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鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第十一章 禁忌の中の龍の国
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第213話 如意棒炸裂!


 マジでなんなんだよこいつ。話が全然通じないぞ? 師匠や豪爺いは、いつでも剣を抜けるようにしている。


「話も通じない、加護を無理やり渡そうとするは……本当になんなんだよこの神は……」


『我は我、故に我だ!』


 すげえ決め顔だけど、意味がわからない言葉のせいで滑稽に見える。


『妾の上でなにが起きてるんだ!?』


 リーさんが混乱している、振り落とされたらたまらないので


「リーさんはそのまま目的を目指してくれ! くれぐれも俺を振り落とさないで!」


『任せろ!』


 リーさんが一鳴きしてスピードをあげる。


『で、我の加護をいつ受け取るんだ?』


「なあ、アンタはノーデンスやアンラマンユの事は知っているのか?」


『うんむ? 知っている! お前の父親の変態に、いつもアホな事ばかりして、我等に迷惑かけるろくでなしだな!』


 そうか、アンラマンユはろくでなしで、俺の父親は変態かあ。って変態!?


『変態だ! 神には女神もいるのに、わざわざ異界で女を孕ましているからな! 注意したら、俺の愛は無限大だとかなんとか抜かしていてな』


 俺の親父が想像した斜め上をいく、濃さだった。


『奴は人間から神になったんだが、生前童貞だったらしくな。今では猿の様に性欲に忠実な男になったぞ!』


 これさ、俺が童貞のまま死んで神になったら、親父みたいになるのか? 嫌過ぎる、顔も見た事がない親父だが身内の恥が強過ぎて、メンタルブレイクしそうだぜ……。


『邪神を討滅する立場だったのに、邪神だって話せばわかる、と言い神の立場すら超えた事までするからな。ああ、お前にちょっかいだしているのはアンラマンユだぞ? ノーデンスに悪巧みをする知能はない! それに彼奴は彼奴なりに、お前の事を気にしていたからな』


「俺の事を気にしていた?」


『ああ、俺の童貞が息子に感染してしまったと言っていたな。生きてる間は息子の息子が役に立たないと、嘆いていたぞ。息子の息子の意味はわからんがな』


 童貞が感染ってなんだよ! 童貞は親父のせいかよ!


『なんて言ったかな、そうだ! ふらぐくらっしゅだったかな? 恋仲になろうとすると、必ず破滅すると言う感じだ! お前の童貞をなんとかしようと、頑張っていたぞ確か』


 よし決めた、親父は俺が討伐するぞ。命に変えても、駆逐してやる、例え巨人になってもグールになっても親父だけは必ず駆逐する!


『では我が加護を喰らえ!』


「ちょっ!」


 ヴァイシュラヴァナの如意棒が、俺の腹にぶち当たる。


「グエッ!!」


 鳩尾に入れるんじゃねえ! 一瞬息が止まったぞ! 他の異世界ファンタジーみたいに厳かに祝福やら加護はくれよ! なんで俺だけいつも酷い目に合うんだよ! 


『我は旅立つ! また会おう! 次は銭湯でな!』


 ヴァイシュラヴァナがそう言って去っていた。戦闘の発音がおかしかった気がするが、気のせいか?


『あんた、相変わらず誰にでも突撃するわね。早死にするわよ?』


「俺が悪いわけじゃねえ、神側に問題がありすぎだろ! キャラが皆んな濃いんだよ、まともな神様なんていねえだろ!」


『そうね、まともな神様はいないわ。って私はまともよ!』


 神の中で一番おかしい奴がなにを言ってるんだが……。


「洋一、危ないから大人しくしててよ。リーさんの上での制御って難しいんだから」


「えっいやいやいや、今のはヴァイシュラヴァナとアナスタシアが悪いだろ! 俺のせいじゃない!」


「洋一……」


 うぐっ、蘭が冷たい目を向けてくる。俺が悪いわけじゃないのに、俺は大人しくしてたのにい! 如意棒でどつかれたのも俺のせいじゃないやい!


 だが蘭の苦労を考えれば、後ろでわちゃわちゃしていた俺が、遊んでる様に見えただろうな。


「ごめんなさい……」


「お願いだから、大人しくしてね。落ちたら洒落にならない高さだから」


「おっおう。リーさんそろそろ着くのか?」


『後少しで着く。目の前の大きな山脈が見えるか?』


 でけえ山だなあ。山は見慣れてるけど、富士山みたいなデカさの山が沢山あるぞ。この高さで見えるくらいだから、相当にでかいんだな。


「見えるよ!」


『妾の国はそこにある!』


 はて? そことは一体……どの山だ?


「どの山?」


『見渡す限り全て!』


 デカ過ぎだろ、あっあれかドラゴンサイズなのかな? 家とかもめちゃくちゃでかい感じで。


「スケールが違うな!」


『でっかー! 山でっかー!』


 はしゃぐ俺とリュイとは対照的に、


「━━龍の巣か。強者がチラホラといるな」


「強い気配があるねえ、戦ってくれないかなあ」


 バトルジャンキー達は、笑っていた。


「豪さんも、葵も戦いにいくんじゃないですからね? 仮に2人が戦い始めたら、洋一や、リュイ様や、アナスタシア様が危険に晒されますよ?」


 その言葉に師匠は


「いっいやだなあ。僕はリュイちゃんとアナスタシアちゃんの護衛だからね! 無用な戦闘しないさ!」


 手のひらを高速で返した。相変わらずリュイやアナスタシアに弱いな師匠、2人が人質に取られたら大変な事になりそうだ……。


「━━クックック。あちらさん次第だがな」


「豪爺い! フラグを立てないで!」

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