6話
では、リベンジ戦です!
「メイ兄、さっき倒した角ウサギの素材がアイテムボックに入ってるから確認してみて」
「わかった」
角ウサギの毛皮
角ウサギから採れる毛皮。
角ウサギの肉
角ウサギから採れる肉。味はいいが肉質は固い。
「毛皮と肉ってあるな。肉は料理だろうけど、毛皮は何に使えるんだ?防具とか?」
「うん。そうだよ。メイ兄は裁縫師のスキルを持ってるからなめし革にしてレザー系とかの防具にできるよ!最初の防具はそれでいいと思うよ」
「へぇ、なるほど!自分で作る防具か!いいね!ワクワクしてきた!」
「ふふ!でもね、生産はDEXの数値依存になってるから、低いと失敗して素材が無駄になっちゃうこともあるからね。
できれば、素材は少し余るくらいは持ってたほうがいいかも。1つしか素材がなくて失敗したからまた狩りに行くってことになると無駄に時間がかかっちゃうしね。
余分に余ったら、いらないのは売ればいいし!」
失敗とかあるんだな。数値依存かぁ。俺のスキルは生産系ばかりだから熟練度さえ上がれば、簡単なものなら大丈夫だと思うんだけどな…。
まぁ、何事も挑戦だね!
「次は戦闘の反省会しよっか!メイ兄は自分の戦闘を振り返ってみて、何がが駄目だったかとか分かる?」
う〜ん。最初の一撃を当てたところは問題ないと思うけど…。ダメージが少ないのはしょうがないよな。ATKが低いのはどうしようもない。
となると、突進されて吹っ飛ばされた時と、また突進された時に目を瞑ってしまったことだよな。
「なんとなく駄目なところは気づいてるみたいだね。えっとね。まず、盾でガードしたときなんだけど、メイ兄は突進を真正面からガードしちゃったから衝撃で飛ばされたんだよね。だから、衝撃を減らすために盾を少し斜めにして受け流せばダメージや衝撃を軽減できるよ!」
そっか。俺、まともに正面から突進を受けたから足の踏ん張りが効かずに飛ばされたのか。
「盾術スキルがあればガード時の防御とか衝撃とかに補正がつくんだけど、ない場合は慣れてプレイヤースキルを上げるしかないね!やって慣れろってことだよ!
最後は目を瞑ったことだね。あれは駄目だよ。初めてで怖いのもわかるんだけど、ちゃんと相手を見てないと何も対処できないよ?」
だよなぁ…。ぐうの音も出ないわ。
「ねぇメイ兄のジョブってどんな説明が書いてあるの?もしレアジョブならなにか特別なことができるかもしれないし!」
シーナは瞳をキラキラ輝かせて期待を込めた様子で問いかけてくる。
「えっとな。念じれば物を浮かせたり、動かしたりできる。以上」
「ふむふむ、なるほどなるほど〜。…メイ兄。実際に浮かせたり、動かしたりできる?」
そういえば試したことないな。でも、できたとしても役に立つのかこの能力?
まぁ、物は試しにやってみるか。さてさて、やってみるにしても何で試すか…。
丁度手に持ってる短剣でいいか。
念じればいいんだよな?むむむむ、浮かべ浮かべ浮かべぇぇぇ……
「お?おぉ!浮いてる!短剣が浮いてるよメイ兄!!」
石の短剣は俺の手から離れて浮いていた。
簡単にできたな。風で飛ばされることもないみたいだし、俺が考えてる位置で固定されているってことなのかな?
浮かせることはできたし、次は動かせるかだな。
頭の中で動けと念じると短剣はゆっくりと浮いたまま動きだした。
動く速さとか変えられるかな?と思い、動く速さや動き方を念じれば、俺の念じた通りに動かすことができた。
「ほへぇ〜。結構な速さで動かすことができるんだね。なんかフ○ンネルみたいだね…」
たしかにフ○ンネルみいだな。いや、ビーム撃てないから、どっちかっていうと
フ○ングに近いな…。
ん?フ○ング??
その時、俺の頭の中でパキーンと何かの種が割れた気がした。
これは…。いけるかもしれん。俺の想像通りになればこのスキルはかなり使えるぞ。
「シーナ!試したいことができた!リベンジ戦だ!」
「おぉ?やる気まんまんだね。OK!メイ兄が何をしてくれるか楽しみだよ!!
あ、メイ兄。控えスキルで少しでも戦闘に使えそうなのがあれば、メインスキルで戦闘で使わないのと入れ替えた方がいいよ!」
「了解!」
戦闘で使えそうなのは、【鷹の目】と【節約】だな。
スキルを入れ替えると鷹の目の効果で少しだけ遠くが見えやすくなった。
モンスターを探すのに役立ちそうだな。熟練度が上がれば更に使いやすくなるだろうし。んじゃ、サッサと探してリベンジと行きますか!!
2分ほど歩いてモンスターを探していると、角ウサギを見つけることができた。
パッシブ状態だから先制攻撃ができるな。
「メイ兄。さっきと同じ様に私はフォローするから好きにしていいよ!」
と、シーナからの有り難いお言葉もいただいたし、一丁試してみますか!
短剣だけじゃなくて支給ナイフも使ってみよう。手数が増えるし、複数同時操作ができるかの実験にもなる。
俺がなにをするかって?さっきのシーナとの会話を聞いてればわかるやつにはわかる筈だ。それじゃーーー
「いけよ、フ○ング!!」
俺の声と共に短剣とナイフが角ウサギに向かって飛んで行く。
「ギュエア!?」
短剣とナイフが角ウサギの首筋と横腹に突き刺さり、突然の奇襲に角ウサギは慌てふためいていた。
俺自身が攻撃するよりもダメージを与えられてるな。弾かれずにちゃんと刺さってるし、短剣とナイフは念じて引き抜いてっと。
「ギュイィ!!」
角ウサギは短剣やナイフが飛び回り突き刺さってくるなか、俺に向かって突進してきた。
「そうくると思ってたぜ!」
角ウサギの突進を念じて操作した木の盾を使い受け流す。
盾は俺が持つのではなく、短剣やナイフと同じ様に浮かせて動かすことができたので持たずにガードできるようになった。
浮遊してガードしているのをみると、さながらビッ○シールドだな!まぁ、ビッ○
じゃなくてウッドシールドなんだけどね。
そして、俺は念じて動かした短剣や木の盾を使い、元の場所から一歩も動くことなく角ウサギとのリベンジ戦を制した。
見事にリベンジ戦を制しましたね。
これからドンドン強くなっていく予定です。
え?デスゲームじゃない?もう少し待って下さい、ちゃんとデスゲームになるんで!タイトル詐欺ではないですよ!?
ハーレム要員も早くだせるようにしたいです(ー ー;)