シャナ姫の心境…
主人公の出生の秘密
こちらシャナですわ、どーぞー。
現在私シャナ・ムゥ・ラフィスタニアは、
ルーナの従者のミリーに抱えられながら、
怒り煮えたぎるヒクスベークルト王族たちを見ていますわ…!
それにしても、ルーナは大丈夫かしら…。
ルーナのいた場所の匂いを辿ると、
イタチのオナラくさいって誰か言っていたわ…。ルーナの匂いを消すためかしら?
ミリーは「早くも最後っ屁ですね。」と言っていたけれど、
もう犯人たちは特定されていると
仰っていましたわ!!
それに…
私の自慢のお兄さまが、勇ましい獣姿になって、誰よりも〝早く″ルーナを救出に行かれましたからもう大丈夫ですわね。
その後に、ルーナの鬼の形相の兄弟王子方が行かれましたからすぐ見つかると願うわ…。
ルーナと出会ったのは、
彼女のお披露目会となるお茶会だったわ。
あの有名なラルグ王とミリーナ女王の末娘が500年経っても一向に生まれないから、一時は大騒ぎとなったってお母様が教えて下さいましたわ。
そして、彼女が生まれた時、〝神の祝福″と書物で伝えられていた光の雨が大地に、
王国に降り注いだって…、侍女たちは言っていたわ。何かが起きると…。
彼女は、このお話は知らないみたい…。
高い位の物でも、彼女に出生の時のお話をする事はラルグ王により、禁じられたわ。
そんな彼女と一目会うために、兄にエスコートをお願いして、お茶会に行きたいと頼んだわ。そして、兄と共にその場にたどり着いたら、
確か、私と年が近いって言っていたわ…
でも、そのお茶会は可笑しな物であったわ…。彼女のお披露目会なのに、どこぞの貴族のお馬鹿令嬢たちが、主役っぽく振る舞うんですもの…。
その中に彼女の姿が無いと分かったから、
お兄様を引っ張って探しに行って、
護衛が沢山影に隠れている所を見付けてその場所を覗いたら、
とても可愛い小さな狼の獣姫がいましたわ…。
彼女との出会いのことは忘れられないわ。
それに、フフッ私のお兄様は一目惚れしたんですもの!!
どうか、神様…ルーナをお守り下さい。
お兄様達に神のお導きを…。
神の祝福とされている光は、前世の白咲なるの魂が、500年魂が無くて生まれてこなかったルーナに降り立った瞬間の事を指します。