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第148話 完成、超巨大洋一像! 筋肉の宴


 俺達が向かう次の国それは流国エルシレア、神獣の名前はズイジ鯉の神獣。それ以外は、なにもわかっていないんだよなあ。アナスタシアにダメ元で聞いてみるか。


「アナスタシア、流国エルレシアって何処にあるんだ? それと、どんな国でどんな人種が住んでるんだ?」


 アナスタシアが俺を見てニヤリと笑う。


『態度がでかいんじゃなーい? 私に教えを乞うなら、それなりの態度があるんじゃないかしらあ? ねえねえ!』


 ググググ、こいつ。また調子に乗り出しやがっだな。


「オシエテクダサイ、アナスタシアサマ」


『棒読みなのが、物凄く気になるけどまあ良いわ。流国に住んでいるのは鱗族、アンタ達のゲームで言うと、リザードマンだったかしら?』


「リザードマンか、好戦的な種族なのか?」


 戦う部族的なイメージがあるが


『いや? 平和的な種族よ。鱗族は、基本自給自足、外交も無し。まあ国事態が、回転する運河を流れてるんだけどねえ』


「回転する運河?」


『地球で言うなら、流れるプールよ。アレ楽しいわよねえ、人が多いと芋洗い式になるのと、子供に悪戯でカンチョーされた思い出があるわ。地球の子供って頭おかしいの?』


 流れるプールの事はわかったが、悪戯でカンチョーされた? こいつ地球に行った事があるのか?


「アナスタシアお前、地球に行った事あるのか?」


『あるわよ? だって地球って娯楽が発達してるじゃない。地球の神様って沢山いるから、私が紛れてもバレやしないわよ。むしろ地球で遊んでいる神って多いわよ? 貴方達人間には気軽に世界を超えられないけどね』


 地球の事実、地球は神にとって娯楽の世界だったのか……。娯楽の世界ってなんかやだな。こいつが地球に行けるなら紗香さんも地球に行けるんじゃないのか?


「アナスタシアが地球に行けるなら紗香さんも行けるんじゃないのか?」


『うーん。私みたいに裏技を使うならいけるわよ? ただ向こうの神に協力者がいないと無理ね。私1人の力じゃいけないもの。何事も要領良くやらないとダメなのよ』


 アナスタシアには、地球に協力者がいるのか。


「アナスタシア、ガイアとかイシュタルって知り合いにいるか?」


 俺の言葉で、さっきまで上機嫌だったアナスタシアが怪訝な顔つきになる。


『知ってるわよ。地球の女神でしょ、彼奴ら男好きなのよねえ。私の事、しょ、処女ってからかってくるし、恋愛しろって煩いからあんまり好きじゃないのよ……』


「ほほーう。アナスタシアは恋愛童貞で処女っと」


『なにメモってんのよ! なんでよりもによってあの二神の名前を出すのよ』


「今どっかで、堺さんとオーディンと合コンしてるらしい。合コンだぜ? 羨ましいよなあ……」


『彼奴ら魔王と合コンって頭おかしいでしょ……。まっまあ良いわ。流国が流れている運河の場所はわかるわよ? 皇国から北に進んでいけば良いのよ』


 じゃあ皇国に転移で飛んでそっから歩きか? ラプダに乗れれば良いんだが、そういえば彼奴何処行った? 牧場に帰ったのか?


「アナスタシア、俺より体力が無いのに歩くの平気なのか?」


『あっ歩くわよ! 最悪……葵におんぶしてもらう』


 アナスタシアの言葉に、師匠の顔がめちゃくちゃ男前な顔になる。今直ぐにでも、アナスタシアを背負って走りだそうだ。


「さっいつでもお乗りください!」


 早い、早過ぎるよ師匠……まだ旅が始まってもいないのに。


「師匠、まだ旅が始まってないです。アナスタシアは、絶対に体力が尽きますから我慢してください」


「さっ行こう! レッツゴー!」


『なんだかわからないけど、レッツゴー!』


 リュイが、師匠の真似をしている。師匠がリュイに悪影響過ぎる。


「はあ。先ずは皇国に飛びますよ」



 蘭の転移で皇国に着くと、何やら賑やかな音が聞こえてくる。


「なんだ? 祭りか?」


「お囃子みたいな音が響いてるわね」


「ちょっと聞いてくるよ」


 道を歩いているエルフのお兄さんに俺は、話を聞いてみる。


「すいません、なにかの祭りですか?」


「ああ旅の人かい? 我等が救世主のヨーイチ像が完成したんだよ。城の前の広場にあるから、見てくるといいよ。素晴らしい出来だよ」


 洋一記念像!?


「はっはあ!?  彼奴ら!! 蘭、直ぐに城の前に飛んでくれ!」


「はあ。嫌な予感しかしないけど……」



 城の前に転移するとそこには、全長15m位の超巨大な俺の像がある。皆んな何故か、俺の股間を見つめながら拝んでいる。


「うわあ……。洋一君、股間があり得ないくらい大きく作られているね」


 師匠が、哀れみの視線を俺に向けてくる。


「なっなんなんだよ……。股間を拝みやがって! クソ恥ずかしいいいいい!」


 俺が叫び声をあげると、黒い影が俺を取り囲む。


「「「「救世主! 我等が救世主が降臨されたぞ! 救世主に尻を向けろ!」」」」


 屈強なエルフの男達が俺に尻を向けてくる。


「「「「救世主よ! 我等の尻を存分に愛でてください!」」」」


「愛でねえよ! 嫌だよ! 尻を押し付けるな! 蘭、師匠、リュイ助けて!」


 三人は、俺の助けを無視した。


『きゃー! マッチョないイケメンのお尻よ! 引き締まってるわ! ハスハスハス』


 アナスタシアは赤い顔を手で隠しながら、しっかりとエルフの尻を堪能している。


『鼻血が、鼻血が、止まらないわ……! 素敵すぎる! イケメンパラダイスだわ!』


 アナスタシアは鼻血を出しながら倒れる。師匠がアナスタシアを抱きとめる。顔は心配しているんだか、にやけているんだか、よく分からない表情をしていた。


「そんな事より誰か、俺を助けてええええ!」

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