もふもふ兄弟!そのさん!
…えーえー、
こちらルーナ。
現在、お母様の腕にて
夢の中へと出発ちゅう…
え?あの後どうなったか?
それは…
〝1時間前″
バーンと翡翠の間の扉を吹っ飛ばし、
ふわりと、人姿になって
私を片手に立ち上がり、
魔王の様な冷気漂う視線を向ける
レオン兄さまに、
鋭く光る斧を片手に
勇ましく吠えるのは、
ルシオ・ウィニコット・ ヒューズ
「この馬鹿シスコンがぁぁ!!!
よくも、さっきはやってくれたなぁ!」
半獣人姿は、
王族遺伝の白銀の髪、金の瞳を持ち、
その鋭い瞳を前にしてしまったら
どんな悪人だろうと屈服してしまうと
語られている。
そしてルシオ兄さまは、
例えるならば!
騎士の様なお人なんだよおおぉ!
普段は第2獣人部隊の隊長として
日々隊員たちを訓練をしているが、
翡翠の間に1日を過ごす事が多い私に
時間を一生懸命作って
会いに来て、
時々、先ほどの様に
外へ連れていってくれる…きゅんッ
そんな兄さまは、
4兄弟の中で一番お父様に顔立ち、
雰囲気が似ていて、しかも!
「フミィィィィ!!!!
(筋肉マッチョなんだよおおおぉ!)」
ハッ‼︎興奮しすぎてしまった‼︎
ってか、レオン兄さま…。
私を離してくださいませんか…?
ちょっと撫でないで下さい。
恐怖で毛が逆立ってるんですよ。
この部屋とても怖いデス。
アッ視界がぼやけてきたぞ?
おいミリー。
立ちながら寝るんじゃない。
私を助けろぉぉー!
そろそろお母様の母乳が欲しい…
ウゥッぐすっ…
わたし、0歳児だぞ?
アッ…ピリン兄さまと目が合った…
ピリン兄さまァァ、へるぷぅー!!
うるうると、目で語りかけてみる。
ピリン兄さまは、
ルシオ兄さまの双子で、その人姿は
ルシオ兄さまと似ているが、
その身体は細マッチョで、
そして髪が長く、
1つに綺麗に束ねている。
ルシオ兄さまとは違い、
ピリン兄さまは魔法を使い、
王国の魔法騎士団を束ねている。
そんなピリン兄さまは…
もふもふファミリーの中で
一番の常識人である。
へるぷぅー!
助けてくださいいぃ‼︎泣
ため息をつく常識人にアイコンタクトを、
必死にとる。
アッ、ピリン兄さま!こっち見た!
少し、目が心なしか潤んでいる気が…
え!ちょっと胃が痛い?って?
だから勘弁してくれ?
ちょっと! 目を閉じるなァァ!
愛すべき妹でしょうがぁぁ!
でも、本当の痛そうだ…。
あっ!目を開けた!
この時のことは、忘れられない…
まるでスローモーションのような
時だった…
顔を上げたピリン兄さまは、
女神のような微笑をとり、
ルシオ兄さまとレオン兄さまand私の所へ
ゆっくりと向かって行ったのだった…。
そして、その後、
今日2回目となる吹っ飛びを
ルシオ兄さまと共に、
見せたのでだった…
そして、そんな光景を
遠い目で見ながら、
わたしは眠りについたのであった。
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『ふふっ!ねぇ、 貴方…
あぁ、 静かにしてね。
見て。 この子たち。 』
『 なんだ。 ミリーナ。
あぁ、 4人ともここにいたか。
…全く…、仕事をサボりおって…。
それにしても、ルーナは可愛いなぁ 。
ミリーナに似たんだろうな…』
『あら!クスクス。
あなたにも似ているわよ。
私たちの愛しい子たち…
…この子たちに幸運があります様に。』
その光景はまるで、
3人の王子たちが互いのその身を寄せて、
小さな小さな姫を守る様であった…
双子王子登場しました。
主人公は愛されてるなぁ〜