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鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第十一章 禁忌の中の龍の国
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第211話 尻を護るのは尻の悪魔!?


 俺が堺さんとの未知との遭遇の時も、神の世界に着いて行けなかった時も大泣きしてたっけな。

 

『ヨーイチは大怪我よりも酷い事にいつもなってるし……死にかけたり、乗っ取られたり。蘭も蘭でヨーイチが絡むとちょっとポンコツになるし……だからアタチは、アタチは心配なの!』


 リュイは涙堪えている。


「俺が無茶したり、やらかしてばかりだからリュイには心配ばかりかけてるよな。ごめん! 次も無茶しないって約束も保証もできない、だけど誰一人かける事無く帰ってくるから!」


 俺の言葉にリュイは答えない。どうしたもんかな……これ以上、上手いこと言えないしなあ。


『泣かせるねえ、良い話だ! 柊君、僕感動したよ! そんな君に良い物をあげよう』


 唐突に喋り出した堺さんだが、良い物ってなんだ? パーフェクトボディに戻る秘薬か? もしくはマイサンの毛を戻す、パーフェクトなアイテムか?


『まだ諦めてないんだね。創造神に言われたでしょ? 死ぬって。そうじゃなくて禁忌の国の影響を受けないアイテムさ。昔、僕が使ったアイテムだから、そこの精霊ちゃんが使うかはわからないけどね』


 それがあればリュイも一緒にいけるのか? でも大丈夫なのか? 悪影響とかないのか? 


『悪影響は無いよ。強いて挙げるなら、僕が魔王だから精霊ちゃんが嫌がるって位だけど』


 まあそれはリュイに話してみない事にはわからないな。でもどんなアイテムなんだろう? カンテラみたいな奴にリュイを入れるのかな? なんかのゲームにそんな感じのがあった気がする。


『ペンダントだよ。まあ元は僕様の物だから、精霊ちゃんがつけられる用に加工して渡すけど。どうする? いる?』


 いる! リュイが使うかはわからないが、リュイが一緒にいてくれたら嬉しいし。そもそも俺リュイがいないと戦う力0だし……。


『邪神の力もなくなったしねえ。ブフッ。ただの性欲だけが異常に強い龍人だしね』


 ブフッて! 堺さん馬鹿にしてるでしょ!


『馬鹿にしない理由がないと思うけど、柊君なら率先していじてるでしょ? 君はそう言う男だって僕は確信してるよ? とりあえずアイテムボックスに入れといたよ。あっ後禁忌の国に入ったら、僕は一切手出しできないからね? 深淵の魔女(・・・・・)そこんとこシクヨロ! バイビー!』


 言いたい放題、やりたい放題やって最後は死語を残して堺さんの声は消えた。


「あっあのーリュイ? ちょっと良い?」


『……なに?』


 リュイはこちらを見ずに俯いている。


「散々カッコいい事言って、めちゃくちゃ恥ずかしいんだけど……一緒にいけるアイテムがあるんだけどいる? 魔王産なんだけど」


『は?』


 リュイがきょとんとしている。


「堺さんが話しかけてきてさ、昔堺さんが使ったアイテムをリュイ用に加工してくれて、それがあれば一緒にいけるって話んなんだが」


『……バッ……』


「ば?」


『ばかあああああああああ!!!』


「ぎええええええ!!」


 何故かぶち切れたリュイに極大の電源を浴びせられた……。



 エレン爺いが作ってくれた装備は、タカノリよろしくなHOTパンツだった。なにを言っているのか、わからないと思うが俺にもわからない。なぜだ? これから冒険に行くのに膝上しかないHOTパンツでどうしろと? 足が傷だらけになるわ!


「エレン爺い、こんな変態的なズボンで俺に冒険しろと? 夜の世界でも冒険しろってか?」


「ブシャシャシャ、それは余り物で作った奴じゃ。葵がヨーイチにはこれが似合うと言っていたが……やっぱりいらんか。まあ予備で持っているといい」


「いや予備でこれって……正直不安になるんだが」


 エレン爺いが俺に黒い長ズボンを投げ渡す。レザーぽい生地だが、普通の長ズボンにし見えない。


「そのヴォルフガングは、耐衝撃性能に優れている。葵の攻撃でも破れなかったからな。葵が悔しがってたぞ」


 ヴォルフガングって確か、尻に顔があって頭に尻がある悪魔と契約した司教の話じゃなかったのか?


「名前の由来は尻の悪魔だったか? ようわからんが葵が銘を打ってしまったから、変更不可だぞ?」


「破れなかった八つ当たりじゃねえか! まっまあ意味さえ知られなければ、名前はカッコいいからな……」


「名前の由来は、全員に説明すると言っていたから手遅れじゃないか?」


 酷すぎる、地味な仕返しだよ。しかも俺が悪い訳じゃないのに。尻の悪魔のズボンかあ、まあ尻が護れるならいいか。


「とりあえず履いてみろ」


「おっおう」


 ヴォルフガングを履いてみると、俺の身体にジャストフィットした、ジャストフィットしたのは良いが丈が少し長いんだが……


「ヨーイチ、お前足が短いのう……まっまあ丈は直してやるから安心せい」


 エレン爺いから哀れみの目で見られた。


「くそう! 子供ボディだからだ! 俺の足の長さは普通だ! 普通だったら普通なんだからな!」


「わかった、わかったから静かにしろ!」


「痛っ!!」


 エレン爺いに頭をぶん殴られた、なんたる理不尽……。酷すぎるだろ、人が傷ついているのに、物理的に傷まで作りやがって……。


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