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鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第十章 精霊を追い求めた先に……
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第201話 お願い心臓を止めないで!


 おお! エレン爺いの家と我が家は無事か……アナスタシアの小屋は木々に塞がれて入れそうにないけど。レイ先生は無事なのか!?


「レイ先生! レイ先生無事ですか!?」


 煙が出てるから、人に被害は無いと思うが……レイ先生にもしもの事があったら、俺は立ち直れない気が


「ヨーイチいいい! 精霊様がいっぱいで、褌で、裸で、森が森森して、木が生き生きして、私どうしたらあらああああ」


 あっレイ先せっ


「おごっっ!」


 れっレイ先生は無事か、良かった。テンパッて何故か、俺にシャイニングウィザードをかけてきたのもきっと仕方な……


「ちょ! レイ! 洋一大丈夫!?」



 あっ川だ、川の向こうに……叔父さん! それに香奈がいる! 俺も向こうに


『きちゃだめー!』


 香奈が石を投げてきた。その石が顔面にクリティカルヒットした、何故だ、何故なんだああああ。


「ウッ……なにが、確かレイ先生にシャイニングウィザードを決められた気がしたんだが」


「よっヨーイチごめんね! 私テンパッちゃって、精霊様や精霊王様がいらっしゃってええええ! 闇の精霊様に土の精霊様ああああ! もうだめえええ」


━━バタン


 レイ先生が気を失い倒れてしまう。そう言えば、精霊爺いが初めて来た時もやたら興奮してたな。この世界の基準でいくと、めちゃくちゃレアキャラが大集合した感じかな?


「どうすりゃ良いんだって言うか精霊爺いと、好き勝手やってる精霊達に文句を言わなければ。おい! 精霊爺い! 何処にいるんだよ!」


 家のドアが開き、精霊爺いが出て来る。


『ブシャシャシャ遅かったな。ワシらが住みやすい様に、改造したが良いじゃろ?』


「良いじゃろじゃねえ! めちゃくちゃじゃねえか! アナスタシアの小屋潰れてるし、そうだ俺達の畑、畑は大丈夫なのか!?」


『畑? ああ不思議な植物がある場所は弄っとらんぞ!』


「ならよし! 精霊達に言え、全員集合させろ!」


『来て早々、賑やかな奴じゃな。おーい精霊達、集合じゃ』


 精霊爺いから、火、風、水、土、雷、闇、の魔力の糸が伸び、全員が俺達の前に現れる。


『だるい……僕なにもしてないよ』


 アースは一言呟くと、眠り始める。


『おっオラは風を吹かせてるだけで……』


 確かにウインは、なにもしてないな。


『ふん。私は泉を作っただけよ、文句ある? また怒鳴る気? 今度は精霊王様まで使って』


 グギギギギ! このアマあああ!


『僕、来たばかりだしなんにも……』


 アース、笑点みたいな、土のステージが出来てるぞ。それ、隠し切れないからな?


『ステージ造ったのはアースだし、私は無罪よね?』


 有罪だな。ステージを造る様に指示したんだろうしな。じゃなきゃあの形をしたステージを、アースが造れる訳ないしな。


『アタチは本当になにもしてないんだから、離してー!』


「精霊爺い、リュイとバーニアとウインと、アクアは、物凄くムカつくけど開放してくれ。それとこの大量の木はなんなんだ?」


『ああ。この木? ワシワシ! 精霊達が住みやすい様に、周りの木に魔力をあげてアレンジしたんじゃよ! 久々に疲れたわ!』


 開放された瞬間に、リュイは俺のポケットへ、バーニアは窯へ、ウインは師匠のフードの中にそれぞれ逃げ出した。アクアだけは俺を睨みつけたままそこにいた。


「お前かあああああああ!! 元々蘭の結界もあるんだよ! 結界が破られた時に戦ってくれよ! なんで破られる前から色々やるんだよ! 家がなくなったかと焦ったろーが!」


 俺は精霊爺いにドロップキックをかます。精霊爺いは、俺の蹴りを軽く受け止め、髭を撫でている。


『ブシャシャシャまあええじゃろ』


『死ね』


 アクアが一言呟くと、水のレーザーが俺の左胸を貫く。


「ガハッ」


 口から血が漏れ出す。


 あっこりゃだめだ、助からねえ……貫かれたのに意外に痛く無いんだな……胸は熱いのに……寒いな……


「洋一!」


「洋一君!」


『ヨーイチ! アクアなんで!』


『ワシが治す。アクアあああ!! オドレなにしとるんじゃあ!』


 精霊爺いの怒声が響き、精霊爺いの魔力でアクアが縛り上げられている、目が霞む、だけど意識を手放したら、だめだ、蘭が心配する。


『ふう……。アクアの処遇は後じゃ。しかし良くここまで持っているもんじゃな、まだ意識もある。レベルのおかげじゃな』


 レベルのおかげって、俺レベル1だったはずだが……。そういや、なんで死なないんだ? 身体は動かないが、意識はある。更には左胸に穴が空いてコポォちゃん状態なんだけど


『どれ、ワシの力の結晶を入れてみるか』


「入れてみるかって、精霊王様大丈夫なんですか!?」


 そうだ蘭! 爺いを止めろ! 蘭の魔法ならなんとかなるはずだろ!


『神獣様よ、この状態じゃ、どんな回復魔法も効かん。アクアが放った水は、自然の力を借りた特殊な精霊魔術なんじゃ。だから傷だけ治しても蘇生できん。じゃからワシの結晶を心臓がわりにするんじゃよ。それなら心臓が止まっていても、生きる事はできるじゃろ』


「洋一君、いよいよ人間じゃなくなるのか……」


 えっちょっと待って、俺人間じゃなくなるの!?


 だっ誰か! 俺の心臓を動かしてえええ!! お願い500円までなら払うから! アマルナ、こんな時の神様だろ? エロスでもいいから人間じゃなくなる前に助けてえええええ!

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