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天使と募る罪悪感

現在、わたしことルーナ…




「ねぇちゃま!ねぇちゃま!だっこして!

……んみゅう!キュゥゥゥ!!! …怒」




弟にキレられている。





うぅむ…。

可愛い我が 天使(弟)よ。

私の足に二本立ちしている上に上目遣いで

うるうる攻撃をしていたとしても、

ねぇちゃまは誘惑されません。


「こらこら。

可愛いヒスイ、

貴方の侍女が困っておりますよ。


マリア、ごめんなさいね…。」


拗ねるヒスイを抱き上げて、

いつの間にかヒスイの背後に立っていた

ヒスイの専属侍女、マリアに弟を渡す。



「ねぇちゃまぁぁぁぁ!!!泣」


「まぁまぁヒスイ坊っちゃま。

そう可愛い子供ぶっていてもいつかは

お姫様に中身バレますよ。…ププッ」



作ったような笑顔を作っている

彼女はマリアという、ヒスイの専属侍女だ。


マリアは、

ヒスイと共に山で過ごしていた様で、

真っ黒の瞳と髪からはどこの種族の者なのか分からなくて、初めは警戒されていた。





ラルグお父様から、ヒスイを除く4兄弟に

彼女の行動を、見張れと言われた。



…私も彼女は油断してはいけないと

いつも思う。

でも、何かを彼女は隠しているけれども、

ヒスイを守っていてくれているから、

わたしが今を壊してはいけないわね…。





ボソッ

「てめぇ…マリアァァ。覚えとけよ…」



「はい。楽しみにしておきます。

今度第一王太子との面会時間を

作りますね。」


実際の、2人の間には

険悪のムードが漂っていたが、



ルーナフィルターを通してみると、

マリアをヒスイが見つめているわ。

微笑ましい2人ねぇウフフ…



とルーナの脳内が花畑になっている事に

マリアは気付き、ぶふっと笑った。

腕の中の可愛い主人を見つめる。


そして、侍女からの視線を浴びている事に気付いた幼き主人も自分を見てくる。


…こいつ女みたいな顔してやがるな(笑


…馬鹿にしてやがるなこの女…

いつかぎゃふんと言わせてヤルからな…




2人の腹の中を知らないもふもふ姫は、

少し離れた所で乳母が

オロオロしている事に気付いた。

その乳母においでおいでと手招きしたら、

顔を赤らめた乳母が

さささッと寄って来て、

そっと耳打ちをうける。



ルーナは、乳母にお疲れ様と声をかけたところ、その乳母は顔が真っ赤になった。

うぅむ?

まっ…いっかぁ。



「ヒスイ、

そろそろお部屋で

おネンネの時間ではなくて?」


「そうですよ。ヒスイ様、

お休みのお時間ですよー(笑。」




「ねっねぇちゃま!それは却…「ルーナ待たせたね。おや?ヒスイ…お兄様が一緒に眠ってあげようか?」…ガタガタガタガタッ」



魔王(自分の兄)が来てしまった…‼︎

あっ…手がマリアに伸ばされている…‼︎





マリアが一歩後ろへと下がる。

ヒスイは、

魔王を見つめたまま目が死んでいる。


魔王は、マリアを見つめ…優雅に笑う。




しっ仕方がなっ…ないなぁ!!




ヒスイを抱き上げているマリアに

アイコンタクトする。



(マリアはん。やっちまいなぁ!!!!)


(え?笑

姫さま助けて下さらないんですか?

この前、姫さま、キャメル様に内緒で…)


(シッシィィィィッ!!

私がなんとかします!)



レオン兄さまは、マリアを見つめ…

何かを考えていた。


ちょっと険しいお顔で……。


そんなレオン兄さまの足元へ

ぎゅむっと抱きつき、

先ほどの弟の真似をしてみた…。



「レオン兄さま、

抱っこして下さいましー!」



「あぁ!喜んで!私の可愛い天使!」



私がレオン兄さまにぎゅーっと抱きしめられている隙にマリアがヒスイを連れて部屋へと戻った。


彼女たちが去っていったその姿を

見続けるレオン兄さまのお顔は

やはり険しかった。



「マガロー…行け。」

「ハッ!」


レオン兄さまは、

ヒスイの護衛を影の者たちに

いつもさせている。


きっと、レオン兄さまには…

次なる未来が見えていると思う。






「…レオン兄さま…彼女はクロでした。」




「やはりか。…ルーナは優しいね。」





わたしの震える肩をレオン兄さまは、

そっと優しく抱きしめてくれた。




わたしが誘拐された時、

あの、お菓子を食べて眠ってしまった…

その後は覚えていないって

他の者には伝えた。



でも、

お父様とお母様、そしてお兄様達には

嘘はつかなかった。





ごめんなさい、ヒスイ…



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





お菓子を食べたあとに、

睡眠薬が入っている事に気付くのが

遅れてしまった。



とりあえず、倒れたふりをして

意識が持つまで様子を伺ってみる。



誰か来た…


目を閉じて、自分の耳と鼻を鋭くする。



「…あのミリーとかいう女が

やっと離れたか…。

まぁ、やっと離れてくれた事で

私が殺す手間がなくなったもんだ。



チッ …イタチ共め。

早く来ないか…‼︎

我が主が私を待っていて下さっていると

いうのに!あぁ、本当に嫌になる。」




私の前に立ち、

凄いイライラしてますゼィオーラ全開の方が前にいらっしゃる…ガタガタッ‼︎‼︎


「おぃ!!腐れ女ァ!

オレ様たちが来てやったぞ!



そのお前の後ろで転がっている

嬢ちゃんか?…ってコイツァ!!!」



「黙れ、汚らしいイタチめ…」



「〜ッ!?」


ガッシャァァァン!!!!



突然の大きな音に、

思わず目を開けてしまった!


だが、女はこちらに気付く様子は

無かった。



男たちに向き合う女は漆黒の髪で、

魔女の様なローブを

羽織っていた。



女が手を男たちにあげた時、

私は見た。

手のひらに何かの紋章が

刻まれていた事を。




そして、あの時…

私ははっきりと彼女の顔を見てしまった。




ごめんなさい



ごめんなさい…。



登場人物をいつか…

ゴフッ


〜影の精鋭部隊〜

王族の命を守るために動いていると聞くが…その実態は明らかにされていない。

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