あ、やっぱりララは釣りが初めてだったんだね」


「あれ?言ってなかったか?」


「道理でアタリに合わせる事を知らなかった訳だね」


「ほほう!初めてでこのサイズか!だが、多分だが他の魚が最初に来てたんじゃないのか?それをオオナマズが食ったんだろうな。相方の兄ちゃんの針についてる餌を見る限りじゃこんな大物は掛かる事がないと思うからな」


「ふふふ。ということは腹の中に魚がもう一匹いるんだな!」


「いや・・・嬉しそうにしてるが胃袋に入った魚は食わない方がいいぞ」


「そうなのか残念だ」


「じゃ俺は別の場所に行くから二人ともいい釣りライフを!」


「え?ここで釣らないんですか?」


「迷宮で1メートル級のオオナマズは1週間はしないと復活しないからな。だから違う場所で大物を狙うんだ。」


「そうなんですか。色々と助言をありがとうございます!」


「おう!」


気持ちのいい猫耳のお兄さんだったな。

というか他にも池があるんだろうか?

まあ、すぐに見つけれる池だったし他にもあっても不思議ではないな。


「しかし大きいな。これはどうする?」


「売ろう!オオナマズやウナギはマモルが釣ってくれたし、これを売ってお金にしよう!私は大きくないのでも全然かまわないしな!」


「分かったよ。先ほどのお兄さんは、金貨10枚って言ってたけど売れれば大金だね」


「そうだな。これで生活が楽になるな。」


「よし!次は、さっきみたいに大きくなくてもいいから、宿をタダにしてもらえるように釣ろうか!」


「分かった。アイテムボックスにしまっといてくれ。この世界のアイテムボックスは生きていてもしまえるってのはすごいな。」


「了解っと。俺も驚いてるよ。けどしまえるんだしいいじゃないか」


「そうだな。では釣りを再開だ!」


ララも先ほどのオオナマズで感覚を掴んだのかどんどん釣り始めたな。

俺も負けてられないな。

その後二人で釣りまくってある程度釣れたので釣り終了!

二人でオオナマズ7匹ウナギ10匹フナ4匹、なぜかララが釣ったデカい30センチはあるザリガニ?1匹だな。


「楽しかったな。結構釣れたけど大物のオオナマズは、やっぱり売るのか?」


「勿論だ。生活が懸かってるからな。それにあんな狭いベットではなく、大きなベットでセッ○スしたいしな!」


「ははは、ララらしいね」


「私は寝る事には出来るだけ妥協しないぞ!」


「じゃあ1階層に行って少し狩りをして戻ろうか」


「了解だ!」


そうして俺たちは迷宮から出て冒険者ギルドに買取をしてもらうために足を向けて行った。

作者が釣りが好きなんだけど基本海で釣りしてるのでナマズは釣ったことがありません!

ですが、ナマズの蒲焼きは、食べたことがあります。

知らずに食べたら絶対にウナギと勘違いするような美味しさでした!

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