表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第十章 精霊を追い求めた先に……
239/291

第196話 最後の四天王は芸人!?


 目を皿の様にして、粗探しをするアナスタシア。恥ずかしいからやめてくれないかな。視線が痛いし。まあアナスタシアはほっておくとして、あーやだなあ。最後の四天王ってどんな感じなんだろうなあ。


「あっホロ○だ!」


 師匠がなにかを見つけて騒ぎ始めた。


「ん? あれコポォちゃんじゃん! おーいコポォちゃんああん! 久々だなー! コポォちゃんも城に用事があるのー?」


 あれ? コポォちゃんに無視されたぞ? なんでだ? 


「洋一、自分に穴を開けた相手とフレンドリーにする人がいたら、その人はいかれてるよ」


「まっまあそりゃそうか」


 戦いが終わって、お互い生きていたら、バトル漫画的には友達になるフラグなんだけどなあ。


 そんな事を考えつつ、コポォちゃんに続いて俺達は城内に入って行く。



 城内の中は聞いた事の無いBGMが流れている。某有名テーマパークの様だ。


「なんかワクワクしてくるな。遊園地みたいだ」


「確かに遊園地みたいだねえ。うん? 洋一君あの乗り物ってなんだろ? 僕にはジェットコースターに見えるんだけど」


 師匠が指差す報告に、確かに5両編成のジェットコースターの様な物がある。レールは見当たらない、どうやって走るんだ? 目と口のデザインが入っている、頭の方が入り口を向いているし。


『なにあれ? 乗り物!?』


『独特なデザインだ! あれ? 動くかなあ?』


 精霊2人がキャッキャしながら、ジェットコースター(仮)に近付いていく。


「師匠、あれ乗っても大丈夫ですかね?」


「面白そうだし乗ろうか」


 アリメリアがジェットコースター(仮)に乗り込み


「貴方達早く乗りなさい。行くわよ」


 おお! ナイス、アリメリア! これに乗れるのか! 


 座席の位置はアリメリア、師匠、アナスタシア、俺、俺の膝に蘭、頭にはリュイとアースが乗っている。


「出発よ!」


 アリメリアが掛け声をかけると、車体が勢いよくバックで進み……って


「おわあああああ!!! なんでバックなんだああああ!」


 俺は蘭を抱き抱え身をかがめる。安全バーなんて優しい物がないから、俺が盾になるしかない!


『はやいはやーい!』


『これは凄いスピードだ! 着いて来て良かった!』


 リュイとアースは俺の髪に捕まって、楽しそうにはしゃいでいる、なんでこのスピードではしゃげるんだよ!


『アババババ! 死ぬ死ぬ死んじゃううう! 中身が出ちゃうー!』


 アナスタシアが大絶叫をしている。中身が出るのだけは、なんとか我慢してくれえ!


━━ビチャビチャビチャ


『おええええ!!』


「ぎゃあああああああ!!! ゲロが頭にいいいい!!」


「洋一絶対に動かないでね……」


 うっうう! 蘭にゲロを付けるわけにはいかないけど、凄く気持ち悪い……。


「はーい到着。レイラの部屋はここよ」


 俺はアナスタシアのゲロまみれ、アナスタシアは吐き過ぎてグロッキー、リュイとアースはゲロを避けて楽しんだ様子。蘭は、魔法で俺とアナスタシアのゲロと臭いを消して、俺の着替えまで出してくれた。嫁力げ半端ない。


「あー臭かった。着いたの? 目の前には壁しかないんだけど」


「そこの穴に金貨を一枚入れなさい」


 穴? 本当だ自販機の様なコイン投入口がある。


「金貨って誰か持ってる? 俺アマルナにあげたから、金無いんだけど」


「僕も無いよ」


「じゃあ私が出すわ」


 アリメリアよ、出してくれるんなら最初から出してくれよ。


━━ちゃりん


 急にBGMが流れ出す、某有名な武富○のBGMに似た音楽が……


「なっなんだ?」


 壁が上にせり上がるが、部屋の中は暗くなにも見えない。


「はっはっはっは……お前ら! そこに入れた金はほんとに公平に分けたのかい?」


 ステージ中央が光ると、何処からか男の声が響く。分けたって言うか、アリメリアの金なんだけど。


「人は五分だ五分だというけれど、ホントは七三ぐらいがちょうどいい!」


 光りが移動し部屋の隅を写す。ブリッジをした半分だけ赤いラバースーツを来た男が現れる。三つ目だし、肌の色は紫だし、パンチパーマだし、筋骨隆々だし、なんなんだこいつ?


「おい! いくら昔のネタだからって丸パクリはやめろ!」


「なんだよもー。ノリが悪いなあ、じゃあこれは?」


 再び視界が暗くなり、直ぐにステージ中央が光る。金色のスーツを着てパンチパーマをした男が、アポを持って立っている。


「良いからやめろ! 普段着に着替えろ! 魔王に言いつつけるぞ!」


「えっ!?」


 堺さんの名前を出した途端、三つ目の男がいそいそと着替え始める。


「いやーははは。魔王様の知り合いだって言うなら、最初に言ってくださいよ。もうやだなあ、私みたいなしがないモノマネ芸人になにか御用でしょうか?」


 しがないモノマネ芸人ってなんだよ……魔王軍四天王じゃないのかよ。


「闇の洞穴に行きたいんだけど、レイラさんの土地らしいから入場許可を貰いたいんだけど?」


「良いよ、崩落したら大変だから気をつけて行ってね? 後魔王様に、新しいお笑いのDVDをまた送って下さいって伝えてね。ネタを仕入れたいからさ」


 ネタは堺さんが提供してたのかよ……。しかも簡単に通行許可貰えちゃったよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ