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鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第十一章 禁忌の中の龍の国
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第210話 尻が光るのはわざとじゃないんです


 よし! これで戦力は増えたぞ、俺とアナスタシアはあんまり役に立てないが、蘭、師匠、豪爺い、リーさんは強いからな。


「洋一、リーさん連れてって大丈夫なの? それを話したんじゃないの? それに自分の種族は? 同じ事を言わせないでよ」


「あっあああ! 忘れてた! リーさん禁忌の国に行けるのか?」


『ああ、行けると言うか、そこの西端の国に住んでいたしな』


「ふぁっ!?」


『ふぁっ? 間抜けな声を出しおってどうした?』


「いやまさか、第一村人に会えるなんて思わなかったからさ……」


『村人じゃないわ! これでもレンヨウ国の里長の娘だぞ!』


 蓮根国? まあ禁忌の国の住人に会えたのは幸先が良いな。レンコン国ってスカスカなのかな?


「とりあえず、里長だか里芋だかわかんないけど、先ずはレンコン国から行くか。行き方わかるんだろ?」


『レンヨウ! ああ父様や母様にも紹介したいからな』


「その時は人間モードで頼むな。あっそれと俺さ精龍人って種族なんだけどさ、精龍人ってなに?」


 俺が精龍人と言った瞬間に、リーさんは顔を真っ赤にしてアタフタと慌て始める。


「━━クックック洋一、精龍人って言うのはな、性欲が一番強い龍人の古代種の事だ。人間じゃないってどう言う事だ?」


 豪爺いに頭を鷲掴みにされる。


「痛たたたたたたた!!!」


 頭が割れるうううう!! アイアンクローはやめてえええ!! スイカみたいに弾けちゃううう!


「説明するからあああああ」


「━━蘭、どう言う事だ?」


 蘭が説明してくれている間も、豪爺いのアイアンクローの力は緩む事がない。


 蘭の説明が終わると、豪爺いの手が俺の頭から離れる。


「━━精霊を許したのか?」


「うんまあ、事情が事情だしね。生きてるし、種族は変わったけどまあこの通り見た目も中身も普通だし」


「━━洋一の甘いところは、孫そっくりだなっ!」


「ぎゃあああああ!」


 尻を叩かないでくれよ! めちゃくちゃ痛いんだぞ!


「豪爺い、あの国の話は、精霊達やこの世界の人がいる前ではなしね! 行くのは知ってるけどさ。悪影響がどうでるかわからないからさ」


「━━いいだろう。だが洋一尻の弱点はどうにかしないと不味いぞ。狙われたらひとたまりもないからな」


 尻の弱点かあ、どうしたもんかなあ。エレン爺いに聞いてみるかな。


「鍛治師に聞いてみる!」


「━━ならこの素材を渡してみろ。扱えるかはわからんがな」


 豪爺いから渡された、見た事がない鱗や骨や魔石。


「ありがとう! 豪爺いは、病み上がりだから俺の部屋にいてね! リーさんもちゃんと面倒見ててね! 蘭なにかあったら困るからさ!」


「任せて」


 真っ赤な顔でモジモジしているが、ちゃんと見ててくれるかな?


『あっああ。任せりゃ!』


 任せりゃってなんだよ。とりあえず2人に豪爺いを任せて、エレン爺いの工房に行くか。爺いの梯だな。



 エレン爺いは窯の前で、師匠の剣を研磨している。


「エレン爺い! 豪爺いから素材貰ったんだけど俺の新しいズボン作って欲しいんだよ。尻尾が生えちゃって、尻尾叩かれるとめちゃくちゃ痛いんだよ」


 エレン爺いは、頭をボリボリと掻き


「どれ素材ってなんじゃこりゃ! 悪魔の鱗に悪魔の皮? ヨーイチお前なにしたんじゃ? それに尻尾が生えるって化け物じゃな。ブシャシャシャ」


「ブシャシャシャじゃないよ、大変だったんだからな。で作れんの? 作れないの?」


「うーん尻を出せ」


 えっ? なんで急に?


「早く出せ」


 採寸するのかな? 採寸なら仕方ないかな。俺が尻を出し、エレン爺いに向ける。自然に尻に力が入る。


「ふむふむなるほどな。おい、尻を光らせるんじゃない、ちゃんと見えんじゃろ!」


「あっいやこれは、俺が光らせてるわけじゃなく勝手に光るんだよ」


「ますます化け物じゃないか」


 エレン爺いの工房のドアが開かれ、師匠とリュイが入って来る。


「あっお邪魔だったかな?」


『ヨーイチ、お尻をエレンに突き出してなにしてるの?』


「リュイ様、2人はきっと恋仲なんですよ」


『ゲッ』


 信じられない者を見る目で見るな!


「ちがあああああう!」


 名誉毀損だぞ! 俺は巨乳が好きなんだよ!


「ブシャシャシャ。だからヨーイチ光らせるんじゃない。採寸の邪魔じゃ」


「ああああもおう!」


 話が進まねえ! 


「これだけの素材でズボンとはなあ。まあ1時間位で作ってやるわい。後葵、研磨は終わったぞ。もうちょっと豆に手入れをせい。名刀が泣くぞ」


「やってるんだけどねえ。僕苦手なんだよね」


「ならこの研磨の布をやる。戦ったら必ず磨いてやれ」


「ありがとうね。じゃあリュイちゃん洋一君と話があるんでしょ? ちゃんと話なよ」


 そう言うと師匠は手をひらひら振って、外に出て行った。


『うっうん。ヨーイチちょっといい?』


 俺とリュイは2人で、エレン爺いの客間に行く。本来はエレン爺いの部屋なんだが、エレン爺いは基本的に工房から出ないからな。


 めちゃくちゃ綺麗にしてるな。リュイが小さい声で話しを切り出す。


『あのね、禁忌の国に行くじゃない? 私達精霊は行けないからさ、心配なんだ……』


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