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3話

「では冒険者登録を始めます。まずは、この水晶に触ってください。

犯罪者だと赤く光り、犯罪者かどうか分かるので」


「分かりました。犯罪者が分かるってすごい仕組みですね」


「ええ!本当に、すごいと思います。どんな仕組みになってるかは私も全く知らないですけどね」


「じゃあ触ってみようか。犯罪者じゃないけどなんかドキドキするな」


「ああ。私も毎回なぜか緊張するよ。

 マモルに会う前も町に入る時に毎回触れていたが、どうにも慣れない」


「やっぱり皆そうなりますよね!私も、いつも落として壊さないかドキドキしてるんですよ」


「それは、ドキドキの種類がちがうんじゃ?」


「ゴホン!では、触ってみてください」


「分かりました」


ふぅ。異世界転移して来た俺達も全く反応なかったな。

門を通らずに転移して、この町に入っても犯罪にはならないんだな。

あとララが居た世界でも同じような水晶があるんだな。


「うん!犯罪者ではないですね!というかまったく光らないですね。

今までまったく悪い事をしてきてないってすごいですね。

私が触ったら!この通り、ほんの少しですが光ります。

この水晶は5年前まで遡って発見できるんですが私は一度落ちてた銅貨を拾ってそのまま懐に入れてしまったんですよ。

冒険者登録の度に毎回触ってたんですが、次の日に触ったら光ってビックリしましたよ。

小さな犯罪でも反応するんだなと!それと、銅貨は反省して衛兵に届けました。」


「そんな小さな犯罪でも見逃さないってすごいですね」


「ええ。なんでも、5年前まで発見できるこの水晶は金貨100枚もする高級品ですからね!

10年前まで発見できる水晶なんて金貨3000枚はするそうですから。」


「へぇ。そんなに高いんですか。それに10年前まで遡れる水晶なんてあるんですね」


「ええ!なんでもギルド本部や国等の権力者の所にあるらしいです。

一年に一度の一斉検査で毎年何人か逮捕されるらしいですよ。

それと、このギルドにある水晶はこれだけなのですが、冒険者登録の度に受付から受付に運んでたんですよ。

ですが、みんな金貨100枚の水晶を運びたくなくて、なぜか私の受付が登録専門の受付になっちゃいました。

気持ちは分かりますがリーダーだからって理由はひどいと思います!」


「そうなんですか、それは大変ですね」


「ええ大変です。

でも、冒険者登録の時だけは、しゃべってても怒られないっていう暗黙の了解があるので満足してますよ」


「暗黙の了解ならその事をしゃべっていいんですか?」


「大丈夫ですよ。

なら変わってください!で皆、黙るので。では登録の続きをしたいと思います」


「あ。お願いします。」


「まず名前の確認です。

ギルドカードに名前を刻み魔力紋の登録をすれば完了です。

あと手数料銀貨1枚です。

なくしたら再発行には銀貨一枚を請求するのでなくさないようにお願いします」


「分かりました。俺の名前はマモル・コンドウです」


「私の名前はララ・コンドウだ」


「え!ララもコンドウを名乗るのか?」


「当たり前だろう私は、マモルの嫁だぞ!それとも嫌なのか?」


「そうじゃなくてビックリしただけだよ。

俺もなんだか結婚した感じがしてうれしいから是非名乗ってくれ!」


「えーと受付中にいちゃいちゃしないでもらえますか?

それでは、マモル・コンドウ様とララ・コンドウ様の名前をギルドカードに刻みます。」


受付嬢さんが机の引き出しから2枚の鉄で出来てるようなカードを取り出した。

そして行き成り彫刻刀を取り出して名前を彫り始めた。


「ええ!手動なんですか?というか名前を刻むって本当に彫るとは思いませんでした」


「皆さんよく言われますね。

ですが書いただけでは、すぐ名前が見えなくなりますし、私の名前を彫る速さと上手さが登録専門になってる理由でもあるんですよ。

下手な方が彫ると時間もかかるし失敗もおおいので」


そんな会話をしてる間に2枚のカードに名前をあっという間に名前を刻んだ受付嬢さん。


「では、後はこのカードに触るだけです。

あ!魔力紋登録前には、くれぐれも名前と違うカードには触らないでください。

私たち受付嬢は手袋で魔力紋を登録しない様に遮断していますが、間違えて触ると彫り直しになるので。

あと私の給料から登録失敗として銀貨1枚分が引かれます。

あと笑い話になりますが、何度も紛失する方には自分で彫ってもらいます。

偽造しないよう受付嬢の監視の元ですが。

冒険者ギルドの隅の机で体格の大きな方がチマチマと作業をしてて、それに慣れない方だと名前がガタガタになるので笑えますよ!

そして、周りの冒険者さんも皆さんニヤニヤと見て来るんですよ!もう何度も彫らされたストレスがすっきりしますね!」


確かに、受付嬢さんが彫った名前は綺麗だった。

彫刻刀でこんな字を書けるなんてプロだな!

そして、なくして自分で彫ることになるのは嫌だから絶対なくさない様にしよう。


「では、右手に持ってるのがマモル様で左手に持ってるのがララ様のです。

あ!私から見てですよ?お二人側から見て右とかのベタな展開はやめてくださいね。

私の給料が減るので」


「はい。では受け取りますね。お!なんかカードが光ったな」


「ああ!私のも光ったがこれで魔力紋の登録はおわりか?」


「はい。簡単ですけど触るだけで登録できます。

それを利用して昔に5人組でわざと間違える奴らがいたんですが、1時間ぐらいギルドカードを彫り続けましたね。

あとカード33枚も無駄にしてくれました。

金貨3枚と銀貨3枚分ですよ?ニヤニヤとこちらを馬鹿にして、受付嬢達は怖くて反論できず私も怖かったので何もできずに彫り続けてました。

ですが!その時、助けてくれたのが今の旦那です!!!本当にかっこよかったんですよ!!!一瞬にして5人を無力化してギルドマスターに突き付けてくれました。

その5人は出禁になったらしいです。

あとギルドマスターと旦那のおかげで私の給料も守られました」


「なんか受付嬢も色々大変なんですね」


「ええ!本当に大変ですよ。

でも旦那と一緒に仕事してる気分を味わえて楽しいですよ?

まぁ、本当に一緒に迷宮に潜ってる嫁仲間もいるんですが、私には怖くて無理ですから気分だけ味わってます。

ですのでコンドウ様達がすこし羨ましいですね。」


「ですが帰りを待つってのもなんだかかっこいいですよ」


「ふむ。私は待つのは症に会わんな。絶対一緒に付いて行くぞ!」


「ありがとうララ」


「また、いちゃいちゃが始まりそうなので最後の説明をしたいと思います。

冒険者は迷宮探索、護衛、森などの害獣退治、魔境と呼ばれる未開地の探索などがメインです。

たまに質問があるのですが、掃除や引っ越しなどは、商業ギルドやメイド・お手伝いさんギルドに行ってください。

薬草採取なども商業ギルド創薬部署の管轄です。

ですが危険な場所に珍しい薬草などを取りに行く時は、冒険者ギルドに護衛依頼がきます。

その時は一緒に採取する方もいますがメインは護衛なのを忘れないでください。

たま~に夢中になりすぎ護衛対象が怪我をした!なんて報告もあるので。

ですが、迷宮探索以外の護衛や森などの害獣駆除は、Cランクからになっております!

なぜなっているのかを説明しますね。

まず、迷宮の魔物や森などの害獣等を倒すと身体能力や魔法の威力が上がっていきます。

なぜ上がるかは偉い人やいろんな機関で研究されてますが私達には分かりません。

身体能力等が上がる点が重要です。

ですが、森の害獣駆除は、指定された害獣だけに襲われるとは限りません。それ相応の実力がないとすぐに死んでしまいます。

護衛依頼などもおなじですね。

そこで、迷宮探索です。

迷宮は1層毎に魔物が強くなっていくので修練の場所にはぴったりです。

すべての冒険者ギルドでの登録が出来る町では、迷宮があったから町が出来たのだと言われてるくらいには迷宮は重要です。

資源も永遠に手に入る最高の場所です。

なので、迷宮のコアの破壊は絶対にしてはいけません。

昔に発見した方が迷宮の壁を補強して部屋ごと隠したそうですが探さないでくださいね。

探索資格を手に入れるのが登録した瞬間で、まずはFランクです。

そして、10階層まで行けばEランク。15階層でDランク、最終層の20階層でCランクです。

Bランクからは護衛依頼や害獣駆除等をしていかなければなる事は出来ません。

また、護衛依頼などは絶対に失敗できないので評価は高いですが、失敗すれば信用を失いギルドの処罰があります。

これは人の財産が掛かっているので仕方ない事ですね。

処罰と言っても依頼者の損失を負担するだけなんですが。

わざと詐欺目的で依頼をして持っている金品を紛失したなどど言う詐欺師がいますが、これは出発前に積み荷を全チェックしてるので防げます。

あと荷物の点検に文句を言う方は依頼を受けません。

冒険者に依頼を出すほどの物を、持ってるのに見せれないのは怪しすぎますから。

普通なら比較的安全な街道でその商会の傭兵が護衛すればいい話なので。

これでランクの上げ方の説明は終わります。

・・・・・まだまだあるので1分ほどでいいので休憩してもいいですか?喉が渇いたのでお茶も飲みたいですし」


「どうぞどうぞ!こちらも今聞いたことを頭の中で纏めるよ」


「ああ。色々聞けたし勉強になるな」


「ふぅぅぅぅ。お茶がおいしいです!登録後の説明途中のお茶と説明後に飲むお茶は格別ですね!これだけしゃべるとなぜかお茶がうまいんですよね!普段の数倍以上で!」


「確かにあれだけしゃべれば、喉も渇くしお茶もうまくなるだろうね」


「よし!次は迷宮探索について詳しく説明します。

1階層から5階層は本当に初心者用になっております。

それに冒険者登録をしてない方でも2階層まで入る事ができます。

そして、2階層には泉があるので、この町では周りに海や川がなくても魚が食べれます!魔物のドロップ品の肉や魔石!そして泉の魚!などによりこの町を支えております。

あ!9階層にも泉はあるのですが魔物がいるので入らないでください。

釣り上げたら簡単に仕留められるらしいですが。

あとは5階層までの地図を売る事は出来ません。

遭難しても魔物は弱いので肉などのドロップ品で賄えれます。

5階層までのマッピングで迷宮の基本を学んでもらうためなのでご容赦ください!

運がよければ宝箱なんかも見つけれますが、この迷宮では罠があったなどの報告はありませんが、絶対に装備しないでください。

呪われた品がたまにあるので注意をお願いします。

あとは5階層毎に転移陣がありそこから戻ってくる事が出来ます。

逆は出来ないので毎朝迷宮には順番待ちの行列が出来てますよ。

10階層と15階層、20階層は、ボスがいるので、それのドロップ品を持って来ればランクアップです。

ついでにこれは忠告ですがゴブリンのドロップアイテムはいらないので持ち込まないでください。

買取しませんので。

1階層でもいるかわいい魔物?なウサギとかなら換金しますよ!

あれの毛皮は綺麗で肉はうまいんですよ!庶民の味方の味ですね。屋台の人達は、主に1,2階層の食材をメインで扱ってます!

あと11階層に行った時はクルミの採取をお願いしたいです!私の好物なんですよね。あまり値段は高くないですが、売ってくだされば市場に出る前に私のお小遣いで購入するので!是非お願いします!

以上で説明をすべて終わります。

質問があればどうぞ・・・・ふぅお茶が美味しい!」


「迷宮内で罠とかはないんですか?宝箱の罠以外で」


「はい。この迷宮では聞いたことがありませんね。隣町の迷宮では罠があるらしいですが」


「では基本的にマッピングしながら迷宮探索でいいんですか?」


「ええ!その通りです。あ!隣町の迷宮は、32階層あってここと同じ20階層でCランクです」


「あと低階層に潜っても宿代とか稼げますか?」


「3階層以上なら常に品薄なので稼げると思いますよ」


「なるほど、なんとかなりそうだね」


「ああ。迷宮に日帰りで潜ってみて何とか日銭ぐらいは稼いで来ようぜ」


「ここの迷宮はどちらかというと難易度が低いので頑張れば2か月もあればクリア出来ると思いますよ!」


「分かりました色々と説明ありがとうございました。」


そして冒険者ギルドの手前にある迷宮の入口に足を向けた。





受付嬢のリスさんは、クルミを食べる→殻を剥くのが得意→謎の理論で彫刻刀のような事が器用そうだ!

で採用しました!そして名前は出てきませんでした!

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