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鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第十一章 禁忌の中の龍の国
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第235話 信号機マン現る!


 後ろからする声はゾッとする様な色気を孕んでいる。しかし深淵ってなんだ? 邪神系の力はノーサンキューなんだけど。


「あら? どうしてかしら? 深淵が馴染まないわ。うーん、魔力が0だからかしら。……まあ0になにをしても0だもんねえ。どうしたものかしら」


 0になにをしても0ってそりゃそうだけど、知らないお姉さんからもディスられるなんて……闘気も霊力もなにも変わった感じがしないしなあ。


「そうねえ、不思議な子。オーラも受け付けないし、受け入れたのが、闘気と霊力だけ……神力はどうかしら?」


「ワスもお前も神力なんてないじゃろ」


「ちょうど女神が2人いるわよ? 男神もいるみたいよ? 男神の方は結界の中にいるから、取り出せないけど」


━━ドサドサッ


「『キャッ!』」


 今の悲鳴は、紗香さんとアナスタシアか!?


『ちょっとなんであんたがここにいるのよ! 六華のとこに帰りなさいよ! そろそろ産まれるわよ』


 なんで母さんの名前が? 


「ひゃっひゃひゃっ。その産まれてくる、孫の世界を護る為に協力しなければならんじゃろ? ワスの孫が戦うなら祖母として力添えしなければな。アナスタシアは相変わらず老けんなあ」


『老けんなあって女神なんだから当たり前でしょ! それよりなんで魔女がいるのよ!』


「私わあ、桜華(おうか)に着いて来ただけよ。正直世界がどうなろうと、それが天命なら従うまでだしねえ。でもこの子は気に入ったわあ」


 頭に柔らかな感触が広がる。俺の神経よ、全ての力を頭に集中するんだ! 感触を忘れない為に! パイの力をオラにホギャッ!


 アナスタシアあああ! 動けないからって横腹に蹴りを入れやがったなあああ! 


『鼻の下伸ばすんじゃないわよ!』


 固定されてんだから伸びるわけねえだろ!


「あっあのそれで、アナスタシア様と私が呼ばれた理由はなんでしょうか?」


「ひゃっひゃひゃっ。新しい女神はアナスタシアと違って物静かじゃな。さあ孫に神力を注ぐんじゃ。深淵の力や魔力やオーラは何故か、孫の器に入らん。こうなったら、神力でも入れてみようかと言う結論に至ってな」


 蘭の羽音が聞こえる! 蘭この悪魔の実験をやめさせてくれ! 闘気やら霊力やら深淵やら、お腹いっぱいなんだよ!


「洋一に神力を入れて大丈夫なんですか? なんか本人は嫌がってますけど」


「ひゃっひゃひゃっ! 大丈夫じゃ! 闘気も霊力も受け入れたのじゃ! さあ女神達よ、やれい!」


 やれい! じゃないんだよ! なんなんだよこの婆ちゃん、って俺の婆ちゃんなのか……アナスタシア達が来てから孫呼びに変わったし……。色々入れられて、爆発とかしないよな? 混ぜるな危険的な感じで。


『仕方ないわね、紗香やるわよ。世界の為に……』


 アナスタシア! なにを言ってるんだ!


「洋一君の力になるなら……やりましょう」


 ちょっと紗香さん! やりましょうじゃないよ! なんでどうして止めてくれないの!?


 助けて蘭!


「洋一の命は大丈夫なんですか?」


「大丈夫じゃ。魔女もいるし、女神もいるんだからな」


「それならお願いします」


 お願いしますじゃなああああい! それならってなんだよ! 命さえ助かればなんでもありかよ!


「『いくわよ!(いきます!)』」


 2人の手が背中に添えられ、暖かい力が流れ込んでくる。これは気持ちいい、マッサージを受けてるみたいだ。


『結構入るわね……紗香最大レベルで力を入れるわよ!』


「はい!」


 背中が熱くなって来たぞ? 大丈夫なのか? なんか腹がぐるぐるしてきたし……これは便意か? このまま動けないと、主人公が脱糞すると言う非常にヤバイ絵面になるんじゃないのか?


「あの洋一がうんちしたいみたいなんですけど……」


 蘭、ありがとう! トイレに行かせてくれえ!


「ほっぽい! これで便意は消えたはずよ?」


 おっおお、便意が消えた。流石ボイン魔女!


『もっと力を入れなさい!』


「はい!」


 力を入れなさいじゃねえ! また便意がきたあああああ!! ヤバイヤバイヤバイ! なんなんだよおおお!


「またあ? ほっぽい!」


 これは精神的にキツいぞ? 便意が消えてはまた出てくる、これを延々と繰り返すのは新手の拷問だぞ?


「おや孫の身体が……」


 俺は進化前のポケットの中のモンスターか! って言うか身体がどうなったんだ? 誰か説明をしてくれえええい!


『入れられるだけ詰め込んだわよ……女神2人分の神力をね。身体が崩壊しないだけ凄いわよ』


 身体が崩壊しないって、崩壊する恐れがあったのかよ。そうなる前に止めろよ、熱血的な感じで力を入れてたけど。


「よし、拘束を解くぞ?」


 ウギっ! 


「痛たたたっあっ声が出た。って言うか大丈夫なのか?  なんか色々混ぜてたけどさ」


「大丈夫じゃろ生きてるし、とりあえずハッって感じで気合いを入れてみい」


 ハッって感じってどんな感じだ? とりあえず力を入れてみるか。


「ふんっ!」


 俺の身体から、赤と黄色と青の光が僅かに漏れ出る。


「おっなんか出た」


「洋一、信号機みたいだね」


 信号機だと? 確かに赤黄色青の光って……頭が赤、お腹が黄色、足が青……これは完全に信号機だな。


「ひゃっひゃひゃっ。信号機力と名付けよう」


「嫌だよ!」


 なんだよ信号機力って、信号機の主人公とかかつてないダサさだろ! そんな主人公見た事ないぞ!


「これで戦えるのか?」


「ひゃっひゃひゃっこれから使いこなす修行が必要じゃ」


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