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番外編 メリークリスマス!


「クリスマスパーティーだ!」


『だ!』


「クリスマスパーティーなんて久々でワクワクしますね」


『「だ!」』


「いや、洋一とリュイ様、だ、じゃないですよ。クリスマスパーティーするんでしょ? クリスマスパーティーって、私洋一がやってるのを見た事が無いから、よく知らないんだけど」


 そう俺は、クリスマスパーティーを知らない! テレビでしか見た事がない。だからやってみたい!


「くりすますってなんですか?」


「くりすますってなんじゃ、酒は出るのか?」


 レイ先生とエレン爺いの異世界組は、クリスマスを知らないらしい。


「えっと、確か宗教のシンボルのおっさんの誕生日だったか?」


「洋一君、シンボルのおっさんじゃなくてキリストね」


 光一詳しいな。


「そうそう! 十字架に磔られてた人!」


『えっ十字架に磔って、その人拷問でもうけてるの? 悪い人なの?』


 リュイが引いてる、レイ先生も青い顔をしてる。だが俺には上手い説明が出来ない、だって知らないんだもの!


「確か、あくまで人類の誕生を祝う日であって、イエス・キリストの誕生日ではないはずです」


『十字架に磔は!?』


「うっう〜ん宗教的な話なので僕もそこまで詳しい訳じゃなくて……。確か、神の子だと言われた人で、他の人に、それは神に対する不敬だと言われ」


「まあ昔の話だから、事実かわからないしな」


『ふーん。ヨーイチ達の世界にも神様はいるの?』


「俺や光一の国には、八百万の神って言って沢山の神様がいるんだ。自然現象も、昔の人は神の罰だと思ってだくらいだしな」


『そんなに沢山いるのね! 精霊は!? 精霊はいないの?』


「精霊はどうでしょう? 僕が知ってるのはファンタジーやゲーム……物語の中位ですが」


 光一は、あんまりこう言う話には詳しくないみたいだな。


「ん? 日本には昔精霊信仰ってあったぞ。草木、動物、人、無生物、人工物、に宿ってるって考え方だったかな」


『あった事ないの?』


「ないな。モンスターもいないし、精霊も見た事ない」


「洋一は会ってないだけで、妖や幽霊はいたよ」


「「えっ!?」」


 俺と光一が、同時に声を上げる


「まっままままさか、お化けなんているわけないだろ!」


「蘭さん、見た事あるんですか?」


「女の子の幽霊ならあるよ」


「ぎゃああああああああああああああああ!!」


 俺は悲鳴を上げ、レイ先生に抱き付く。


「蘭ちゃん、ヨーイチを怖がらせちゃだめよ? こんなに震えてるじゃない?」


 鎧を外してるレイ先生はめちゃくちゃ柔らかいし、良い匂いがする。


「フヒッ」


「洋一君、ニヤついてるよ」


 光一め、余計なことを……さては羨ましいんだな。


「洋一、それでクリスマスパーティーするの?」


「あっそうだ! ケーキと七面鳥!」


「しちめんちょう? 7つの顔がある鳥か?」


「違う、そんな化け物じゃない!」


「ケーキはなんとかなるけど、七面鳥は無いよ」


「ケーキがあるなら良いか! 後は酒っぶべら」


 ぐおおおお! 何故かレイ先生にぶん殴られたぞ? なんでだ?


「ヨーイチは、子供だからお酒なんてダメに決まってるでしょ!!」


「なんじゃ、ドワーフは乳飲み子の頃から酒を飲むぞ?」


「師匠みたいな、世捨て人は黙っててください! それにヨーイチは一応人間です!」


 あれ? いっ一応? 俺、純粋な人間だよ? おかしいな。


『ヨーイチは化け物だけど、パーティーしましょ!』


 蘭がケーキを出してくれた。料理はレイ先生がしてくれた。めちゃくちゃ嬉しかったよ、だけどリュイ知っているか? 俺は化け物じゃなくて人間なんだぜ……。


♢夜中


「良かった、よーちゃんのあんなにはしゃいだ顔久々に見たなー。私の気持ちが伝えられたらなあ」


『その願い、叶えてやろうかの』


「貴方は?」


『通りすがりのサンタじゃ』


「アロハシャツで?」


『サンタじゃ! 夢の中で会わせてやる! それっ!』



「ここ何処だ? 確か皆んなでパーティーしてエレン爺いの酒を盗み飲みしたまでは、覚えてるんだが」


「よーちゃん?」


 目の前に首の無い女の子? が現れた。


「ぎゃああああ! 首がない! 首が!」


 コポォちゃんより怖い! 怖すぎる! リアルはらめえ!


「えっ? 嘘? 首無いの? あの偽サンタめえ!」


「ひえええ!! お助けええ!」


 何故だか、お怒りだ! ナンマンダブ、ナンマンダブ


「よーちゃん! 首は無いけど香奈だよ!」


「ひえっえっ!? 香奈? 香奈なのか?」


「そうだよ! メリークリスマスよーちゃん」


 首の無い女の子は香奈だった。俺は泣きながら香奈に謝った。香奈は黙って聴いてくれた。


 たわいも無い話を、香奈と沢山した。


 夢でも香奈に会えたのが、嬉しかった。


 俺は、珍しく神様に少しだけ感謝をした。



「洋一? 大丈夫? うなされていたけど」


 蘭が、心配そうに俺の顔を覗き見ている。


「大丈夫だよ、内容は思い出せないけど夢を見ただけだよ。ありがとう蘭」


 俺は、蘭を静かに抱きしめた。


「大丈夫。洋一は、私が護るから。洋一メリークリスマス」


「ありがとう蘭、メリークリスマス!」

作品を書き始めて初めてのクリスマス!


皆さん良いクリスマスをお過ごし下さい!


「メリクリメリクリー! サンタさんよ、オラにプレゼントをわけてくれえー!」


「洋一、そんな子供のところにはサンタは来ないよ。メリークリスマス」


次の番外編は12月31日!


新年は1日を予定しています!



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