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Mk  作者: リチウム
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きれいな空

初めての始めてみました。

小説なんて書けないしと思ってましたし、まだ実際に拙いですがよろしければ読んでやってください。それとまだ試験段階なので変なところで区切れています。

 無粋なビル群は輝きを損なってはいない。誰にも使われていないことを否定しているようだった。歩く人も機能する建物も、廃墟の数より少ない。

 女がふと見上げた空は、ありがちな青空と綿雲で子供が描いたような景色が。そこには薄いやすらぎがあった。

 

 女は薄いクリーム色の髪をつまみ、軽いウェーブをさらに軽く。髪を風にさらすのは好きだった。その女の少し降りた瞼から覗くのは空の色をうすめたようだった。体型など含め明らかに日本人ではない。カプリ丈のジーンズとゆるいTシャツがよく似合っていた。

 

「今日の相手は強いかな?」

私に問われた男は淡々と言葉を発する。

「最悪の状況を想定はしている、しかし負けることはないだろう。ネフソスはどう考える?」

きっと勝てるだろう。と考え、そしてそれは言わない。

「聞いておいてごめんね、なにも考えてなかった。」

「そうか。」

 別のことを聞くつもりだったがこの男

、シゲには聞いてもむなしいものと思い返し直前に問いを変えた。いつも通り、性懲りもなく似たようなやり取りを繰り返していた。

 この男は「シゲ」という名を名乗っておりこれが本名なのかその一部かそれとも本名とはまったく関係ないものか、語ってはくれない。しかし場所とこの男の人種からしてこの名前が日本語に由来していると私は推測している。

 私とは約半年前から行動を共にしているがシゲは感情や心といったものを一時たりとも見せない。そもそも彼にはそういったものが存在するのかもわからない。仲間のうち一人が興味を抱き、彼に悪戯をして怒るかどうかを試したことがあった。世間一般では涙を誘うと言われる映画を見せてみた。アミューズメントに無理矢理連れていった。私もこれら余興に参加した、興味をほったらかしにできなかった。だがそのすべてが無駄なようで、どの場においてもシゲは眉ひとつ動かすことはなかった。

 おおむね把握していることはこの男の行動で、主な活動の一つは殺生だ。

その殺生の対象は異常な能力で殺人を犯す、進化した人間だ。シゲはそれら化物を「アクロマ」と称している。シゲが名付けたのかどうか。

それら化物を探して見つけては殺していた。外に出ないときはPCと向き合っているのが常で、ときおり何か本人しか用途がわからないような機械をいじるくらいだ。

今はその殺生を目的に探索していた。

探索している市街一帯はある時期から活発になったアクロマが人を殺しすぎたために廃墟に近い状況にまで追い込まれた。

 殺された数は数千人程度で人口の割合では数%程度である。

 だが民衆の恐怖の種としては十分であり誰もが土地を離れた。故にこの地にとどまるのは命知らずか、浮浪者、犯罪者及びその予備軍、アクロマになった者くらいなものであった。

 人のいない大通りを移動した後にシゲは広く、だが薄暗い横道に入っていき私も続いた。

 薄暗い壁の間でも常に見上げた景色は変わらない。青と白は。

 シゲはなにかを言い始めた。相変わらず口以外動かない。

「敵が一人だけではないのは出る前に伝えた通りだ、位置もおおよそ特定した。東の海岸近くに一人、ビル密集地で隣街との境目に近い場所に一人から数人。」

「もしかして別行動?」

「その方が効率的な距離かもしれない。」

 シゲと行動するこの時間は大事にしていた。しかし彼との外出は珍しくもなく、それなりの頻度でこういった徒歩はある。 

「それじゃあさ、どこから別れる?」

「この先の交差点を二つほど直進しそのあとの丁字路だ、そこを右折してくれ。

 私は左を行く。」

「右ね。」

「ああ、左のやつを相手するのは私がやる。片方は白だからそっちを任せる。」

「いつもわがままを聞いてくれてありがとうね。」

「気にするな。」

 この男の機械的な優しさは不気味だが、都合がいい。

 一つ目の交差点の右手は元医療施設とおぼしきものが構えられた、医療の言葉に連想を重ねてネフソスは記憶を掘り下げた。やはり連想の元が元ゆえに良いことは思い出せない。

「私のアパートの近所にいる男の子の話はしたっけ?」

「まだ聞いたことは無いな。」

「なかなか良い子でさ、ときどき会うと気さくに話しかけてくれて。」

「そうか。」

 素っ気ないのはいつものことだ。

「先週ひどい目にあってた、不良に因縁つけられてヤバそうで。それで見かねて誰かが警察を呼んだはいいけど何故かその子まで連行されててさ、一緒に罰せられたようでね。明らかに一方的だったと見てわからないー?って、とりあえず私が弁明に行ったよ。」

「この国の社会とはそういうものだ。」

「ねえ、シゲはどこで生まれてどうやって育ったの?」

「知らない。」

 差し掛かった二つ目の交差点にて、廃墟となったテレビ局を左に見た。

 足元にまとわりつく何かの違和感に気が向いた。足元には白い糸。

「ネフソス左だ。」

 刹那、鍾乳石のような石膏のような鋭い物体が廃テレビ局の屋上から飛んだ。

 私は平手を物体にかざし、同時にその先に硝子状の四角い板が盾の要領で出現した。飛来する物体が人間の背丈ほどの全長であることに気付き冷や汗をながした。

 二本の物体が一本ずつ順番に上下に板を貫通し硬い音を響かせ、ネフソスまで数十センチのところで止まる。

 その板に亀裂が走ると同時に、シゲはいつの間にか持っていた散弾銃で残りの飛来する三本全てを撃ちぬく。爆発し空中で瓦礫が出来上がった。

 板が消滅し、形の残った二本もまたその場に落ちた。見た目通りの重い音と振動が地面を這った。

「殺傷への仕込みが普通ではないようだ。」

 シゲは飛んできた物体、鍾乳石の様なものを軽々と抱えた。なにも知らなければこの大きさのもので簡単に持ち上がるならこれが発泡スチロールか紙とでも思うだろう。

「先端を見ろ、非常に切れ味のある刃になっている。そしてその周辺の表面は非常にすべりやすくなっている、波打った段まである。」 

「刺さりやすいし、刺さればそのまま傷から体を押し広げて対象を引きちぎられる。

そんなものが。」

「このサイズであればこの加工を施さずともそのまま対象を即死に追い込むなど雑作もない。

 対象が普通の人間ならな。」

シゲはその鍾乳石を片手で放り捨てるとそのまま散弾銃で破壊し、拾わなかったほうのトゲもうち壊した。

「この残骸はあとで始末する。」

 しばらく白い糸が地表を漂っている地帯に何度か遭遇し、罠も点在した。しかし丁字路までそれほど時間を要することもなく到着した。

 道を別れるとき、ひどくあっさりとそれぞれの方向へ赴いた。シゲはよりいっそう深い街の中に、私は反対方向の簡単な建造物の群れに。そこはかとなく寂しさを覚えたネフソスは振り返り、その場でシゲの見送りをしていた。

 見た目は普通の男の普通の後姿は、距離以上に小さく見えた。

 

 シゲを見送り自分の進路を見据え、吹いてくる弱まった潮風をただただ受けて棒のように立ち尽くす。

 「さて。」

 ところどころにひびの入ったアスファルトを歩くのは疲れる、やりたい放題やられて舗装した人たちはこれを見たら悲しむだろう。

 ここから先は何事もなければ、私にとっては楽しそうなところだ。全てが何もかも廃墟だ、ウインドウの破片と破壊された商品はきれいに混じって散らかり非常に醜い。人の住んでいたあとが鮮烈だった、それ故に痛々しい。生傷のようで。

 電柱や信号から道のど真ん中までまばらに割物が散り、枯れ細り朽ちた植物が転がる。そして重い砂のような赤黒い何かが形ある残骸以上に足元から主張する。それらをなるべくよけて歩く。それでも風や震動で拡散し避けきれないものもある。踏みたくなかったけど、仕方ない。

 つまさきだけで歩こうとしたが事は起きた、正面から何かがくる。速くない、むしろ遅い。足を前に出さずにとどめた。

 黒い煙を全身から吹き上げた少年が這っていた。この荒れた道の状態では辛かろう。私自身も一歩一歩近づく、こういうときは何が起きてもおかしくない。

 少年と、互いの声が聞こえるところまで近づいたがその事に後悔した。

「絶対に許さねえ!!あの糞蝙蝠は殺してやる!!殺してやるううぅぅあああ!!」

 酷い声と言葉が響いている。彼は鼻や口から黒い砂を吐き出し、全身から炎のような黒煙を撒き散らしている。いや黒煙のような炎なのか、どちらか。

 しかしその今の醜さの反面適度に短い髪や着ている服から良くできた学生なのだともわかる。

 音も景色も気分の悪いものだ。なにより彼が体から出すものが彼の全てを物語ってしまっている。そして何をされたのかも。どちらも酷いものだ。

 絶叫は声量を増すばかりだ、だんだん姿もはっきりわかってきて憎悪の視線を向けられる。

「クソ女ぁ、てめえから殺す、殺してやる!!」

「あなたの怒りは相当なものだしそれはもうしょうがないけど、殺されるのは。」

顔をそらして、唇を噛み締めた。

「だまれえええ!!」

 やつあたりの標的にされてしまった。

 彼はきっととても酷いことをする人なんだろう、それでも助けられるなら助けたい。しかし。

 這う少年に右手を向ける、彼は怒りが激しく私の行動に何も反応せず絶叫を続けている。

 私の右手が光る靄におおわれそのなかで乱反射し、瞬き散っていた。

 そのまま力をこめて光線を放ち、その衝撃と光を受け少年は一瞬声のような断末魔のような音をだして死んだ。その後、体が全て赤黒い砂となった。まだ残る黒い火をどんな顔で見ればいいかわからない。

今まで歩いてきた砂の仲間にさせてしまった。

 とりあえず、次だ。ほんの少し普段より大きく声をあげる。

「降りてきてよ、もうそこにいるって知ってるのよ。」

静かな街は響きやすくてちょっとドキッとする。

 前方離れたところに影ができて、それがだんだん大きく形になる。天高くから奇妙な自転と軌道で、人のような体形と大きさのなにかがおちてくる。不気味な飛びかたで近くの廃高層ビルの四階の割れた窓枠に降り立った。彼の黒く照りつく全身の筋肉と、異形の顔の読み取れない表情は圧力を感じる。

 アクロマだ。

 しかし、そんな恐ろしい彼に怖じけず一言くらい言いたいことがある。地面につもる砂に目をやる。

「この、たった今私が楽にしてあげた子だけど。やったのあなたよね。」

 彼に向きなおる。

「ああ、間違いない。しかしお前。」 

 素直に返事をしてそのまま頼んでもいないのに降りてきた。何か驚いた様子だ。

「お前は、なんなんだ。なぜいつものようにならない。」

 もしかしたら、この人も。

「私がどうかした?」

 できるだけ優しく自然に問いかける。

「いや、まあ珍しいなあ。ねえちゃん何者だよ。一部始終ってほどでもないが一応見てたからな、おおよそ普通じゃないことはわかるぞ。」

 それはあなたもでしょう。

「じゃあ、お話しよっか?」

 この人ことを知りたい、そう思った。彼はアクロマの姿のままだと私が気にするだろうと配慮のして人間の姿になった。古いくすんだコートにタートルネックシャツとチノパン、そしてカラーラフィアを被っていた。顔はやや整っている、のだろうか。

 この姿は浮浪して少し日が経った者だ。

「ほら、あの喫茶店みたいなとこ。そこにいこうぜ。」

「……そうね。」

 なんとなく警戒せずついていく、この人は白のようだ。

 荒れきった店に入り、彼は出入り口から遠い奥の場所を選んだ。背もたれの椅子に対して真横に座っている。昼間でも窓が少なく小さいからやや暗い。

 対してわたしは店の出入り口の椅子に

座ることにした。互いの位置取りが決まり彼が話はじめた。

「さてえ、どこから話すか。」

「なら、いきなりだけど。どうして今の、その体になったの?」

「俺は生前の職業で危ないことたくさん知っちゃってて、ときどき命が危なかったりしたんだ。良心や正義感が傷つくことは何度もあったけど、なるべく関わらないでいる。はずだった。」

「うん。」

「本当に最初の頃だけが保身の時期だった。危ないことほぼ全部首突っ込んでな、安全が大事なはずなのに。ときには同業者そのものを敵に回す危険も犯してそれに見会うかわからないけど悪いやつらに行いの相応のむくいを与えられて、やりがいはあるよ。そいつらから被害を受けた人が喜ぶかわからない。けどな、何も悪くない人たちだけ損をさせるのは我慢できないんだ。」

 珍しく語気が強かった。私の反応に何を思ったのか、悪かったと言いたげに彼は微笑んだ。

「俺の友達がよく話を聞いてくれたんだ、そして安心させてくれたよ。そいつに聞くと俺みたいなのを知り合いにいっぱい持っててな、みんないいやつなんだ。」

「その友達は、今はどうしてるの?」

「俺はこんなんなっちまったから、もう話せないな。それに探してもどこにもいないから、もしかしたら死んじまったりしてな。なんかあいつには悪いことした。もっかい話したい。」

「……うん。」

「できれば謝りたいよ。俺は追ってた事件の犯人にやられて死んで、その友達に辛い思いをさせてしまってな。あとは嫁だな。だけど。」

 口を閉ざした。

「へへ、これ以上はプライバシーで話せない。ま、実のところこれ以上は責任を押し付けたくないしな。あとあの少年だ。」

「ずいぶんと苦しめられてたよね。」

「あいつはなかなかの優等生なようだ、世間的には。しかしあらゆるいじめの主犯だ。この一つだがえげつないものだ、詳しくは言わないが親も屑だしな。生かしておくと他に人が死んでた。あれのせいで 。」

「あなた達は本能にあらがえないからね、どうせ殺すなら、か。」

「そのとおり。よし、そろそろ本題へうつるか。」

「本題って。」

 しらをきった。

「殺しに来たんだろう、俺を。」

 わかってしまっていたようだ。

「俺の同類達の気配がなんとなく弱くなっててな、どこか別の場所に移動したか。もしくは死んだか。一応把握してる限り年齢や状態からして寿命はありえないと思ってな。さらに正体不明のお前が来た、謎の戦闘力をもつお前がな。」

 憂いと、諦めと、覚悟とやさしさと、それらが入り交じった目でこちらを見ていた。 

「そうねっ。」

 勢いよく立ち上がり椅子が荒々しく倒れたがそんなことは気にせず店の外に走り出した。足元の割れたガラスが小気味のよい音を奏でた。

 少し余裕ができて振り返ると浮浪者のようだった彼は黒色の混じる白い炎をあげこちらを微笑みながら見ていた。

「まさかここまで安心できる話し相手がいたなんてな、驚いた。本当に楽しかったよ、もうこれで満足だ。」

 ゆっくりと立ち上がりそして先程の異形に変身を遂げた。

「私を後ろから狙い撃つこともできたんじゃないかな。」

 悪い足場のなか一気に立ち止まり、態勢を整え今度はしっかり振り返る。

「誉めてくれよ、なんとか体を制したんだ。」

「あなたが普通のやつだったら私は危なかったかな。」

 ここからは、本当にやばそうだ。あの少年にしたのと同じ光線を店からでたあの男に撃ちこんだ。多少怯むが効いていない。近接戦闘に持ち込まれたら格闘もできず筋力もない私は勝ち目がない、距離をとらないとなのだ。

 しかし彼は予備動作の一切もなく距離をつめてきた。十数メートルを瞬間移動でもしたかのようにくる。

「まさかそんな程度で同類たちに勝ったわけではないよな。」

 喋り終わる前に私はとっさに空に逃げ上がった。

「はっはっはっはっは、ますますお前がわからなくなってきたぞ。」

 私を向いて怖い顔と怖い声で無邪気に感想を述べられた。そして足に力をいれる動作を見て彼が追ってくることを理解した。私は対化物の威力で彼に光線を撃ち込み妨害した。今度は少しだけ効おている。

「あなたが相手なら最初から本気でないといけないかもしれない。」

 自身の底力を引き出すとも、部屋を出るとも、気を高めるとも、とにかく自分の中のなにかを高めて変身をした。

 むしろ、これは変身を解除したというほうが正しい。

 全身を自分の作った雲に体を隠し科学や魔術や、そういったいろいろな何かの要素がいりまじる。

 そして私は人をやめて、ドラゴンの姿に戻り雲を振り払った。

 両翼の背中側には銀の骨のようなものがせり出し、顔は同じ質の物におおわれとてもいかつい。

 だが股や首など装飾された布を召している、人にも負けず劣らずの文化を身につけている。

 この姿を人によっては勝手に何か偉い神と勘違いする者もいた、だが私はそんな高尚なものなんかじゃないしそんなもの名乗りたくはない。

 六、七メートルほどの姿はもはや見たものに変身をこえて入れ替わったとでも思わせるような光景だろう。

 質量保存とか種族とかそれら難しいことは私にはよくわからないから、自分のことでもよく知らない。なんでこんなことできるのか、魔術とは不思議だ。

 変身の一部始終を見ていた彼は驚き即座に納得したようだ。

「なるほどなあ、道理で。道理で殺意がわかないはずだ、魔法みたいなことをできるわけだ。不可解な存在は俺らだけじゃなかったんだ。

 長生きはできなかった、だがこれほど不思議なことに二度も出会うなんてな。長生きできなかったのが残念でならない。もっと面白いことが見られそうなのにな。」

 またしても無邪気に少年のように喋る、しかしこちらへの殺意はやはり痛い。殺意が湧かないといっていたがまったく理解しがたい。

「私も、本当はあなたを逃がしてあげたいよ。でもそれはできない!」

 全身を輝かせて自分の少し前のなにもない場所から光球がつくられる。人間の姿の頃の比ではない威力まで太く大きくなった光線を照射した。それに対応し彼も両手を炎のごとく赤く光らせ両掌をこちらに向けた。赤黒い質量がこちらの光線に正面衝突する。見るからに有害な藍色のオーロラのような爆発が起きている。

 こちらの技がやや競り負けたのかそのまま空気圧に吹っ飛ばされた、呪いのような物理的なようなどちらにせよ見えない傷で久しぶりにものすごく体が痛くて声が出そうだ。数十メートル以上飛ばされたところで怯みがなくなり空中で態勢を直すとすでにビル群の入口まで来てしまったことに気づく、まだ地上からもそれほど離れておらずこのままでは低空線になってしまう。

 状況確認している間にも、彼はここまで追って飛んでくるのだ。そしてなんの予備動作もなく目の前に迫ってくる。

「お前に危機感はあるのか。」

 迷いのない貫手が私の胸元に真横に落ちてくる、体格に大きく差があるものの急所への攻めにはそんなものは関係ない。  























懲りずにまた、よろしければ。

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