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異常と正常の境界  作者: Rile
第1章 入学編
22/44

第22話 始動

やっとこさで第22話投稿。

今回はいつもより長くなってしまいました。

 授業参観当日。

 皆は親が見に来るとあって気合い十分といった感じなのだが八代と玲の2人はどうしてもやる気が湧いてこない。

 (どうせテロリストの乱入で無意味になるんだしやるだけ無駄なのに……)

 と思っていても口に出す訳にはいかない。

 「そう言えば玲、昨日送られてきた情報なんだけどあれって本当なのか?」

 八代の言いたい事はよく分かる。実際玲もその情報を受け取った時は困惑したものだが元々情報が無い事は覚悟していたので今更疑ってもしょうがない。

 「ああ、見た。確かに信じ難い情報だったが受け入れるしかあるまい。

 可能性を考慮に入れる者と入れない者との間には大きな差がある。

 そんな事より事件は今日起きるんだからちゃんと準備しておけよ。」

 玲の推測が正しければテロリストは今日事件を起こすはずである。外部からの来訪のある授業参観を狙わないようであるならば所詮その程度の相手でしかないという事に他ならない。

 (今日事件を起こしてもらわなきゃこっちが困るんだけどな……)

 事件の解決がそのまま任務の終了となるので、正直に言うとテロリスト達にはできるだけ早く行動を起こしてほしい。

 「2人共何ヒソヒソ話してるの?

 家族と話しに行ったらいいのに……」

 「あっ、いや、俺達は……」

 いきなりミキに話しかけられ八代はしどろもどろになって何か答えようとしているが言葉になっていなかった。

 大方、任務について話していたのを聞かれたんじゃないかと思って何とか誤魔化そうとしてるみたいだが、そんな慌てようではかえって疑われてしまうだろうに。普通に当たり前のように答えておけばいいものを……仕方ない。助けてやるか。

 「俺達には見に来てくれる家族がいないから独り身同士目立たず話してただけ。」

 「あー、ごめん。その事忘れてた~

 ホントごめん!!」

 そこまで全力で謝られると逆にこっちが申し訳なくなってくる。女子をそんな風に謝らせてるともうこっちが悪者になってしまう。実際周囲の生徒達は何事かとこっちを見ていた。

 「別に気にしてないからミキは家族の所に行ってきたら?

 まだ授業が始まるまで時間あるんだし。」

 これ以上ミキにここにいられると悪目立ちしてしまうのでとりあえずこの場からミキを遠ざける事にした。幸いミキも玲の言う事を素直に聞いてくれた。とりあえず周囲の注目を集める事はなくなった。

 「助かったよ、玲。正直危なかった……」

 「これからは自分で何とかしろよな。いつまでも一緒にいる訳じゃないんだし、そろそろ自分一人で全部解決できるようになってくれ……」

 玲と八代は今は二人一緒に任務をこなしているがいつかは一人で任務をやっていく事になるだろう。そうなった時のために今から一人で全てをこなしておいた方がいい。

 いざ戦闘になれば八代は問題なく働いてくれるので事件が早く起きてくれた方が八代も動きやすくなるだろう。

 「テロリストも何ちんたらやってんだよ……

 早く事件起こしてくれりゃすぐに解決するのにな。」

 八代が言った事については概ね同感なのだが人質にされるであろう生徒達やその保護者の事を考えるとあまりそういう事は考えたくない。


 「では授業を開始する!!

 生徒達は整列しなさい。ご家族の方々は参観席の方へお願いします!!」

 そんな事を考えている内に授業の開始のアナウンスがなされてしまった。

 そしてそれははいつ事件が起きてもおかしくない警戒時間の始まりでもあった。


   * * * * * * * * * * * * * * *


 毎年啓莱高校の授業参観の内容はクラス対抗の象術合戦と決まっているらしい。

 理由としては一番大人数を収容できる実習場で行うというのと、単に見て一番楽しいからである。(八代が燃やしてしまったのはステージだけなのでなんとか修理が間に合った。)

 クラス対抗と言っても実際に一クラス40人対40人の戦いなると大規模過ぎるのでいつも通り(?)1対1や2対2などの規模を小さくした模擬戦に分ける事になっている。

 (テロリストの警戒もあるから俺達が一緒に出るのはまずい。できれば個人戦に出れればいいんだが……)

 当然戦っていない時の方がテロリストの警戒がしやすいので2人揃って戦っている間に事件を起こされると面倒である。

 予定としてはテロリストが事件を起こすと同時に八代と玲は一旦姿を隠してから事件に対応するつもりなので目立つ事も避けなければならなかった。

 「久桐、少し頼みたい事があるんだがいいか?」

 そこへ担任である乱胴涼子が玲に話しかけてきた。

 昨日送られてきた情報のおかげで彼女はテロリストの仲間でない事が分かっていたので変に警戒する事もない。

 それにしても教師から頼み事をされるというのは珍しい。

 「いいかどうかは頼みたい事によりますが……」

 任務の事もあるのであまり面倒な頼み事は引き受けたくない。なのでとりあえずその頼み事の内容だけ聞いてみる事にした。

 「ああ、頼み事と言ってもそんな難しい事じゃない。

 十河とペアでタッグマッチに出て欲しいだけなんだ。」

 …………はい?それだけ?

 えーっと……要は玲奈をタッグマッチに誘えと?

 何を言っているのかは分かるがその意図が全く見えない。

 「別に構わないんですが、理由だけ聞かせてもらってもいいですか?」

 まさか男女ペアで戦ってほしいという保護者からの要望でもあったのか?それとも仲人のつもりなのか?

 玲の思考は迷走するばかりであった。

 「そうだな。理由も分からずいきなりペアを組めと言われても納得できんか……

 まぁ、理由は十河の適正の問題なんだが、十河は操炎系配合が使えるというのは知っているな?」

 もちろん知ってますとも。直にその炎を受けましたから。

 「だが十河は操炎系配合しか使えないんだ。」

 ……なんですとっ!?

 「いや、使えないと言うと語弊があるが、エネルギー変換や物質変換の能力は啓莱高校に合格できるレベルに全く届いていないのは事実だ。」

 それは知らなかった……確かにそう言われてみれば玲奈が操炎系以外の象術を使っているのを見た事がなかったけど。

 「さらに言えば中学時代の主要科目の成績も酷くてな……」

 嗚呼……ここまで来ると驚きよりも同情の方が強くなってくる。

 「だがその十河のルームメイトとなったのはお前だ。」

 そんな事は俺が一番よく知ってますが……

 「お前はエネルギー変換、物質変換共に学年トップクラスの実力を持っている。」

 それは初耳ですね……

 「中学時代の成績は内申点は悲惨だが筆記試験は学年トップだった。」

 ……何が言いたいか分かっちゃった……

 「要は彼女の家庭教師をやれって事ですか?」

 「そういうことだな。幸いお前は十河とも仲がいいみたいだし適任だろう。」

 散々引っ張っといて結果がこれかよ……

 「それにお前なら多少十河にかかりきりになったとしても授業についていけなくなるという事はないだろうからな」

 俺の自由は完全無視ですか……

 「でもそれとペアを組む事にどんな関係が?」

 家庭教師の件は仕方なく受けるからといってペアを組む必要は全くない。

 「それは十河の炎で重傷者が出ないようにうまく試合ををコントロールして欲しいからだ。

 こんな事お前でなければ頼ない。」

 自分でやれよ……これじゃ職務怠慢と紙一重じゃねーか。

 「……とりあえず彼女にペアを申し込んできます。

 家庭教師の件についても引き受けますよ。

 じゃあ、俺はこれで。」

 こうして結局は家庭教師を引き受けてしまった。

 なかなか非情になれない玲なのだった。


   * * * * * * * * * * * * * * *


 「俺とペア? 別にいいけどどうしたんだ?」

 あの後俺はすぐに玲奈にタッグマッチのペアを申し込んだ。

 もたもたして誰かに先を越されてしまえば面倒な役を引き受けた意味が無い。

 「たまには八代以外の奴と組んでみたくなっただけで特に意味は無いよ。」

 あんたが暴走しないためだよ。とはさすがに言えないので適当に誤魔化しておこう。

 「そういう事だから八代は別の奴と組んでくれ。」

 できれば個人戦に出て欲しかったがそれはもう定員オーバーになっているので諦めるしかない。

 「八代はあたしと組むからそれは心配ないよ!」

 えーっと……それ本当?

 正直ミキに猪突猛進な八代の相棒は荷が重い。というか、ミキもどちらかといえば猪突猛進タイプなのでペアとしてはすでに破綻している。

 模擬戦なんて勝っても負けても困らんからどうでもいいか……

 「ならいい。どうせ勝っても負けても変わらんのだし適当にやってくれ。」

 任務には関係ないんだしな……

 「いや、親が見に来てるんだから負けられないって!!」

 「確かに親の前でみっともない姿は見せられない!!」

 そんな玲にミキと玲奈から抗議の声が上がった。

 「あぁ、そうだな。俺が悪かった。真剣にやるから勘弁してくれ。

 それよりペアも決まったんなら早く行こうか。」

 こういう時は素直に謝るに限る。そして模擬戦に向かった方がいい。

 「次、俺達が行きます!!」

 勝手に参加申請をしておく。嫌な事はさっさと終わらせるに限る。

 「という訳でさっさと行くぞ、玲奈!

 まさか相手を選ばなきゃ勝てません、なんて言わないよな?」

 これみよがしに玲奈を挑発して見せる。

 「そんな訳ないだろ! 誰が相手でも俺一人で勝ってやるさ!!」

 こちらの目論見通り玲奈は挑発に乗って、ステージに上がってきてくれた。

 だんだんこいつの扱い方が分かってきたような気がする。

 

 玲奈がステージに上がってきた事で玲は初めて相手の方を観察する事が出来た。

 ……えーっと、女子の二人組だが……それ以上は分からん。

 初対面なのだから分かるはずもない。

 玲奈が操炎系配合しか使えないならば取るべき作戦は一つ。

 「それでは……始め!!」

 ダンッ!!

 開始の合図とともに運動エネルギーを使い一気に相手との間合いを詰める。

 「きゃっ!?」

 相手の女子の一人はいきなり接近してきた玲に悲鳴を上げるが気にせずそのまま相手の手首を掴みそのまま投げる。小手返しという合気道の技なのだが相手を無傷で無効化するには適している。

 相手が女子なだけに保護者のいる前で殴って倒すといろいろと面倒な事になりかねない(合気道の技で投げるのもあまりよくないのだが……)

 そのままもう一人の女子も同じ技で投げる。パートナーが倒され呆然としていたのかただ棒立ちになっていたので狙いやすい事この上ない。

 「それまで!!」

 相手二人を倒した時点で審判から勝負を止められた。

 結局玲一人で勝負を決めた形となったが玲奈が変に被害を生み出してしまうよりは百倍マシだ。

 当然周囲の反応はよろしくなかった。象術使ったというよりは体術で勝ったという印象しか与えない試合だったからな……

 そんな事よりもご機嫌斜めの玲奈の方が玲には気がかりだった。

 「玲……」

 案の定、玲奈は何か言いたそうにしていた。

 「文句はステージを降りた後で聞いてやる。」

 ステージ上で痴話喧嘩してるなんて勘違いされたくないのでさっさとステージを降りる事にした。

 「お見事~」

 降りた先でステージに向かっている最中の八代と軽く拳をぶつけあう。

 「弁明する時間は俺が稼いでやるよ♪」

 さっきの話を八代に聞かれていたらしい……余計な気を利かせやがって……

 これから話すであろうことは八代にも聞かれたくないので玲奈をステージから遠く離れた所に連れていった。ここならば八代にも聞こえる事は無いだろう……

 「それでなんで一人でやったんだ?」

 お怒りごもっとも……と言ってやりたいのだがこちらにも事情があるのでただ謝るつもりはない。

 「一人でやった事については申し訳なく思っているがそれは俺にも考えがあっての事だ。」

 「聞かせてもらおうか……」

 おお、怖い……そんなんじゃ嫁の貰い手無くなるぞ。

 「その前にいくつか確認したい事がある。

 お前が操炎系配合しか使えないってのは本当か?」

 八代が時間を稼いでやる、とは言ってくれたがどれくらい時間を稼いでくれるか分からないので無駄な事は言わずにストレートに聞く事にした。

 「なっ……それ誰から聞いた!?」

 ここまで動揺するって事は図星なのだろう……それにしても分かりやすい反応だな。

 「聞いたのは担任の乱胴先生からだ。

 その反応を見る限り本当みたいだな。という事はお前の学科の成績が悪いのも本当って訳か……」

 「……本当だ……」

 プライドの高い玲奈にとって弱みを見せるのは苦痛でしかないのだろうがここまで知られれば認めざるを得ない、といった感じだった。

 これ以上いじめても可哀そうなだけなので当初聞かれた質問に答えてやるか……

 「そうか……それだけ確認できれば十分だ。

 それとなんで一人で戦ったかっていう問いだが、お前の炎じゃ被害がでかすぎるからだよ。」

 「そうなのか?」

 ……こいつ、マジで自覚してないのか?

 どうやら玲奈は自分の炎の危険性について自覚していなかったらしい。

 「そうなんだよ。お前に思うままに戦われると相手が危険だからっていう理由で俺がペアになるよう頼まれたんだ。

 だからお前の炎で被害が出ないように速攻でけりをつけたんだよ。」

 これで分かってくれればいいんだが……

 「そうだったのか……」

 お?なんか大人しくなった……

 反省しているのか知らんがなんか女の子っぽくなってる。

 「あ~、なんと言うか……そうしてると女の子っぽくて似合わんぞ?」

 その一言が余計だった。

 「お前、俺を何だと思ってたんだ!?

 確かに女っぽくはないが一応女なんだからな!!」

 ものの見事に怒らせてしまった。本音と建前を使い分けられなかった玲に非があると言えばそれまでなのだが。

 「悪かった!軽口のつもりだったんだがまさかそこまで本気にするとは思ってなくてな……

 それはそうと俺が乱胴先生から言われたのはそれだけじゃない。俺にお前の家庭教師をしろって頼まれたんだよ。」

 ほとんど一方的だったけどな……

 それを聞くと玲奈はいきなり大人しくなった。

 「……いいのか?」

 うっ、そんな上目遣いで見られると困る……

 「俺は引き受けたがそっちはいいのか?」

 俺が引き受けたかどうかよりも玲奈がそれでいいのかどうかという方が重要だった。

 断ってくれた方が手間がかからないのは事実なのだが……

 「俺が断る理由はない。

 それよりもこの事他に誰が知ってる……?」

 そう尋ねる玲奈は不安そうだったが無理もない。誰しも自分の欠点を知られて嬉しくは無いからな……

 「生徒で知ってるのは多分俺だけだろうさ。

 お前と同じ学校出身の奴がいればそいつも知ってるだろうがそこまでは知らん……っと八代の試合が終わったみたいだな。」

 ステージの方から歓声がしたので一応の決着は着いたのだろう。わざとでも八代が負ける事はないだろう。器用に戦闘を長引かせて宣言通り時間を稼いでくれたらしい。

 (この器用さが戦闘以外でも発揮できればもっと頼りになるんだけどな……)

 「とにかく戻るか……詳しい話は夜にでも聞いてやる。」

 今しなくてはならない話は終わった。ならば長々とここにいる意味は無い。

 (なんと言うか……俺って損な役回りばっかだな……)

 政府のエージェントに八代のフォローと玲奈の家庭教師。

 二足の草鞋どころではない状況に対し玲が出来る事は諦める事だけだった。


   * * * * * * * * * * * * * * *


 予想通りではあったが授業中にテロリストからの襲撃は無かった。

 玲の予想では授業が終わり生徒達が更衣室から教室へ向かうまでの休み時間に襲撃をするはずである。

 それが唯一生徒達がバラバラになる瞬間であり、テロリストが襲撃した際に対応しにくい時間でもある。さらに空き教室も多い状態なので立て籠もる場所にも困らない。

 「そろそろ来てくれてもいんだけどな……」

 休み時間も半分過ぎているのでそろそろ事件が起きても不自然じゃない。

 象術実習の後は着替える必要があるのでミキ達とは分かれているため今事件が起きてくれれば万全の対応ができる……完全にこちらの都合なのだが。

 

 ピンポンパンポーン

 「我々はここ啓莱高校の生徒二十一名を人質に取った……繰り返す……」

 「よっしゃー!!」

 「うるさい!!」

 こちらの目論見通りにテロリストが事件を起こしてくれたのはいいが肝心の犯行声明が八代の歓声によってかき消され最後まで聞く事は出来なかった。

 「せめて最後まで聞いてからリアクションしろ! おかげで何言ってるか聞こえなかったじゃねーか!」

 なにはともあれテロリスト達は事件を起こしてくれた。後は殲滅するのみ。

 「とりあえず今すぐに攻勢には出ないぞ。

 まずは交渉室が啓莱高校を包囲するまでは待つ。八代は交渉室への連絡を頼む。」

 今すぐに攻めれればいいのだがこちらにも色々と準備がある。

 「了解。玲は?」

 「俺はテロリスト達の立て籠もっている場所と教師や生徒達の避難している場所を確認してくる。」

 戦っている最中に教師や生徒とばったり出くわす訳にはいかないので戦場の確認は必須事項である。

 「以後連絡はMSTでの音声通信のみとする。」

 「オーケー。」

 ここでひとまず八代とは分かれる。

 (これで第一関門はクリア。後は策を立てて一気にケリをつける!)

 そのためにも今は状況確認が先だ。

 そして玲はテロリストの立て籠もっている場所を探すため校舎に向かって行った。

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