圧勝…完成
…結果から言えば、圧勝。
風林火山がその力を発揮する前に叩いたのもあるが、ものの30分で終わった。
あまりのことに、自分達も相手も、「終わりか?」と周囲に確かめているようだ、言ってあげよう「終わりだよ。」
自分が思った通りに集団が機能した。そして、ノーマークだったのもピッタリだ。
武田の本隊にも被害はほぼ無い、ただし、俺の顔面はまあまあ腫れている。。話に聞いたより強ぇーよ武田…しかも名前、武田信長ってややこし、まじややこし。痛ぇーよ、武田。
「お前らの勝ちだ、好きにしろ…」
「いやいや、まともにぶつかっていないからね、ただ圧勝は圧勝だね。」
「ふん、遠慮のないやつだ。」
「は!遠慮なんてする人間ならこんなことしてないよ。さて、お願いがあるのさ…」
「ああ、分かってるよ。軍門に下れという事だろう?」
「いやー、戦国時代だね?違わい、仲間になってほしいだけさ。もちろん、俺はね、高校3年間のお遊びの話をしちゃいないんだ。」
「どういう事だ?」
「武田よ、お前、この日本がよ、このままで本当に良いと思うのかよ?選挙に投票するだけでいいのかよ?」
「難しい話はわからねぇが、つまんねーとは思ってるよ。この先、俺たちはちりぢりになって、平凡な人生を送るんだろうってな。」
「なかなか聡明じゃない。その通り。だからよ、死ぬまでの暇つぶしじゃなくてよ、自分たちが面白くてよ、しかも、それが世直しになってよ、世界を変えたいって思わないか?」
「まあ、暇よりはいいか。」
「はっ、暇なんて思わせねーよ、お前がそろってやっと計画が進むんだ。命預けてもらうぜ?」
「最初から言ったろ、好きにしろよ。」
こうして皇丸という船は完成し、ようやく航路に就くことになったのだ。




