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皇丸…その船の名は  作者: おみき
第5章 あの日の詳細
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圧勝…完成

挿絵(By みてみん)

…結果から言えば、圧勝。

風林火山がその力を発揮する前に叩いたのもあるが、ものの30分で終わった。


あまりのことに、自分達も相手も、「終わりか?」と周囲に確かめているようだ、言ってあげよう「終わりだよ。」


自分が思った通りに集団が機能した。そして、ノーマークだったのもピッタリだ。


武田の本隊にも被害はほぼ無い、ただし、俺の顔面はまあまあ腫れている。。話に聞いたより強ぇーよ武田…しかも名前、武田信長ってややこし、まじややこし。痛ぇーよ、武田。


「お前らの勝ちだ、好きにしろ…」


「いやいや、まともにぶつかっていないからね、ただ圧勝は圧勝だね。」


「ふん、遠慮のないやつだ。」


「は!遠慮なんてする人間ならこんなことしてないよ。さて、お願いがあるのさ…」


「ああ、分かってるよ。軍門に下れという事だろう?」


「いやー、戦国時代だね?違わい、仲間になってほしいだけさ。もちろん、俺はね、高校3年間のお遊びの話をしちゃいないんだ。」


「どういう事だ?」


「武田よ、お前、この日本がよ、このままで本当に良いと思うのかよ?選挙に投票するだけでいいのかよ?」


「難しい話はわからねぇが、つまんねーとは思ってるよ。この先、俺たちはちりぢりになって、平凡な人生を送るんだろうってな。」


「なかなか聡明じゃない。その通り。だからよ、死ぬまでの暇つぶしじゃなくてよ、自分たちが面白くてよ、しかも、それが世直しになってよ、世界を変えたいって思わないか?」


「まあ、暇よりはいいか。」


「はっ、暇なんて思わせねーよ、お前がそろってやっと計画が進むんだ。命預けてもらうぜ?」


「最初から言ったろ、好きにしろよ。」




こうして皇丸という船は完成し、ようやく航路に就くことになったのだ。

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