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鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第十章 精霊を追い求めた先に……
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第192話 万年童貞って酷すぎるだろ!


 実際問題耐性スキルが貰えるだけで、俺はありがたいけどな。創造神みたいな神殿探知機や邪神センサー(尻を触って邪神化を解除)よりもよっぽど嬉しいし、師匠から貰った魔眼はめちゃくちゃ役に立ってるけど。


 そう言えばテイムスキルって、虎次郎にしか使ってないな。ザ宝の持ち腐れ!


『おい! 聞いてんの!?』


 あっやばい、思考が明後日の方向に飛んでいた。


「悪い悪い。でもさアース、スキルも魔力もない状態でこっちに来た俺からしたらさ、耐性スキルが貰えただけで、めちゃくちゃ嬉しいんだぜ? だって俺のいた世界にそんなファンタジー要素なかったしな!」


『ふぁんたじー? って言うか卑屈過ぎる気が……』


「いやいや、僕だって最初魔法が使えたり、精霊と知り合った時は感動したよ。多分君達にはわからない感覚なんだろうけど、僕達の世界では物語の中の話でしかなかったからね」


 師匠、そうなんだよ! ハードモードな異世界だけど、そこだけは評価できる! 基本クソみたいな世界だけどな!


『あーもう。話を続けるよ、基本的に契約や加護を与えた精霊はこの世界に限り、何処にいても呼びかけて、呼び出す事ができるんだよ。まあ相手側に拒否権もあるから一概には言えないけど。そもそも僕達の加護を持っていたり、僕達と契約している人間が少ないけどね』


 えっ? じゃあバーニアとか呼べるのか? バーニア、バーニア、こちら洋一、応答せよ! おっなんかいけそうな感じが


『眠い、それじゃ』


 バーニアあああああああ!


「クッソォ! 眠いって言った後に直ぐ切られた! なんなんだよ! めんどくさがりの彼氏かよ!」


 次だ! 次! ウイン! 応答してくれええ!


『おらは今お菓子ば食ってっから暇でねんだ。アクア来だがらおらの取り分減ってっから、戦争中なんだ。負げられね闘いなんだ。ほんじゃすばらぐ呼ばねでください』


 ※訳 私は今お菓子を食べているから暇じゃないんです。アクアが来たから私の取り分が減っているから、戦争中なんです。負けられない闘いなんです。それじゃあしばらく呼ばないでください。


 だめだ! 訛りが強過ぎてなに言ってるかわからねえ! だが拒否された事だけは伝わったぞ!


「どっちも拒否しやがったああああ! なんなの? 呼べるんじゃないの? これじゃあ通話して迷惑がられただけだよ!」


『だからさっきも言ったじゃん拒否権があるって。うんこしてる最中に呼ばれたら困るだろ? 相手の都合も考えないと』


 言ってる事はごもっともだが……


「彼奴らの理由が、バーニアは眠い、ウインは多分お菓子の取り合いだぞ」


 アースが分かりやすく挙動不振になり俺から視線を逸らす。


『まっまあ、プライベートは人族だってあるでしょ? そう言う事だよ!』


 どう言う事だよ、全く納得できないぞ。


『だからモテないのよ。この万年童貞』


 まっ万年童貞だと! ふっふっざっけるなあああ!


「おっお前万年童貞ってなんだよ! 希望はあるだろうが! 若くなったんだし! 若者の未来は無限だろうが!」


『無理に決まってんでしょ! どんだけデリカシーないと思ってんのよ! 女の子下着盗んでる時点で好感度最悪よ!』


「ばっ馬鹿言うな! これは偶然紛れ込んだんだ! 意図して盗んだわけじゃねえ!」


『舌引っこ抜くわよ!』


 こっこいつ! 戦争だ! 俺とアナスタシアが取っ組み合いを始める。絶対に負けない! って言うかこいつ生意気に、地味に力が強くなってやがる!


「はあ、疲れたってなにしてんのよ洋一。なんでアナスタシア様と喧嘩してるのよ」


「蘭! 聞いてくれよ! この馬鹿女が万年童貞だって悪口言うんだぜ!」


『ちょっと聞いてよ! このデリカシーが無い変態をちゃんと教育しなさいよ!』


「てめえを教育してやる!」


「いい加減にしなさい!」


「『グエッ!』」


 じゅ重力魔法は反則だああああ!


━━カシャカシャ


 またシャッター音が聞こえる! 師匠がアナスタシアを撮りまくっている。


「向こうはウイン様とアクア様が、お菓子の取り合いして天変地異みたいになって大変だったのよ! 私が苦労して場を収めて来たら、二人して下らない喧嘩をしてるし」


 ウゲッ蘭がめちゃくちゃキレてる。


「『ごっごめんなさい……』」


「本当に大変だったんだからね!」


 それから俺とアナスタシアは、蘭の長い長い説教を受けた。俺達が言い訳しようとしたら、蘭の眼がめちゃくちゃ鋭くなった、アレは獲物を狩る時の眼だぞ……。


「とっとりあえずなんか、加護のおかげで相手の同意さえあれば呼び出せるようになったんだ。同意がいるけどな……」


「って言うか洋一そう言うの詳しいんじゃないの? そう言う本とか見てたでしょ?」


「あー言うのは大体魔力を消費してってのが大前提だったから、考えから無意識に外してたんだよ。魔力0が痛過ぎるぜ」


 どうにか魔力手に入らないかなあ。そうしたら洋一無双が始まるんだけどなあ。


「はあ。とりあえず後は闇の精霊様を探すんでしょ? リュイ様、アース様あてはあるんですか?」


『うーんメアでしょ? メアは魔大陸の闇の洞穴にいるよ。魔大陸に飛ぶのは簡単だけど、闇の洞穴に行くのが大変なんだよねえ。魔族に知り合いいないし』


 魔大陸ってなんだ? 初めて聞いたぞ。


「魔大陸ってなに? 知らないんだけど」


『人族には馴染みがないだろうしねえ、魔族の国だよ』 


 アースの言葉にアナスタシアだけが嫌そうにしている。


『あそこジメジメしてるし、魔族って魔王の手下なのよ? 嫌過ぎでしょ』


 どんだけ堺さんが嫌いなんだよ。

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