4話
「そういえば、ララのステータスを確認してなかったけど確認していいか?」
「勿論だ!私もマモルのステータスを見させてもらえるか?」
「じゃあ見せ合おうか。それにしても冒険者ギルドなんかではスキルやステータスの話が全くなかったけど、この世界ではステータス画面はないんだろうか?」
「私が居た世界でもステータス画面はなかったぞ。高い金を出せばレベルとスキルが分かる位だったな。それでもスキルレベルは分からなかったが」
「なるほどな。では見せ合おうか」
マモル・コンドウ
種族 人間
レベル1
スキル
戦闘系 剣術Lv1 革鎧Lv1
戦闘補助系 気配察知Lv1
その他 言語理解 妙薬体質
ユニークスキル ポイント交換
ララ・コンドウ
種族 神ライオン族
レベル1
スキル
戦闘系 剣術Lv1
戦闘補助系 なし
その他 言語理解
ユニークスキル 武器熟練 寝るの大好き!
「ララにもユニークスキルがあるんだな。というか武器熟練は何となく分かるが、寝るの大好き!は、どういう効果なんだ?」
「私も上位種族だからな。武器熟練は武器がうまくなるのが早くなって、寝るの大好き!は、ライオン族は元々お昼寝が大好きな種族なんだ。そして寝るにはセッ○スも含まれていて、まぁ行為がうまくなるんだな!後は、体力が減ったり怪我をしたりしたら寝てれば治るのが早くなるスキルだ」
「なるほど。ララがあんなに上手かったのはこのスキルの効果があったんだ」
「いや、マモルも上手かったぞ。初めてとは思えないくらいだった。まぁ、ネタバラシをするとこのスキルは、行為をする相手にも効果があってだな。だから二人とも上手くなって最高に楽しめるスキルなんだ。ハーレムが出来たら私がいればハーレムメンバー全員に効果があるからいいスキルだろう?」
「いいスキルだな。怪我の治りとかの効果も共用出来るのか?」
「一緒の場所で寝ていて、ハーレムメンバーなら効果があるぞ。」
「なるほど、すごく便利なスキルだな。ステータス確認も終わったし迷宮の事をもう少し詳しく調べておくか?」
「そうだな。屋台のおっちゃんも2階層で魚を取ってるみたいだし屋台のおっちゃんに聞いてみるか?」
「そうしようか。屋台のおっちゃんにお礼も言いにいこうか」
また、屋台のおっちゃんの所に行っていたのだが、なんだか魚の焼けるいい匂いが・・・・・
おっちゃんの屋台が匂いの発生源か!?
ララが朝ごはんをあんなに食べたのに、ソワソワし始めたぞ。
「おっちゃん!冒険者ギルドで登録できました。ありがとうございます」
「おう!登録できたか!そりゃあよかったな!」
「所で迷宮の内容が知りたくて声を掛けたんですが今大丈夫ですか?」
「ああ!大丈夫だぞ!昼に向けてスープの猫まんまの魚を焼いてんだ!これを身だけ取ってスープで煮込むんだよ!この身がスープの中でバラバラになってだな全体に旨さが広がるんだ!これが味の決め手だ!ちゃんと煮崩れしないようにスープで茹でてる魚の身もあるぞ!で昼には少し早いが食って行くか?」
「分かりました注文をお願いします!」
「て 店主!焼いた魚もたべれないだろうか!?」
「ライオン族の嬢ちゃんは魚が大好きなんだな!勿論、焼いた魚も売れるぞ!んで迷宮だったか?」
「猫まんま1杯ずつとララ用に焼いた魚を一匹お願いします。そうです迷宮です」
「分かった!魚と猫まんまだ!皿とスプーンとフォークは返却してくれよ!んでだな、俺は毎日、朝と昼で屋台をして、昼が終わったら夕方まで迷宮で魚取りをしてるが1・2階層は、こちらから攻撃せねば攻撃してくる魔物はいないからな!それにな、迷宮の泉はなぜか川の魚と海の魚もいるんだぜ?俺ら猫族には夢のような場所だよな!1・2階層は結構せまくてすぐに移動できるし衛兵の巡回もあって安全だ。あ!泉だけはでかいぞ!」
「なるほど。1・2階層は安全なんですね」
「でだ!お前さん達は冒険者なんだから3階層以降を探索するんだろうが、俺が知ってる話では5階層までは、攻撃しなけりゃ攻撃されることはないらしいぞ!それと3階層はたまに冒険者じゃない俺の知り合いがこっそり行ってんだがな!あ!別に自己責任だから門番とかもいないし暗黙の了解ってやつだな!それでだな、3階層は小さな池があるらしいんだ!そこの魚のオオナマズ!!ウナギ!!これが、最高にうまいんだぜ!!ここの市場でも買取してるはずだ!!もしかしたら冒険者ギルドでも買取をしてるかもしれんが、市場ではアイテムボックス持ちじゃないと魚は鮮度が命だから買い叩かれるぞ!」
「自分がアイテムボックス持ってますね」
「マモル、マモル!是非!今日はウナギやナマズを食べよう!!!」
「分かったよ。釣り具と魚の持ち込み可の食堂か宿はありませんか?」
「流石にライオン族と人族は泳いで取りにはいかないか!釣り具は迷宮前の広場で売ってるぞ!みんな泉で釣りをするために買うからな!この町の娯楽の一つだしな。でだ、食堂は知らんが、宿と食堂が一緒になってる場所は知ってるな!あそこは店主が猫獣人でな、魚が大好きで、多めにオオナマズやウナギの様な高級魚を渡せば宿代がタダになるらしいぜ?まぁオオナマズなんかは一人で全部食えるような大きさじゃないから1匹余分に渡すだけで宿代タダになるだろうな!店は迷宮から出て左に100メートル位行けばあるはずだ!店の名前は猫獣人の巣だ!」
「分かりました。いろいろ勉強になりました」
「あとは、3階層までは、まっすぐ歩いてりゃすぐ階段があるから迷うことはないだろう。3階層は俺は行ったことがないから説明できずにすまんな!」
「いえいえ、ナマズやウマギの情報はとてもありがたいですよ・・・ララは何か質問がある?」
「この焼き魚は、最高にうまかったが2階層で取れるのか?」
「嬢ちゃんは本当に魚が好きだな!勝手なイメージでライオン族は肉が好きだと思っていたぞ!2階層の泉で取れるが、釣りでは釣れない魚だ!だから、俺のようなスナドリネコ族の独壇場よ!」
「そうか・・・・残念だ。食べたくなったら、また屋台を利用させてもらおう。それでだな、ライオン族は、生活環境が良い場所に住むとなぜか周りに川がない場所に集落を作ってしまうんだ。だから、ライオン族の集落では、魚は高級品だ!まぁ最近は町に出て行く者も多いから一概には言えんが」
「そうなのか、種族毎で色々あるよな!この町にいる間は魚が食べ放題だからどんどん食べてくれよ!」
「勿論だ!というかこんなに魚が食べれて私は幸せだ!」
「このまま話してたら時間がどんどんすぎるので、そろそろ迷宮に行ってきますね。ありがとうございました!」
「おう!同じ猫系獣人としてオオナマズやウナギが釣れる事を応援するぜ!頑張ってきな!」
いつの間にか迷宮探索が魚釣りに目的変更されたけどララが幸せならいいか。
取りあえず釣り具を買って魚釣りだ!
「よし!どうせ魔物は攻撃してこないんだ!すぐに3階層まで行ってナマズを釣ろう!!」
「分かったよ。ある程度釣れたら1階層に戻って魔物を少しだけ狩ろうか。じゃないと冒険者になった意味がないからね。」
「分かった。マモルのアイテムボックスのおかげで荷物いらずだから帰りでも大丈夫だな」
話してる間に迷宮前の露店に来たが、色々売ってるけど釣具屋はどこだろう。
「お!あそこに細い棒が何個か置いてあるからあの露店かな?」
「よし行こう!」
釣具屋に来てみたが全部竿と糸が繋がってる釣り竿だな。
投げ竿やルアー釣りなんかはないんだろうか?
「いらっしゃい!釣り竿をお探しなら狙いたい魚を教えていただければおススメを選びますよ」
「オオナマズとウナギを狙う予定なんですが、それ用の竿はありますか?」
「3階層ですか。それでしたら、この少し太めの竿がいいですね!固くしなやかなので折れることもまずありませんし。オオナマズの一メートル越えとかが来ても大丈夫な一品です!」
「では、それを2本欲しいんですがいくらでしょうか?」
「1本銀貨3枚で予備の糸と針と餌がついてますね」
高い!合計で銀貨6枚か、でもオオナマズが釣れたら宿がタダになるらしいし、これは買わなければ。
ララの笑顔のために!
「では、2本で銀貨6枚です」
「おう!ありがとう」
「高いけど、大丈夫なのか?私の我が儘でお金が無くなるのは悪い気がするんだが」
「大丈夫だよ。もしお金を稼げなくても今日止まってた宿に泊まれば二人で銀貨2枚だからなんとかなるよ」
「それならよかった」
「じゃあ迷宮に行こうか」
「おう!魚が私を待ってるぜ!」