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鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第十章 精霊を追い求めた先に……
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第190話 毒舌美人


 ここがルイアスの滝? 滝なんて見渡す限り何処にもないぞ? 岩肌でゴツゴツしてるし緑もないし……


 あそこからちょこっと湧き水見たいのがてるけど、あれを滝とは言わないしなあ。


「これは想像以上に岩まみれだな。蘭、アクアはいそうか?」


「いるよ、そこの湧き水のところに」


 いるのかよ! 当然の様に見えないなあ。加護とかスキルが無くても見れる様にならないかなあ


『アクアー! 元気ー!』


『アクア久々ー!』


 リュイとアースが勢いよく湧き水の方に飛んでいく。師匠は目に見えて、がっかりしている。アクアは男なんだな。もしくは巨乳か、巨乳の可能性は薄そうだけど。


「うーん見えん。リュイ、アース、アクアに加護をくれないか聞いて見てくれー」


『はーい』


 リュイとアースに交渉は任せよう。俺が話しかけても向こうの言葉が聞こえないしな。それにしても、地殻変動ってすげえんだな。どの位の規模だったんだろうなあ。滝の後もないしコケもないし。


 俺が辺りを見回していると、リュイが戻ってきた。


『ヨーイチ! アクアが加護あげてもいいけど、ここを元に戻してくれなきゃやだって。ここが元に戻るまで一歩も動かないって。ヨーイチどうするの?』


「うーん滝は無理じゃないか? だって水源ってそのチョロチョロだけだろ? しかも周りは岩だらけだし」


 どうしたもんかなあ。滝なんて、栃木県の華厳の滝位しか知らないぞ?


『僕に任せて!』


 アースに秘策があるのか?


『行くよー! 大地操作(アースコントロール)!!』


 アースが地面に手をつけると、辺りが揺れ始める。岩が崩れ、砂になりどんどん平らになっていく。平じゃ滝にならないんじゃないか?


「アース、真っ平じゃ滝にならないぞっとおわっ! 揺れる! めちゃくちゃ揺れる!」


『ならこうだ!』


 アースの気合いと共に大地がせり上がっていく。


━━ズズン!


 目の前には、縦横10m級の岩の壁が出来上がる。


 うん、高さはあるんだが、真っ平過ぎじゃないか? 湧き水が湧いてた場所も潰れてるし。


『ひーひー! もうだめ魔力切れた』


 あーアースが座り込んじゃったよ。アースって精霊の割にスタミナないんだよな。


『アース、あんたアクアが怒ってるじゃない! せっかくあった水源まで潰しちゃって』


 そりゃ怒るよなあ、唯一の湧き水すらなくなった訳だし。


「はあ。私がなんとかします」


 蘭が岩の上に飛んで行くと、ズガンッ、ガガガガガガガガガとでかい音が聞こえてくる。


 まるで工事現場の様な音だ。蘭は上でなにやってんだ? 土木工事か?


 暫くすると音が止み蘭が戻ってくる。


「蘭、なにしてたんだ?」


「水源を貯めれるようにと、水脈から水が出るようにしてきたのよ。ここの水脈かなりすごいよ」


 凄いのか、水質とか水話はよくわからかんが、水の通り道とか作らなくていいのか?


「よしっ後は水が下に流れる様にするわ」


 蘭が、再び飛び立ち岩を削って行く。飛んでなきゃできない芸当だな。更には下にも深い穴を作り、滝壺まで作ってるし。


 戻ってきたら念入りにブラッシングしよう。


「溢れた水は自然と川になるんじゃないかな? 道筋だけは作ったし。アクア様こんな感じでいいですか?」


 俺の肩に乗り蘭は満足気にしている。


「蘭すげえな、土木工事の人も真っ青だぞ!」


 蘭の頭を優しく撫でると


「洋一、その褒め方は嬉しくない」


 褒め方に対して抗議された……何故だろう? 真っ青が嫌だったのかな?


『ヨーイチ! 蘭とイチャイチャしてないでこっち来て!』


 イチャイチャしちゃだめなのか、さてはヤキモチだな? リュイめ可愛いじゃないか。駆け足でリュイの方へ行くと蘭が俺から離れた。蘭も恥ずかしかったのかな? 照れ屋カーニバルだな。


━━ザバアン!


 突然大量の水をかけらた。


「冷たっ!!」


 えっなに? 新手のイジメ? マジでイジメなら俺負けないよ? 水のお返ししちゃうぞ? 主に俺から出る黄金水で。


『加護……あげました。神獣さんとアース、ありがとうございます。私の加護も滝に与えたので、きっと蘇ります』


 丁寧にお辞儀をした、水色の髪、水色の瞳でぱっちり二重でポニーテール。リュイとは違い大人びた感じがしている。

 洋一スカウターによるとFカップ。胸の露出が極めて高い、セクシーなドレスを着ている。


「おい! ちょっと色っぽいからって、なんでいきなり水をかけるんだよ!」


『生理的に受けつないから』


「生理的に受けつないっててめえ! 今まで言われた中で一番酷い言葉だぞ!」


「洋一、落ち着いて!」


『怒鳴れば済むと思ってる所も嫌……この糞野朗(魔族の下っ端め)


 ぐぎぎぎぎ!! すげームカつく! なんなんだこいつ! 糞野朗の他に二重でなんか言いやがった! どんな声帯してんだよ! ほんとにこんな奴保護しなきゃならないのか!?


「はあ。洋一達はここにいて、アクア様は、魔獣の森に連れて行くから」


 そう言うと蘭はアクアを連れて転移した。


『うーん。アクアってあんなに口悪かったかな?』


 リュイが首を傾げている。


『葵、アクアに悪い感じはしなかった? アタチ達精霊同士だと上手く読めないの。葵ならわかるでしょ?』


「うーん? これと言って瘴気やら堕ちた感じはしなかったよ。ただあの物言いが彼女の本心とは思えないけど」


 アクアの本心じゃなかったらなんなんだ? 誰かに操られてるのか?


「向こうには、ウインやバーニアもいるんだから大丈夫じゃない? バーニアは相性最悪だけど、ウインならなんとかできるよ」


『そっそうよね!』

 

 ちょっと不安だな。向こうにはレイ先生やエレン爺いもいるんだが……


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