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鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第十一章 禁忌の中の龍の国
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第224話 悪意がなければなんでもあり!?


 2人に子供扱いされ、ちょっと不満だが、次に行く国について考えなければならない。神殿の場所も曖昧なんだよな、こっちに来てから神殿レーダーと邪神センサーの反応が一切ないし。さっきの鬼にも反応しなかったし……。数少ない取り柄が使えないとは……。


『ちょっと神殿の浄化と結界を張るから、ガギュウと蘭もついて来て! 私の力はまだ戻ってないから、私だけじゃ力不足だから』


 おお! アナスタシアが素直にお願いしている。頭を下げてない辺りはマイナスポイントだが、よしとしよう。


「わかりました」


『お断りします』


 うんうん、2人とも素直だなって……ガギュウなんで断ってるんだよ! お前の住処だぞ!


『ちょっとガギュウ! なんで断るのよ!』


「そうだぞ! お前の住処に瘴気が溢れたりしたら、大変なんだぞ? 意識も奪われちまうし……姿も今の雄々しい姿から、アンデットみたいになっちゃうんだぞ? 嫌だろ?」


 また潤んだ瞳で俺を見てやがる。なんなんだこいつ? 俺そんなに変な事言ったか?


『雄々しいだなんて……それにそこまで、僕の事を心配してくれるなんて……君の為に全力を出すよ! もう奴等が愛の巣に侵入出来ないように! 行くよ女神にそこの新しい神獣!』


 凄い勢いで喋ると、蘭とアナスタシアを連れガギュウが去っていく。


『旦那様、良かったのか?』


「良かったってなにが?」


『ガギュウは旦那様と番になろうとしてるぞ? 旦那様が男色じゃないなら、きちんと断った方がいいと思ってな』


 は? 


「いやいやいや、それはないでしょ。俺の説得に心を打たれたんじゃ……」


『思い当たる会話はないのか? 良く思い出してみろ』


 恋、ドキン、運命、神の導き、愛の巣……導き出される答えは……。


「真実はいつも一つ!」


 師匠がドヤ顔で、某探偵の真似をした後、アナスタシア達を追いかけ神殿に行く。それを言うためだけに、戻ってきたのか。


「エロス枠はもういらないのに……」


『ヨーイチは男にモテモテね!』 


 リュイめ、元気になった途端からかいにきやがったな。


「リュイ、言っていい冗談と悪い冗談があるんだぞ?」


『そんな事より、ヨーイチ次はどこの神殿に行くの? 後4つ位行かなきゃなんでしょ?』


 俺の貞操の危機をそんな事で流しやがったな!


「そう言われてもなあ、神殿レーダーも邪神センサーも反応しないんだよ。だから俺じゃ何処が近いかわからないんだよなあ」


『近い神殿か? なら天虎(てんこ)月兎(げっと)の神殿だな。天虎は、多少好戦的だが、話が通じない事もない。月兎は、妾も会ったのが一度きりだから、よくわからないんだ。創造神の他にも月の神も祀っていると話していた気が……』


 月の神って糞ビッチ絡みかよ。


「よし天虎にしよう。月兎はまあなんだ、気が向いたら行けば良いだろ」


『妾は別に構わないが……』


「リーさんも一緒に行くの?」


 俺の言葉にリーさんが、びっくりしている。


『妾が行かなきゃ場所がわからんぞ! だから妾もついて行く! 旦那様は弱いから護らなければならんしな』


「おっおう……」


 なんでそんなに必死なんだよ。ちょっとヤンデレかしてないか? ヤンデレはやだぞ?


『じゃあ次は虎かあ! 虎次郎みたいな感じかなあ?』


『虎次郎とは、旦那様のそばにいた魔獣か? 天虎はもっとでかいぞ。銀の毛に黒い模様、妾達龍族に匹敵する体躯に、強い牙と強い爪を持っている』


 銀と黒かあ、普通の虎とは違うのかなあ。


『あー! もう行っちゃうつもりですか? まだ血を貰ってないのに!』


 メチルさんが、俺の腹めがけて突っ込んで、早っ! 避けられない!


「グフォッ!」


『血をよこせー!!』


 ひっひええ! 犯される! 血を奪われる!


『メチル! 旦那様から離れぬか! 旦那様の血をどうするつもりだ!』


『ごっごめんなさい、この人の血を飲んでから、身体が熱くて、もっと飲みたくて飲みたくて。ここから出て行くと聞いてから、いても経ってもいられなくて』


 メチルさんは、申し訳なさそうな表情をしているが、俺を離す気はないらしい。


「メチルさん! 血ならまた少し渡しますから、話してくだしゃい!」


『はい!』


 元気よく俺から飛び退き、メチルさんが、餌を待つ犬の様な表情をしている。


「ちょっとだけですからね」


 言った瞬間に、メチルさんは俺の指に噛みつく。


「やっぱり痛あああああい!」


『あむあむあむあむ!』


 メチルさんが吸い付いて離れない。


『メチルもう良いだろ! 旦那様を離さぬか!』


 リーさんがメチルさんを引き剥がしてくれたが……メチルさん怖すぎるよ! ヤンデレよりもヤンデレだよ! バンパイアかなにかなのか!?


『ヨーイチも大変だね。メチルさんも変わってるし、変わり者ばかりに好かれてるし』


「大変だと思うなら助けてくれよ!」


『えーだって悪意ないし』


 悪意がなかったら、なにしてもいい訳じゃないないんだぞ!


「俺が犯されてもいいのか!?」


『ヨーイチは大袈裟だなあ。皆んなヨーイチが好きなだけだよ、愛し方は色々あるけど』


「その色々が問題なの!」


『アタチに言われても……好かれてるのはヨーイチだしい』


 正論はいらないんだよー!

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